ヨーロッパへ新婚旅行を計画する際、最も気になるのは予算ではないでしょうか。
一般的に、ヨーロッパへの新婚旅行の予算は1人あたり50万円~150万円が相場です。
7~10日間の旅行なら、2人で合計150万円前後を見込んでおくと安心でしょう。
この記事では、ヨーロッパ新婚旅行の予算について詳しく解説します。
2か国周遊と3か国周遊の費用差、後悔しないための予算配分、おすすめのモデルコースなど、これから計画を立てるカップルに役立つ情報をお届けします。
特に「安い」だけでなく「価値のある」旅にするためのポイントを押さえ、限られた予算で最大限の思い出を作る方法をご紹介します。
シーズンによる費用の変動や、都市ごとの物価差を賢く活用すれば、予算を抑えながらも充実したヨーロッパ周遊が可能です。
先輩カップルの体験談を参考に、新婚旅行で「こうすれば良かった」という後悔をしないための情報を、これからの計画にぜひお役立てください。
- ヨーロッパ新婚旅行の適切な予算相場と費用内訳
- 国・都市ごとの滞在費用の違いと予算の立て方
- 訪問国数による費用差とコストパフォーマンスの高い周遊プラン
- シーズンによる価格変動と予約のベストタイミング
ヨーロッパへの新婚旅行の予算相場

- ヨーロッパ新婚旅行の予算はいくら必要?
- 予算別で選ぶヨーロッパ周遊プラン
- 国・都市別の滞在費用比較
- 2か国周遊と3か国周遊の予算差
- お金をかけるべきポイントと節約術
ヨーロッパ新婚旅行の予算はいくら必要?

ヨーロッパへの新婚旅行の予算は、一般的に1人あたり50万円〜150万円が目安となります。
この金額には、航空券、宿泊費、現地での食事代、交通費、観光費用などが含まれます。
予算の幅が広いのは、旅行時期や滞在期間、訪問国数、宿泊施設のグレード、過ごし方によって大きく変わるためです。
多くのカップルが選ぶ7〜10日間のヨーロッパ新婚旅行では、2人で合計150万円前後を見込んでおくと安心です。
実際の費用内訳は以下のように分類できます:
- 航空券:1人あたり10万円〜25万円(シーズンや予約時期による)
- 宿泊費:1泊1室1万円〜5万円(都市や宿泊施設のグレードによる)
- 食費:1人1日5,000円〜15,000円(食事のグレードによる)
- 現地交通費:1人1日3,000円〜10,000円(移動方法による)
- 観光・アクティビティ:1人1日5,000円〜15,000円
- 買い物・お土産:合計5万円〜20万円(個人の希望による)
これがあなたの旅行計画の土台となります。
ただし、予算を考える際には具体的な旅行スタイルを明確にすることが重要です。
例えば、フランスとイタリアを巡る王道コースなら、パリやローマなど主要都市は物価が高めです。
一方で、東欧諸国を含めると全体の予算を抑えられることもあります。
予算を立てる際に注意したいのは、為替レートの変動です。
ユーロ圏の通貨価値が上がると、日本円での支出が増えることがあります。
また、現地での予想外の出費に備えて、総予算の10〜15%程度は予備費として確保しておくとよいでしょう。
新婚旅行では特別な体験を求めるカップルも多いため、記念日ディナーやスパ体験などの特別なアクティビティの費用も考慮する必要があります。
これらは1回あたり1万円〜5万円程度を見込んでおくとよいでしょう。
なお、旅行保険の加入も忘れないでください。
海外での医療費は非常に高額になる可能性があるため、万が一の際の備えとして必須といえます。
保険料は旅行期間や補償内容によりますが、1人あたり5,000円〜15,000円程度です。
最終的には、どのような新婚旅行にしたいかというビジョンに合わせて予算を調整していくことになります。
予算に制約がある場合は、オフシーズンの利用や滞在日数の調整、リーズナブルな宿泊施設の選択などで対応することが可能です。
予算別で選ぶヨーロッパ周遊プラン

ヨーロッパへの新婚旅行は予算によって訪問先や旅のスタイルが大きく変わります。
ここでは、予算別に実現可能な周遊プランをご紹介します。予算に合わせた計画づくりの参考にしてください。
100万円以下のプラン(2人合計)
100万円以下の予算でも、工夫次第で素敵なヨーロッパ新婚旅行が実現可能です。
このプランでは以下のポイントを押さえるとよいでしょう。
- 旅行期間:7日間程度
- 訪問国数:1〜2カ国に絞る
- 宿泊施設:3つ星ホテルやアパートメント
- 移動手段:公共交通機関メイン
- 時期:オフシーズン(11月〜3月、ただし年末年始を除く)
東欧諸国(チェコ、ハンガリー、ポーランドなど)や南欧の一部(ポルトガルなど)は比較的物価が安いため、予算を抑えたい方におすすめです。
例えばプラハとブダペストを巡る周遊プランなら、両都市とも美しい景観と歴史的建造物が楽しめ、比較的リーズナブルに過ごせます。
なお、この予算帯で西欧主要都市(パリ、ロンドン、ローマなど)を訪れる場合は、一都市に滞在するプランが現実的です。
移動にかかる費用と時間を節約できるメリットもあります。
100万円〜150万円のプラン(2人合計)
この予算帯では、より充実した旅程が組めます。
- 旅行期間:8〜10日間
- 訪問国数:2〜3カ国
- 宿泊施設:3〜4つ星ホテル
- 移動手段:鉄道パスや格安航空券を活用
- 時期:ショルダーシーズン(4〜5月、9〜10月)
西欧の主要都市を2都市組み合わせるプランが実現可能です。
例えばパリとローマ、ロンドンとパリ、バルセロナとパリなどの組み合わせが人気です。
これらの都市間は鉄道や格安航空券で効率的に移動できます。
また、一部の特別な体験(ミシュラン星付きレストランでの食事や高級スパなど)も予算に含められるでしょう。
ただし、高級ホテルに連泊する場合は訪問先を絞る必要があります。
ヨーロッパ内の移動費用(特に短距離フライト)が予想以上に高額になることもあるため、注意が必要です。

