要注意!フランスの持ち込み禁止食品、知らずに後悔する前に

フランス旅行の計画は心躍るものですが、日本から持参したい食品のルールについてはご存知でしょうか。

旅行の楽しみであるお菓子、日本の味が恋しくなった時のためのカップラーメンやレトルトカレー、そして主食である米、さらには万が一に備えたい薬の持ち込みには、実は詳細な規則が存在します。

特にフランス税関は厳しいことで知られており、ルールを把握しておかないと、空港での失敗や後悔につながりかねません。

この記事では、フランスへの持ち込みルールはもちろん、フランスから日本へお土産を送る際の注意点に至るまで、あなたの疑問を網羅的に解説し、安心して旅行を準備するためのお手伝いをします。

記事のポイント
  • 持ち込みが禁止・制限されている食品の具体的な品目リスト
  • お菓子やカップラーメンなどケース別の持ち込み可否の判断基準
  • 違反した場合の罰金額やフランス税関の厳しい検査の実態
  • 処方薬や市販薬を持ち込む際の必要書類と注意点
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目次

フランスへの食品持ち込み禁止品目の最新ガイド

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フランス旅行、お菓子の持ち込みはOK?

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フランスへのお菓子持ち込みルール

2025年6月現在、日本からフランスへ観光で渡航する場合、キャンディーやチョコレートといった「お菓子」は基本的に持ち込み可能です。

ただし、EU共通のルールで、原料に肉・乳・卵がどれくらい含まれているかによって扱いが変わります。

肉や乳製品そのものの持ち込みは原則禁止ですが、加工されていて含まれる量が少ないお菓子は例外として認められています。

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商品の例 動物性の原料 持ち込める? 注意点
ハードキャンディ、飴など なし OK 未開封のものが望ましいです。
チョコレート、ビスケット 牛乳などが50%未満 OK 個人的に消費する量で、合計2kg以内が安全です。
ホワイトチョコ、ミルクキャンディ 牛乳などが主原料(50%以上) 原則NG 持ち込む場合は、税関での申告や検査が必要です。
肉エキス入りのスナック菓子 肉成分あり × NG 没収・廃棄の対象となります。
もち、どら焼きなどの和菓子 なし OK 餡にバターなどが使われていないか確認しましょう。
ナッツやドライフルーツ入りのお菓子 なし OK 植物の病害虫を防ぐルール(植物検疫)の対象外ですが、殻付きナッツは注意が必要です。

押さえておきたいチェックポイント

成分表示を確認しよう パッケージに日本語しかなくても、「milk」「butter」といった英語やフランス語の表記があると、税関職員が中身を判断しやすくなります。

合計2kgまでを目安に 持ち込みが認められているお菓子でも、合計重量が2kgを超えないようにすると安心です。これは、他の食品(ベビーフードなど)の持ち込み上限が2kgに設定されているためです。

未開封のものがおすすめ 手作りのお菓子や開封済みの袋に入ったものは、検査で中身を廃棄されてしまう可能性があります。

植物にも注意 ナッツやドライフルーツが入った製品の場合、まれに植物検疫の証明書を求められることがあります。特に殻付きのナッツは注意しましょう。

まとめ

肉エキスを含まない一般的なお菓子は問題ありません。ただし、牛乳や卵を多く含むお菓子や、肉エキス入りスナックは没収される可能性が高いです。出発前に原材料と量を確認し、持ち込めるか迷ったら正直に税関で申告するのが一番です。

情報参照元:(2025年6月アクセス)