150万円以上のプラン(2人合計)
この予算帯であれば、より贅沢な旅を楽しめます。
- 旅行期間:10〜14日間
- 訪問国数:3〜4カ国
- 宿泊施設:4〜5つ星ホテル
- 移動手段:ファーストクラス鉄道や航空券
- 時期:ハイシーズン(6〜8月)を含む時期も選択可能
西欧の主要都市を3都市以上巡るプランや、通常のツアーには含まれないような特別な地域(北欧諸国、スイスアルプス、地中海沿岸のリゾート地など)を組み込むことができます。
例えば、パリ→スイス(インターラーケン)→ベネチア→ローマなど、バラエティに富んだ旅程が組めるでしょう。
特別な体験にも十分に予算を割けます。
例えば、城をリノベーションした高級ホテルでの宿泊や、プライベートガイドツアー、ミシュラン星付きレストランでのディナー、クルーズなどが考えられます。
各予算帯において、旅行をより充実させるためには事前の情報収集と計画が大切です。
また、予算配分は個人の優先順位によって変わるものですので、何を重視したいかをパートナーとよく話し合うことをおすすめします。
実際の旅行費用は為替レートや季節によって変動するため、計画時には余裕を持った予算設定が安心です。
国・都市別の滞在費用比較

ヨーロッパの国や都市によって、滞在費用には大きな差があります。
新婚旅行の計画を立てる際には、この費用差を理解しておくことで予算を効率的に配分できます。
ここでは、主要な国と都市ごとの滞在費用を比較してみましょう。
まず、ヨーロッパの都市は大きく3つの価格帯に分けることができます。
高コスト都市(ロンドン、パリ、チューリッヒなど)、中コスト都市(ローマ、バルセロナ、アムステルダムなど)、そして比較的リーズナブルな都市(プラハ、ブダペスト、リスボンなど)です。
西ヨーロッパと北欧の主要都市は概して物価が高めです。
特にスイスやイギリス、フランスの都市では、宿泊費や食事代が他の地域と比べて20~40%ほど高くなることがあります。
例えばロンドンでは、中心部のホテルに泊まると1泊2人で25,000円以上かかることも珍しくありません。
一方で、東ヨーロッパの都市はかなりリーズナブルに滞在できます。
プラハやブダペストでは、同じクラスのホテルでもロンドンやパリの半額程度で宿泊できることもあります。
ブダペストでは4つ星ホテルでも1泊2人15,000円程度から見つかることがあり、食事も2人で1日10,000円程度に抑えられるケースが多いです。
南欧の都市は中間的な価格帯に位置することが多いですが、観光客の多い有名スポットとそうでない場所では費用が大きく異なります。
例えばイタリアでは、ローマやフィレンツェなどの主要観光都市は比較的高めですが、南部の都市は安く滞在できることがあります。
各都市での具体的な費用の目安は、作成した比較表をご覧ください。
ヨーロッパ主要都市の滞在費用比較表
国名 | 代表的な都市 | ホテル料金(1泊/2人) | 食事(2人/1日) | 市内交通費(2人/1日) | 1日あたりの合計目安 |
---|---|---|---|---|---|
イギリス | ロンドン | 25,000円~45,000円 | 10,000円~20,000円 | 3,000円~5,000円 | 38,000円~70,000円 |
フランス | パリ | 20,000円~40,000円 | 8,000円~18,000円 | 2,500円~4,000円 | 30,500円~62,000円 |
イタリア | ローマ | 18,000円~35,000円 | 7,000円~15,000円 | 2,000円~3,500円 | 27,000円~53,500円 |
イタリア | ベネチア | 20,000円~38,000円 | 8,000円~16,000円 | 3,000円~5,000円 | 31,000円~59,000円 |
スペイン | バルセロナ | 15,000円~30,000円 | 6,000円~14,000円 | 2,000円~3,000円 | 23,000円~47,000円 |
オーストリア | ウィーン | 15,000円~30,000円 | 7,000円~15,000円 | 2,000円~3,500円 | 24,000円~48,500円 |
チェコ | プラハ | 10,000円~25,000円 | 5,000円~12,000円 | 1,500円~3,000円 | 16,500円~40,000円 |
ハンガリー | ブダペスト | 8,000円~20,000円 | 4,000円~10,000円 | 1,000円~2,500円 | 13,000円~32,500円 |
ギリシャ | アテネ | 12,000円~25,000円 | 5,000円~13,000円 | 1,500円~3,000円 | 18,500円~41,000円 |
スイス | チューリッヒ | 25,000円~45,000円 | 10,000円~20,000円 | 3,000円~5,000円 | 38,000円~70,000円 |
オランダ | アムステルダム | 18,000円~35,000円 | 7,000円~15,000円 | 2,500円~4,000円 | 27,500円~54,000円 |
ポルトガル | リスボン | 12,000円~25,000円 | 5,000円~12,000円 | 1,500円~3,000円 | 18,500円~40,000円 |
※ この費用は一般的な3~4つ星ホテル、一般的な飲食店での食事、公共交通機関利用を想定しています。
※ 高級ホテルや星付きレストランを利用する場合は、さらに費用が高くなります。
※ オフシーズン(11月~3月、クリスマスと年末年始を除く)ではホテル料金が20~40%程度安くなる傾向があります。
※ 為替レートの変動により実際の費用は変わる可能性があります。
ここでは宿泊費、食費、市内交通費の3項目を比較しています。これらは新婚旅行で最も大きな出費となる項目です。
この表をご覧いただくと分かるように、1日あたりの滞在費用は都市によって大きく異なります。
例えば、ロンドンとブダペストでは、同じクオリティの旅行をしても1日あたり2万円以上の差が生じることもあります。
7日間の旅行では総額で14万円以上の違いになるわけです。

また、同じ国の中でも都市によって費用が異なる点にも注意が必要です。
例えばイタリアでは、ローマとベネチアでは物価に差があります。
特にベネチアは島という地理的条件から物価が高めです。
スペインでもマドリードとバルセロナでは費用が異なります。
滞在費用を抑えるコツとしては、高コスト都市と低コスト都市を組み合わせるという方法があります。
例えばパリに3泊、そこからプラハに4泊というプランなら、全日程をパリで過ごすよりも総費用を抑えられます。
ただし、都市間の移動にもコストがかかりますので、あまりに多くの都市を巡ると移動費用が嵩みます。
新婚旅行ならではのゆったりとした時間を楽しむためにも、2~3都市程度に絞ることをおすすめします。
なお、これらの費用は季節によっても大きく変動します。
ハイシーズン(6~8月、クリスマス時期)は観光客が多く価格が高騰しますが、オフシーズン(11~3月)は比較的安く滞在できます。
同じホテルでも季節によって30%以上価格が異なることも珍しくありません。
予算計画をするうえでは、訪問する都市の物価を事前に把握し、自分たちのスタイルに合った予算配分を心がけることが大切です。
高い都市では短めに滞在し、安い都市では長めに滞在するといった工夫も効果的です。
2か国周遊と3か国周遊の予算差

ヨーロッパ新婚旅行で2か国を周遊するか、3か国を周遊するかで予算にはどのような差が生じるのでしょうか。
旅程を検討する際の参考にしていただくため、具体的に解説します。
訪問国が増えると、主に以下の4つの点で追加費用が発生します:
- 国間の移動費用
- 移動に伴う時間的コスト
- 各国での初期費用(現地通貨の両替手数料など)
- 宿泊施設のチェックイン・チェックアウトに伴う追加費用
まず、国間の移動費用について見てみましょう。
ヨーロッパ内の移動手段としては、鉄道、飛行機、バスなどがありますが、費用と快適さのバランスから鉄道や飛行機を選ぶカップルが多いです。
例えば、パリからローマへの移動を考えた場合、飛行機なら片道約1万円~2万5千円(時期・予約タイミングにより変動)、高速鉄道を乗り継ぐ場合は約1万5千円~3万円程度かかります。
これが2人分で計算すると、1回の国間移動だけで3万円~6万円の追加費用となります。
国を増やすことの時間的コストも見逃せません。
チェックアウト、空港や駅への移動、セキュリティチェック、搭乗/乗車待ち、実際の移動時間、新しい宿へのチェックインなどを含めると、1回の国間移動で半日~1日程度が移動に費やされます。
10日間の旅程で考えると、3か国周遊では2回の国間移動が必要となり、実質的な観光時間が1~2日減ることになります。

また、訪問国が増えることで発生する初期費用も考慮すべきポイントです。
例えば、ユーロ圏以外の国(イギリス、スイス、チェコなど)を訪れる場合、通貨両替の手数料が発生します。
現地ATMでの引き出しでも一定の手数料がかかるケースが多いです。
また、各国での公共交通パスの購入なども追加費用となります。
加えて、宿泊日数が減ることで生じる不経済も考慮すべきです。
多くのホテルでは連泊割引があり、例えば5泊以上すると1泊分が無料になるというプランも存在します。
2か国周遊の場合、1つの国に5泊以上滞在できる可能性がありますが、3か国周遊では難しくなり、これらの割引を活用しづらくなります。
具体的な予算差を10日間の旅程で比較してみましょう:
【2か国周遊の場合(パリ5泊+ローマ5泊)】
- 国際線往復:約20万円(2人分)
- 宿泊費:約20万円(4つ星ホテル10泊)
- 食費:約12万円(2人・10日分)
- 観光・アクティビティ:約8万円
- 国間移動(パリ→ローマ):約3万円
- 現地交通費:約3万円
- 予備費・お土産:約4万円
- 合計:約70万円
【3か国周遊の場合(パリ3泊+アムステルダム3泊+ローマ4泊)】
- 国際線往復:約20万円(2人分)
- 宿泊費:約20万円(4つ星ホテル10泊)
- 食費:約12万円(2人・10日分)
- 観光・アクティビティ:約8万円
- 国間移動(パリ→アムステルダム→ローマ):約6万円
- 現地交通費:約4万円(各都市での初期費用増)
- 予備費・お土産:約4万円
- 合計:約74万円
上記の比較から、3か国周遊は2か国周遊に比べて最低でも4万円程度の追加費用が発生することがわかります。
ただし、この差は訪問する都市や移動手段、滞在スタイルによって大きく変動します。
例えば、隣接国への陸路移動なら費用は抑えられますが、離れた国への移動なら費用は増加します。
ただし、予算面だけでなく旅の質も考慮すべきです。
国を増やすことで様々な文化や景観を楽しめる一方、滞在時間が短くなりゆっくり過ごす時間が減ります。
新婚旅行ではリラックスした時間も大切にしたいものです。
以上を踏まえると、初めてのヨーロッパ旅行や、特別な時間を大切にしたい新婚旅行では、2か国程度に絞り、各都市でゆっくり滞在することをおすすめします。
予算に余裕があり、様々な国を効率的に訪れたい場合は3か国周遊も検討価値がありますが、移動疲れを考慮した余裕のある日程設計が大切です。
お金をかけるべきポイントと節約術

ヨーロッパ新婚旅行では、予算を効果的に使うことがより良い思い出作りにつながります。
限られた予算で最大限の体験をするために、お金をかけるべきポイントと節約できるポイントを把握しておきましょう。
お金をかけるべきポイント
1. 宿泊施設(特に記念日の宿)
新婚旅行では、少なくとも数泊は良質な宿泊施設に投資する価値があります。
特に記念日やハネムーンとして覚えておきたい夜は、立地の良いホテルや眺望の素晴らしい部屋を選ぶことで旅の満足度が大きく上がります。
パリのエッフェル塔が見える部屋や、ヴェネツィアの運河に面した部屋など、その土地ならではの宿泊体験は一生の思い出になるでしょう。
2. 特別な食事体験
現地の食文化を楽しむことは旅の醍醐味です。
全食事をハイクラスにする必要はありませんが、各都市で1〜2回は地元で評価の高いレストランでの食事を計画すると良いでしょう。
例えばパリでのビストロ体験、ローマでの本格イタリアンなど、その土地ならではの味を楽しめる場所に予算を配分することをおすすめします。
3. 現地ガイド付きツアーやユニークな体験
ガイド付きのプライベートツアーや体験型アクティビティは価格が高めですが、その価値は十分にあります。
例えば美術館の専門ガイドツアーでは、単独では気づかない芸術の魅力を発見できます。
また、現地料理教室やワインテイスティングなどの体験は、旅の記憶を豊かにしてくれるでしょう。
4. 都市間の移動手段
長距離移動では快適さに投資する価値があります。
例えば、パリからアムステルダムへの移動なら、夜行バスよりも高速鉄道のタリスを選ぶことで時間を有効活用できます。
短い旅行期間では特に、移動時間の快適さと効率性は重要な要素です。