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カップラーメンは申告必要?持ち込みルール

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フランスへのカップラーメン持ち込みルール

カップラーメンは、海外旅行で「日本の味が恋しくなったとき」の強い味方ですが、フランスに持ち込む際は注意が必要です。

EUの共通ルールにより、日本などEU以外の国から肉・乳製品を含む食品を持ち込むことは、原則として禁止されています。

一方で、魚介類は1人20kgまで、ハチミツなどは2kgまでと上限が決められています。

[原材料別]持ち込みOKかチェック

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フレーバーの例 主な動物性の原料 フランスでの扱い 持ち込みの条件
醤油・塩・味噌(ベジタリアン表記など) なし 持ち込みOK 商売目的でない、個人で消費する量に限ります。
シーフード(エビ・イカ粉末など) 魚介類 持ち込みOK 他の魚介類と合わせて合計20kg以内。
チーズ・ミルク風味 乳糖・乳脂 持ち込みNG 乳製品は原則として全面的に禁止です。
ポーク・ビーフ・チキン風味 肉エキス、動物油脂 持ち込みNG 肉類や肉加工品は全面的に禁止です。
本格「豚骨」(チャーシュー具材入り) 乾燥した豚肉など 持ち込みNG その場で没収・廃棄の対象となります。

こんな表示は要注意!

ポタージュ系スープ:「milk powder」「whey powder」は乳製品です。

調味油:「animal fat」は豚や牛の油の可能性があります。

商品名の「豚骨」「ビーフ」「チキン」:肉の成分が含まれているサインです。

フランス入国時の流れ

成分表示を確認する 英語かフランス語で「meat, pork, chicken, beef, milk, cheese」といった単語がないかチェックしましょう。

量を考える 魚介系のカップラーメンでも、合計20kgを超えると申告が必要です。家族分を一つのスーツケースにまとめる際は、全員の分を合計して計算されるので注意してください。

税関の進路を選ぶ 禁止されている成分が一切入っていないと確信できるなら、緑の「申告なし(Nothing to declare)」レーンへ。少しでも不安な場合は、赤の「申告あり」レーンへ進み、係員の指示に従いましょう。

もし違反したら?

フランスの税関は厳しく、違反品は見つかり次第その場で没収・廃棄されます。場合によっては、数百ユーロ(数万円以上)の罰金が科されることもあります。

【ワンポイント】現地調達もアリ

フランス国内のアジア系スーパーでは、日本の人気メーカーのカップラーメンが1個あたり約1〜2ユーロ(約170円〜340円)で手に入ります。荷物を軽くしたい方は、現地で買うのも賢い選択です。

情報参照元:(2025年6月アクセス)

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お米の持ち込みは何キロまで?植物検疫に注意

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フランスへのお米持ち込みルール

結論から言うと、日本からフランスへ炊いていないお米(精米や玄米)を持ち込む際、重さの上限はありません。

しかし、たとえ少量でも「植物検疫証明書」という専門的な書類がなければ、原則として持ち込みは許可されず、空港で没収される可能性があります。

これは、海外から植物の病害虫が侵入するのを防ぐためのEU共通のルールです。

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商品の種類 具体例 重量制限 証明書は必要? ポイント
精米・玄米(調理前) 2kg袋のコシヒカリなど なし 必須 証明書がないと、量に関わらず没収の対象です。
加熱済みのレトルトご飯 パックご飯 なし 原則として必要 殺菌済みでも「植物製品」として扱われることがあります。
米粉、上新粉 500gの袋など なし 原則として必要 粉末状でも穀物由来のため、証明書の対象です。
せんべい、あられなど 個包装のせんべい 公式には必要 高度に加工されているため見逃されることも多いですが、没収される可能性もゼロではありません。

覚えておきたい3つのポイント

証明書の取得はとても難しい この証明書は日本の農林水産省・植物防疫所で取得できますが、個人旅行者が少量のお米のために手続きをするのは時間も費用もかかり、現実的ではありません。

郵送も同じルール スーツケースに入れず、事前にフランスへ郵送した場合でも、同じルールが適用され、証明書がなければ返送か廃棄されてしまいます。

加工度が高いほどリスクは低い 真空パックのレトルトご飯や、せんべい・あられなどの米菓は、実際には検査を通過できるケースが多いです。しかし、ルール上は証明書が必要なので、「没収されても仕方ない」と思える少量にとどめておきましょう。

現実的な対策は?