効果的な節約術
1. 航空券の賢い予約
航空券は往復で購入するよりも、片道ずつ購入する方が安くなる場合があります。
また、直行便にこだわらず乗り継ぎ便を選べば大幅に節約できることもあります。
一般的に、出発の3〜6ヶ月前が予約のベストタイミングとされています。
価格比較サイトを活用しつつ、航空会社の公式サイトも確認することをおすすめします。
航空券の価格は目的地によっても大きく異なりますので、「ヨーロッパ航空券が安い国はどこ?格安旅行の秘訣を完全ガイド」も参考にすると、予算計画の幅が広がるでしょう。
2. 観光カードの活用
多くのヨーロッパの都市では、観光客向けの都市カードが販売されています。
例えばパリの「パリ・ミュージアム・パス」やローマの「ローマ・パス」などがあります。
主要な観光スポットへの入場料と公共交通機関の乗車料金がセットになっており、個別に支払うよりもお得になるケースが多いです。
ただし、実際に訪れる予定の施設が対象に含まれているか事前に確認しましょう。
3. 食事の工夫
毎食レストランで食べると費用が嵩みます。
朝食はホテルに含まれるプランを選び、昼食は地元のマーケットやテイクアウト店を利用すると良いでしょう。
夕食は特別な日だけレストランを予約し、他の日はカジュアルな場所で済ませるなどのメリハリをつけることで、食費を大幅に節約できます。
4. オフシーズンの活用
11月〜3月(クリスマスと年末年始を除く)のオフシーズンは、ホテル料金が30〜40%安くなることがあります。
また、観光客も少なく、現地の雰囲気をよりゆっくり楽しめるメリットもあります。
春や秋のショルダーシーズンも、ハイシーズンより価格が抑えられつつ、比較的良い天候が期待できます。
5. 宿泊施設の選択
全日程を高級ホテルで過ごす必要はありません。
都市によってはアパートメントタイプの宿泊施設を利用すると、広さと価格の面で有利なことがあります。
キッチン付きの宿なら自炊も可能で、食費の節約にもつながります。
また、中心部から少し離れた場所を選ぶことで、同じグレードでも価格が下がることがあります。
6. 現地での移動手段
都市内の移動は公共交通機関を活用しましょう。
多くの都市では1日乗車券や数日間有効のパスが販売されており、個別にチケットを購入するよりもお得です。
また、徒歩で回れる距離であれば、街の雰囲気を感じながらの散策も新婚旅行ならではの楽しみになります。
予算配分のポイントは、「何を大切にしたいか」をパートナーとよく話し合って決めることです。
すべてに均等に予算をかけるより、思い出に残りやすいポイントに集中的に投資し、それ以外は合理的に節約するという方針が効果的です。
また、予備費として総予算の10〜15%を確保しておくと、現地での急な出費や素敵なお店を見つけたときの買い物などに対応できて安心です。
ヨーロッパへの新婚旅行の予算を抑える方法

- シーズン別の費用とベストなタイミング
- 安いけどロマンチックな周遊モデルコース
- 先輩カップルの実際の体験談と予算
- 後悔しないためのおすすめ予算配分
- ヨーロッパ周遊で失敗しない予算管理法
シーズン別の費用とベストなタイミング

ヨーロッパのシーズン別費用比較表
シーズン区分 | 期間 | 宿泊費 | 航空券 | 混雑状況 | 天候 | 主なイベント |
---|---|---|---|---|---|---|
ハイシーズン | 6月~8月、12月下旬~1月上旬 | 100% (基準) | 100% (基準) | 非常に混雑 | 夏期は温暖、年末年始は寒冷 | 夏祭り、クリスマスマーケット |
ショルダーシーズン(春) | 4月~5月 | 70~90% | 80~90% | やや混雑 | 温暖だが変動あり | イースター関連イベント、春祭り |
ショルダーシーズン(秋) | 9月~10月 | 70~90% | 80~90% | やや混雑 | 涼しく快適 | 収穫祭、ワイン祭り |
オフシーズン | 11月、1月中旬~3月 | 50~70% | 60~80% | 比較的空いている | 寒冷、日照時間短い | 一部のクリスマスマーケット(11月) |
※ パーセンテージはハイシーズンを100%とした場合の相対的な価格水準です。
※ 実際の費用は訪問先によって異なります。南欧は冬でも比較的温暖なため、北欧に比べてオフシーズンでも価格差が小さい傾向があります。
※ クリスマス・年末年始(12月20日頃~1月10日頃)は特別シーズンとなり、オフシーズンの時期でも価格が高騰します。
ヨーロッパ新婚旅行の費用は、訪問する時期によって大きく変動します。
シーズンごとの特徴を理解し、ご自身の希望や予算に合わせた最適な時期を選ぶことが重要です。
ヨーロッパの旅行シーズンは大きく4つに分けられます。
ハイシーズン、春のショルダーシーズン、秋のショルダーシーズン、そしてオフシーズンです。それぞれの時期によって費用だけでなく、天候や混雑状況も異なりますので、総合的に判断することをおすすめします。
ハイシーズン(6月~8月、12月下旬~1月上旬)
夏のハイシーズンは多くの観光客でにぎわい、費用が最も高くなる時期です。
特に7月から8月にかけては、ヨーロッパの人々の夏休みと重なるため、観光地は大変混雑します。
宿泊施設は早くから予約が埋まり、料金も通常より30~50%高くなることがあります。航空券も同様に高額になりやすいです。
年末年始のクリスマスと正月も特別シーズンとなり、クリスマスマーケットやイルミネーションなど特別なイベントが開催される一方で、費用は年間で最も高い水準になることがあります。
ハイシーズンのメリットは天候の安定性と日照時間の長さです。
特に夏は日没が遅く(21時頃)、観光できる時間が長いため、短期間で多くの場所を訪れたい場合に適しています。
ショルダーシーズン(春:4月~5月、秋:9月~10月)
費用対効果が最も高いとされるのが、このショルダーシーズンです。
ハイシーズンと比べて宿泊費は10~30%、航空券は10~20%ほど安くなる傾向があります。
観光客もやや少なくなり、主要観光地での長い行列も比較的軽減されます。
春のショルダーシーズンは花々が咲き誇る美しい季節ですが、天候が不安定なこともあります。
一方、秋のショルダーシーズンは比較的安定した気候で、夏の暑さも和らぎ、快適に観光できることが多いです。
新婚旅行にとって特に9月~10月は理想的な時期と言えるでしょう。
夏の混雑が落ち着き、気候も穏やかで、多くの都市で収穫祭やワイン祭りなどのイベントが開催されています。

オフシーズン(11月、1月中旬~3月)
費用面で最もお得なのがオフシーズンです。
ハイシーズンと比較して宿泊費は30~50%、航空券は20~40%ほど安くなることがあります。
観光客も少なく、地元の人々の日常生活に触れやすい時期でもあります。
ただし、この時期は天候面でのデメリットがあります。気温が低く、日照時間も短いため(16時頃には日没)、1日の観光時間が限られます。
特に北欧や中欧では氷点下になることも珍しくありません。
オフシーズンでの新婚旅行を検討する場合は、南欧(スペイン、イタリア南部、ギリシャなど)がおすすめです。
これらの地域は冬でも比較的温暖で、観光もしやすいでしょう。
予約のベストタイミング
航空券の予約は、出発の3~6ヶ月前が一般的にお得だとされています。
特に春と秋のショルダーシーズンへの旅行は人気があるため、半年前からの予約をおすすめします。
都市間の移動に鉄道を利用する場合は、Rail Europe(欧州鉄道の公式予約サイト)で3~6ヶ月前から予約すると、かなりお得な「早割」料金で切符を入手できます。
特に人気路線(パリ-ロンドン間のユーロスターなど)は早期予約で半額程度になることもあり、予算計画に大きな影響を与えます。
宿泊施設については、高級ホテルやブティックホテルは人気が高いため、6ヶ月前から予約を始めるのが賢明です。
一方、一般的なホテルやアパートメントタイプの宿泊施設は3~4ヶ月前でも十分な選択肢があることが多いです。
ただし、イースター、クリスマス、年末年始などの特別期間は1年前から予約が始まることもありますので、これらの時期に旅行を計画している場合は早めの準備が必要です。
総合的に見ると、予算と快適さのバランスを重視するなら秋のショルダーシーズン(9月~10月)がベストな選択と言えるでしょう。
気候も穏やかで、費用もハイシーズンより抑えられ、多くのヨーロッパの都市が美しい秋の装いをしている時期です。
春のショルダーシーズンも同様に良い選択ですが、天候の変動リスクがやや高いことを考慮する必要があります。
最終的には、お二人の休暇取得可能期間や希望する体験(クリスマスマーケットを楽しみたい、夏の長い日照時間で観光したいなど)によっても最適な時期は変わってきますので、優先順位を明確にして選ぶことが大切です。
安いけどロマンチックな周遊モデルコース
予算を抑えながらもロマンチックな思い出を作りたいカップルのために、コストパフォーマンスに優れたヨーロッパ周遊モデルコースをご紹介します。
これらのコースでは、物価の高い西欧の有名都市と比較的リーズナブルな東欧や南欧の都市を組み合わせることで、費用を抑えつつも魅力的な旅が実現できます。
東欧ロマンスコース(プラハ・ウィーン・ブダペスト)

中欧から東欧にかけての3都市を巡るこのコースは、西欧の主要都市に比べて2~3割ほど費用を抑えられるのが魅力です。
プラハ(3泊):中世の街並みが美しく保存されたプラハは「百塔の街」とも呼ばれています。カレル橋からの夕日、プラハ城からの街の眺め、旧市街広場での散策など、多くのロマンチックなスポットがあります。地元のビアホールでチェコビールを楽しむのもおすすめです。
ウィーン(2泊):音楽の都ウィーンでは、オペラやクラシックコンサートをリーズナブルな価格で楽しめます。シェーンブルン宮殿の美しい庭園や、カフェ文化が息づく街の雰囲気も魅力です。有名なザッハートルテを味わえるカフェも多数あります。
ブダペスト(3泊):ドナウ川沿いの夜景が美しいブダペストは、東欧随一のロマンティックな都市です。セーチェーニ温泉など歴史ある温泉施設でリラックスしたり、ドナウ川クルーズで夜景を楽しんだりできます。西欧の都市と比べて食事や宿泊が格段に安いのも嬉しいポイントです。
これら3都市間は鉄道で効率よく移動できるため、移動コストも抑えられます。
10日間の旅行で、2人合計100万円前後で実現可能です。
南欧魅惑コース(リスボン・セビリア・バルセロナ)

比較的物価の安いポルトガルからスタートし、スペイン南部を経てバルセロナへ至るコースです。
温暖な気候で冬でも過ごしやすく、食事も比較的リーズナブルです。
リスボン(3泊):坂の多い街並みと路面電車、アズレージョと呼ばれる青いタイルが特徴的なリスボンは、西欧の大都市に比べてかなり物価が安いです。サンタ・ジュスタのエレベーターからの眺めや、ファドと呼ばれる伝統音楽の生演奏を聴きながらのディナーもロマンチックです。
セビリア(2泊):スペイン南部の魅力的な都市セビリアは、フラメンコの本場としても知られています。アルカサルやスペイン広場など、ムーア建築の影響を受けた美しい建造物が多く、夕暮れ時の散策は特に雰囲気があります。
バルセロナ(3泊):ガウディの建築群が有名なバルセロナは、西欧の大都市の中では比較的リーズナブルに滞在できます。サグラダ・ファミリアの幻想的な光景や、グエル公園からの街の眺めなど、ロマンチックなスポットが豊富です。地中海沿いのビーチでのんびり過ごすのもおすすめです。
この周遊コースも、ショルダーシーズンであれば2人合計100万円程度で実現可能です。
都市間はバスや鉄道で移動でき、格安航空券を利用すれば移動費用をさらに抑えられます。
予算を抑えるための具体的なポイント
これらのコースで予算を最大限に活用するためのポイントをいくつかご紹介します:
- 宿泊施設: 中心部からやや離れた場所のホテルや、キッチン付きのアパートメントタイプの宿泊施設を選ぶと費用を抑えられます。Booking.comなどの予約サイトでは「価格が安い順」で検索し、評価が良いものを選ぶと良いでしょう。
- 食事: 全ての食事をレストランでとるのではなく、地元のマーケットや食料品店で食材を購入し、朝食や軽食を自分たちで用意するのも節約になります。ランチタイムのメニューは夜よりも安いケースが多いので、昼に少し豪華に食べて、夜はシンプルにするという方法もあります。
- 観光: 多くの都市では、特定の曜日や時間帯に美術館や観光施設が無料または割引になることがあります。また、観光パスを購入すると複数の施設をお得に回れる場合があります。
- 交通: 都市間の移動は早めに予約すると格安で済むことが多いです。特に鉄道や長距離バスは3ヶ月前から予約可能なケースが多く、この時点で予約すると大幅に安くなります。
これらのコースは、西欧の主要都市だけを巡るよりも費用を2~3割抑えられる可能性がありますが、それでいて十分にロマンチックな体験ができる点が魅力です。
予算に合わせた旅行プランを立てる際の参考にしてみてください。
なお、これらはあくまでモデルコースであり、実際の費用は為替レート、時期、個人の消費傾向などによって変動します。
具体的な計画を立てる際には、最新の情報を確認することをおすすめします。
先輩カップルの実際の体験談と予算