どうしても日本のお米が食べたい場合は、パリなどの都市部にあるアジア系食材店や大きなスーパーで購入するのが最も確実です。日本産やカリフォルニア産の高品質なものが手に入ります。

情報参照元:(2025年6月アクセス)

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レトルトカレー持ち込みの注意点【肉・乳製品】

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フランスへのレトルトカレー持ち込みルール

フランス旅行中に日本の味が恋しくなったとき、レトルトカレーはとても便利な存在です。

しかし、EUのルールでは、原料に何が使われているかによって、持ち込めるかどうかが厳しく決まっています。

ポイントは、①肉や乳製品、②魚介類が使われているか、③常温保存できる殺菌済み製品か、の3点です。

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レトルトカレーの例 主な動物性の原料 食品の分類 持ち込める? 注意点
野菜カレー(動物性原料ゼロ) なし 植物性食品 OK 未開封で、個人が消費する量に限ります。
シーフードカレー 魚介エキス 魚介製品 OK 他の魚介類と合わせて合計20kgまで。
バターチキンカレー 鶏肉・乳製品 肉・乳を含む加工品 × NG 量にかかわらず、持ち込みは禁止です。
ビーフカレー 牛肉 肉を含む加工品 × NG 旅行者が持ち込むことはできません。
チーズカレー(肉なし) 乳製品 乳を含む加工品 × NG 医療用などを除き、乳製品の持ち込みは禁止です。

なぜ殺菌済みでもダメなのか?

レトルトパウチなどで完全に殺菌されていても、EUのルールでは、肉や乳製品を含む食品を個人が持ち込むことを禁止しています。これは、動物の病気が広まるリスクを完全には排除できないためです。本来、ビジネスで輸入する場合は輸出国が発行する衛生証明書が必要ですが、旅行者がこの証明書を取得することは事実上不可能なため、「持ち込み禁止」となっています。

持ち込むためのチェックリスト

原材料表示に「beef, pork, chicken, milk, cheese, butter」といった単語があれば、持ち込みは諦めましょう。

パッケージに「vegetarian(菜食主義者向け)」「vegan(完全菜食主義者向け)」と書かれた商品は、肉・乳製品不使用の可能性が高く、安全です。

シーフード系のカレーでも、量が多すぎると申告が必要になります。他の魚介類と合わせて20kgを超えないか確認しましょう。

まとめ

レトルトカレーは、一見安全そうに見えても、原料に少しでも肉や乳製品が含まれていると、EUのルールで「持ち込み禁止」となります。野菜カレーやシーフードカレーであれば、定められた重量制限を守ることで持ち込み可能です。出発前にパッケージの裏をよく確認し、迷ったら持ち込まないか、税関で申告するのが賢明です。

情報参照元:(2025年6月アクセス)

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フランスは特に厳しい?EUとフランスの規制の違い

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フランスの食品持ち込み検査 – 厳格な実態と注意点

EU加盟国への食品持ち込みは、EU共通のルール(「肉・乳製品は原則禁止」「魚介類は20kgまで」など)に基づいていますが、実際の検査の厳しさや罰則は国によって異なります。