ヨーロッパへの新婚旅行を計画する際に、実際に経験したカップルの体験談は非常に参考になります。
旅行ブログやSNS、旅行会社の事例集などから得られる情報を基に、実際のコースと予算についてまとめました。
注記: 以下の内容は特定の個人の体験談ではなく、複数の情報源から収集した一般的な事例に基づいています。具体的な費用は時期や為替レート、個人の消費傾向によって変動しますので、あくまで参考値としてご覧ください。
フランス・イタリア10日間コース(総予算約150万円)
多くのカップルが選ぶ定番コースとして、パリとイタリアの主要都市を巡るプランがあります。
旅行会社の統計によると、このコースは新婚旅行先として最も人気の高いコースの一つです。
一般的な予算内訳:
- 航空券(往復):2人で約40万円
- 宿泊費(9泊):約50万円(4つ星ホテル中心)
- 食費:約25万円
- 交通費(都市間・市内):約15万円
- 観光・アクティビティ:約10万円
- 買い物・お土産:約10万円
このコースの場合、パリでは「セーヌ川ディナークルーズ」や「モンマルトルの丘からの夜景鑑賞」など、イタリアではベネチアの「ゴンドラ乗船」やローマの「トレビの泉での願掛け」など、定番のロマンチックな体験が人気です。
実際に訪れたカップルからは「事前に予約していた観光スポットが多くて安心だった」「パリからイタリアへの移動に格安航空券を使って節約できた」といった声が多く聞かれます。
一方で「思っていた以上に食事代がかかった」「観光地での予想外の出費があった」といった反省点も挙げられています。
東欧3カ国周遊10日間コース(総予算約120万円)
比較的予算を抑えたい場合に選ばれるのが、プラハ、ウィーン、ブダペストを巡る東欧コースです。
旅行会社の報告によると、このコースは西欧のみを周遊するコースに比べて2~3割程度費用を抑えられるとされています。
一般的な予算内訳:
- 航空券(往復):2人で約40万円
- 宿泊費(9泊):約35万円(4つ星ホテル中心)
- 食費:約20万円
- 交通費(都市間・市内):約10万円
- 観光・アクティビティ:約8万円
- 買い物・お土産:約7万円
このコースを選んだカップルからは「西欧に比べて物価が安く、予算に余裕ができた」「ブダペストの温泉体験が特に思い出に残った」「プラハの旧市街の雰囲気が最高だった」といった感想が多く寄せられています。
注意点として「都市間の移動時間が想像より長かった」「言語の壁を感じることがあった」といった声もあります。
事前に移動手段や所要時間をしっかり確認しておくことが大切です。

北欧2カ国周遊8日間コース(総予算約160万円)
他のカップルとは異なる体験を求めるカップルの中には、北欧諸国を訪れる方も増えています。
特にノルウェーのフィヨルドやスウェーデンの美しい自然を楽しむコースが人気です。
一般的な予算内訳:
- 航空券(往復):2人で約45万円
- 宿泊費(7泊):約50万円
- 食費:約30万円(北欧は食費が高め)
- 交通費(都市間・市内):約15万円
- 観光・アクティビティ:約10万円
- 買い物・お土産:約10万円
このコースを選んだカップルからは「自然の景観が素晴らしく、忘れられない思い出になった」「オーロラを見ることができて感動した(冬期)」といった声が聞かれる一方、「物価の高さに驚いた」「思っていた以上に出費がかさんだ」という感想も多く、予算に余裕を持って計画することが重要とされています。
北欧への旅行を検討される方は「北欧旅行のベストシーズンはいつ?気候・観光・費用の完全ガイド」もあわせてご覧いただくと、より効率的な計画が立てられます。
実際の体験から学ぶポイント
多くのカップルの体験から共通して挙げられる重要なポイントは以下の通りです:
- 予算の10~15%は予備費として確保する: 予想外の出費は必ず発生するため、余裕を持った予算設定が重要です。
- 早期予約の重要性: 特に航空券と人気ホテルは6ヶ月前から予約すると大幅に節約できることがあります。
- 為替レートの影響を考慮する: 円安時期はより多めの予算を見積もっておくことが必要です。
- クレジットカードの手数料を確認する: 海外でのカード利用手数料は事前に確認しておくべきとの指摘が多いです。特定のカードは海外利用手数料が無料のものもあります。
- 旅行保険に加入する: 実際に体調を崩したり荷物を紛失したりした体験談から、旅行保険の重要性が強調されています。
なお、上記の予算例は一般的な傾向を示すものであり、個人の旅行スタイルや時期によって大きく変動することにご注意ください。
自分たちの優先順位に合わせて予算配分を検討することが大切です。
後悔しないためのおすすめ予算配分

ヨーロッパ新婚旅行の予算配分モデル
費用項目 | 予算割合 | 予算例(150万円の場合) | 重要度 | 節約可能度 |
---|---|---|---|---|
航空券 | 20-25% | 30-37.5万円 | ★★★★★ | ★★★ |
宿泊費 | 30-35% | 45-52.5万円 | ★★★★★ | ★★★★ |
食費 | 15-20% | 22.5-30万円 | ★★★★ | ★★★★ |
都市間交通費 | 5-10% | 7.5-15万円 | ★★★★ | ★★ |
現地交通費 | 5-7% | 7.5-10.5万円 | ★★★ | ★★★ |
観光・入場料 | 8-10% | 12-15万円 | ★★★★ | ★★ |
特別体験 | 5-10% | 7.5-15万円 | ★★★★★ | ★ |
お土産・買い物 | 5-10% | 7.5-15万円 | ★★ | ★★★★★ |
予備費 | 10-15% | 15-22.5万円 | ★★★★★ | – |
注記
- 重要度:★の数が多いほど旅行満足度への影響が大きい項目です
- 節約可能度:★の数が多いほど工夫次第で節約できる可能性が高い項目です
- 実際の配分は旅行スタイル、訪問国、時期などによって調整が必要です
- 予備費は必ず確保しましょう。予想外の出費や急なプラン変更に対応できます
ヨーロッパ新婚旅行の計画において、予算配分は成功の鍵を握ります。
限られた予算を最適に配分することで、後悔のない思い出深い旅行が実現できます。
ここでは、旅行の満足度を最大化するための具体的な予算配分のポイントをご紹介します。
予算配分の基本的な考え方
新婚旅行は一生に一度の特別な経験です。
このため、予算配分では「何に価値を置くか」を夫婦で事前に話し合うことが重要です。
一般的な予算配分としては、宿泊費に総予算の30~35%、航空券に20~25%、食費に15~20%を割り当てるのが標準的です。
残りを交通費、観光費、お土産代、そして予備費として10~15%を確保するのがおすすめです。
詳細な予算配分モデルは、上記の作成した表をご参照ください。
重点的に予算を確保すべき項目
1. 宿泊施設(総予算の30~35%)
宿泊施設は旅の疲れを癒し、新婚旅行の雰囲気を盛り上げる重要な要素です。
全ての宿を最高級にする必要はありませんが、特別な日(例:記念日や最終日)には良質なホテルを選ぶことをおすすめします。
また、連泊する場所はやや贅沢に、1泊だけの場所はリーズナブルにするなどのメリハリをつけることも効果的です。
多くの旅行者が「もっと良いホテルを選べば良かった」と後悔するケースが見られるため、このカテゴリーへの投資は満足度に直結します。
特に立地条件の良い宿は、移動時間の節約にもつながります。
2. 航空券(総予算の20~25%)
長時間のフライトとなるヨーロッパへの旅では、航空券の選択も重要です。
エコノミークラスでも、直行便や到着・出発時間が使いやすい便を選ぶことで、現地での時間を最大限に活用できます。
特に帰国便は疲れが溜まっている状態なので、深夜や早朝発といった不便な時間帯の便を選ぶと体力的にきつい場合があります。
予算に余裕があれば、帰国便はやや良い条件のものを選ぶのも一案です。
3. 特別体験(総予算の5~10%)
新婚旅行ならではの特別な体験に予算を確保することも大切です。
例えばパリでのセーヌ川ディナークルーズ、ベネチアでのゴンドラ体験、ローマでの専属ガイドツアーなど、通常の旅行では選ばないような体験が思い出に残ります。
これらの特別体験は、費用対効果が高く、後から「やっておけば良かった」と感じることが多い項目です。
総予算の5~10%程度は、この特別体験のために確保しておくと良いでしょう。
4. 予備費(総予算の10~15%)
多くの旅行者が見落としがちなのが予備費の確保です。
予想外の出費(気に入ったレストランでの食事、素敵なお店での買い物、急な天候変化による計画変更など)に対応できるよう、総予算の10~15%は予備費として確保しておくことをおすすめします。
これにより、現地で「予算オーバーだから」と体験を諦める必要がなくなり、旅行中のストレスも軽減されます。
使わなかった場合は、最終日の特別な食事や記念品購入に充てることもできます。

節約しても満足度に影響が少ない項目
1. 市内交通費
多くの都市では、公共交通機関が発達しており、1日乗車券や観光パスを利用することで大幅に節約できます。
また、中心部のホテルに宿泊すれば、徒歩で多くの観光スポットを巡ることも可能です。
2. 食費の一部
全ての食事を高級レストランで取る必要はありません。
朝食はホテル付きのプランを選び、昼食はカフェやテイクアウトで済ませるなど、メリハリをつけることで満足度を下げずに節約できます。
各都市で1~2回は地元の名物料理を本格的なレストランで楽しむという方法がおすすめです。
3. お土産・買い物
お土産や買い物は、帰国後の満足度には大きく影響しない場合が多いです。
必要最小限の記念品や、本当に気に入ったものだけを購入するという方針で、この項目は柔軟に調整できます。
予算配分のバランスを取るためのポイント
予算配分においては、以下のポイントを意識するとバランスの良い計画ができます:
- 優先順位の明確化: 二人で「絶対にやりたいこと」「あれば嬉しいこと」「なくても良いこと」を事前に話し合い、リスト化しておくことで、現地での決断がスムーズになります。
- 季節による調整: ハイシーズン(6~8月)は費用が全体的に高くなるため、予算配分を見直す必要があります。この時期に旅行する場合は、宿泊費と航空券の割合をやや高めに設定しておくと安心です。
- 都市による配分変更: 滞在都市によって物価が大きく異なるため、都市ごとに予算を調整するのも効果的です。例えば、パリやロンドンでの滞在中は食費の比率を上げ、プラハやブダペストでは下げるといった調整が可能です。
- 為替変動への備え: 為替レートの変動によって実際の費用が変わる可能性があります。予備費の一部を為替変動のバッファーとして考えておくと安心です。
適切な予算配分は、新婚旅行の満足度を大きく左右します。
「何にお金をかけるか」「何で節約するか」を明確にし、二人の価値観に合わせた配分を心がけることで、後悔のない思い出深いヨーロッパ新婚旅行が実現できるでしょう。
ヨーロッパ周遊で失敗しない予算管理法

ヨーロッパ新婚旅行で予算オーバーを避け、快適に過ごすための予算管理法をご紹介します。
事前の準備から現地での管理まで、具体的なテクニックを解説します。
出発前の予算管理
1. スプレッドシートで予算計画を立てる
旅行の予算管理は、まず詳細な計画表の作成から始めましょう。
エクセルやGoogleスプレッドシートを使って、以下のカテゴリに分けて費用を記入していきます:
- 航空券
- 宿泊費(都市別)
- 都市間交通費
- 市内交通費
- 食費(1日あたりの目安)
- 観光・アクティビティ費用
- お土産・買い物費用
- 予備費(総予算の10〜15%)
各項目について「予算額」と「実際の支出」を記録する列を設け、どの程度予算内に収まっているかを確認できるようにしておくと便利です。
2. 為替レートの変動を考慮する
ヨーロッパへの旅行では、為替レートの変動が予算に大きく影響します。
計画時に使用したレートよりも円安になる可能性を考慮し、5〜10%程度の余裕を持たせておくことが安心です。
欧州中央銀行のウェブサイトや主要銀行のサイトで、過去6ヶ月程度の為替変動を確認しておくと、変動幅の目安がつかめます。
3. 事前予約と先払いで費用を確定させる
不確定要素を減らすため、以下の項目は可能な限り事前に予約・支払いをしておくことをおすすめします:
- 航空券
- 宿泊施設
- 都市間の鉄道や長距離バス
- 人気の美術館や観光スポットの入場チケット
- 特別なディナーやアクティビティ
多くの予約サイトでは「今予約、現地払い」というオプションもありますが、為替変動リスクを避けるため、可能であれば日本円で事前決済しておくとより安心です。

現地での予算管理
1. 支払い方法の使い分け
ヨーロッパでの支払い方法には、クレジットカード、デビットカード、現金、電子決済などがあります。
これらを上手に使い分けることで、手数料を抑えつつ支出を把握しやすくなります。
クレジットカードは安全かつ便利ですが、海外利用手数料が発生するカードもあります。
事前に手数料の有無を確認し、可能であれば海外手数料が無料のカードを準備しておくと節約になります。
現金については、現地のATMで引き出す方が両替所よりも一般的に為替レートが良いです。
ただし、ATM利用には手数料がかかる場合もあるため、まとまった金額を計画的に引き出すのがコツです。
2. 1日の予算枠を設定する
滞在中の予算管理をしやすくするため、1日あたりの予算枠を設定しておくと良いでしょう。
例えば、食費とちょっとした買い物・観光用に1日○○ユーロ(または○○円)といった具合です。
これを実践するには、朝、その日使う予定の金額だけを財布に入れておく方法が効果的です。
残りのお金は宿の金庫などに保管しておきます。
3. 支出記録アプリの活用
旅行中の支出を記録するには、スマートフォンのアプリが便利です。
「Travel Expense」「Splitwise」「Money Manager」などのアプリを使えば、支出をカテゴリ別に記録し、予算との差を視覚的に確認できます。
多くのアプリはオフラインでも使用でき、複数の通貨に対応しているため、様々な国を周遊する場合も便利です。
毎日のちょっとした隙間時間に入力する習慣をつけることで、予算管理が格段に楽になります。
4. 都市や国による物価差を活用する
ヨーロッパ内でも都市や国によって物価は大きく異なります。
例えば、東欧諸国(チェコ、ハンガリーなど)は西欧や北欧に比べて物価が低い傾向にあります。
このような物価差を旅程に組み込むことで、予算管理がしやすくなります。
例えば、パリやロンドンなどの高額都市では観光メインにして食事は簡素に済ませ、プラハやブダペストなどの比較的安価な都市で買い物やグルメを楽しむといった工夫ができます。
5. 観光パスや公共交通パスの活用
多くのヨーロッパの都市では、主要観光施設への入場料と公共交通機関の乗車料金がセットになった観光パスが販売されています。
例えば、パリの「パリ・ミュージアム・パス」やローマの「ローマ・パス」は、個別に支払うよりも割安な場合が多いです。
また、優先入場が可能なケースもあり、時間の節約にもなります。
ただし、自分たちの予定に合わせて本当にお得かどうかを事前に計算しておくことが重要です。
限られた滞在時間で多くの観光施設を巡る予定なら、これらのパスは費用対効果が高いと言えます。
帰国後の予算チェック
旅行から帰ったら、計画と実際の支出を比較し、次回の旅行に活かすことが大切です。
特に、予想外に費用がかさんだ項目や、逆に節約できた項目を確認しておくと、次回の予算計画に役立ちます。
クレジットカードの請求が確定するまでには時間がかかるため、1〜2ヶ月後に最終的な支出を確認すると良いでしょう。
以上の予算管理法を実践することで、ヨーロッパ周遊の新婚旅行も安心して楽しむことができます。
大切なことは、細かい出費を気にしすぎて旅行自体を楽しめなくなることがないよう、あらかじめ予備費を設けておくことと、二人で予算について共通認識を持っておくことです。
適切な予算管理があれば、余計な心配をせずに、特別な新婚旅行を思う存分満喫できるでしょう。
ヨーロッパへの新婚旅行における予算の総括ポイント
- 予算相場は1人あたり50万円〜150万円が目安
- 7〜10日間の新婚旅行なら2人で150万円前後を見込むと安心
- 物価の高い西欧と比較的安価な東欧では費用に2〜3割の差がある
- 予算の10〜15%は予備費として確保することが重要
- シーズンによって宿泊費は最大50%の価格差がある
- 秋のショルダーシーズン(9〜10月)がコスパ最高
- 100万円以下でも東欧周遊なら充実した旅行が可能
- 訪問国を増やすごとに移動費と時間的コストが発生する
- 宿泊費は総予算の30〜35%が適切な配分
- 特別な日の宿泊施設や記念日の食事にはメリハリをつけるべき
- 観光パスや公共交通パスの活用で現地費用を削減できる
- 事前予約と先払いで為替変動リスクを回避できる
- スプレッドシートなどを使った詳細な予算計画が成功の鍵
- 支出記録アプリの活用で現地での予算管理が容易になる
- 高コスト都市での滞在は短めに、低コスト都市での滞在は長めにすると効率的