フランスの税関は、EUの中でも特に厳格で、「一切容赦しない」という方針をとっていることで知られています。

違反した食品は、その場ですぐに没収・廃棄されるのが基本です。

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品目 EU共通の基準 フランスの特に厳しい点 アドバイス
肉・乳製品 原則すべて禁止(ベビーフードなど一部例外を除く) パリの空港などでは探知犬を使い、徹底的に検査。違反品は即廃棄され、費用は旅行者が負担します。 肉や乳製品と書かれていたら、少量でも持ち込まないのが一番です。
魚介類 1人20kgまで 量は同じですが、保冷用の氷が溶けて水漏れすると、液体の持ち込み制限違反として処分されることがあります。 パック詰めで、念のため10kg以下に抑えると安全です。
ハチミツ・カタツムリなど 1人2kgまで 2kg以内でも、ラベルのない手作りのものなどは廃棄される可能性があります。 市販品で、ラベルがしっかり貼られているものを選びましょう。
植物・米・種子 量にかかわらず植物検疫証明書が必須 証明書がないものは、たとえ少量でもすべて没収されます。空港に専門の係官が常駐し、厳しくチェックしています。 旅行者が持ち込むのは非常に難しいため、現地で買うのが現実的です。
罰則・手数料 罰金の額は各国に委ねられている 没収に加え、検査や廃棄にかかった費用(数十〜数百ユーロ/数千円〜数万円)をその場で請求されることがあります。 万が一に備え、領収書は必ずもらい、海外旅行保険で請求できるか確認しましょう。

覚えておくべきポイント

フランスの厳しさ: EUのルールは最低限の決まりであり、フランスはそれに加えて違反時の処分を厳しくしています。

違反記録が残る: 違反すると、その記録がパスポート番号と紐づけられ、将来フランスへ再入国する際にチェックされる可能性があります。

豚の伝染病対策: 近年、豚の伝染病(アフリカ豚熱)の侵入を防ぐため、特にアジアからのフライトに対する肉製品のチェックが強化されています。

「EUでは大丈夫と聞いたのに、フランスで没収された」という事態を避けるためにも、出発前にEUとフランス税関、両方の公式サイトで最新情報を確認しておきましょう。


このように、EU共通のルールがありながらも、フランスの税関は特に厳格な方針をとっています。

同じEU加盟国でも、人気の旅行先であるスペインの詳しい持ち込みルールについては、「失敗しない!スペインへの食品持ち込み禁止ルールと対策の完全版」の記事も参考にしてみてください。

情報参照元:(2025年6月アクセス)

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フランスへの食品持ち込み禁止品の注意点

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薬の持ち込みは?処方薬・市販薬の注意点

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フランスへの薬持ち込みルール – 完全ガイド

フランスへ薬を持ち込む際は、食品と同じく厳格なルールがあります。

特に「麻薬や向精神薬に分類される処方薬」と「それ以外の一般の薬」とでは、必要な書類や持ち込める量が異なります。

「自分の治療に必要な分だけ」が大原則です。

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薬の種類 代表例 持ち込める量 必要な書類 申告は必要?
一般の処方薬・市販薬 抗生物質、胃薬、アレルギー薬、風邪薬、鎮痛剤など 最大3か月分まで。それを超える場合は医師の処方箋が必要。 3か月分を超える場合は、医師の処方箋(英文併記が望ましい) 原則不要。ただし量が多い場合は申告した方が安心です。
麻薬・向精神薬に指定される薬 ADHD治療薬、一部の鎮痛薬・睡眠導入剤・抗不安薬など 原則として30日分まで。 医師の処方箋
渡航用の証明書(シェンゲン協定加盟国用の証明書など)
必ず申告が必要です。
注射器などの医療器具 インスリン用の注射針、自己注射キットなど 治療に必要な分のみ。 医師による治療証明書(英文または仏文が望ましい) 液体の医薬品として、機内持ち込みの際に提示が必要です。
サプリメント・漢方薬 ビタミン剤、漢方の顆粒など 常識的な範囲で3か月分程度が目安。 成分がわかるもの(英語表記があると良い) 成分が医薬品とみなされなければ不要です。

ポイント解説

一般の薬は「3か月分」が目安 処方箋がなくても3か月分までなら「個人使用目的」と見なされるのが一般的です。それ以上の量になると、処方箋がない場合は没収される可能性があります。

特別な薬は「30日分+証明書」が必須 コデインやメチルフェニデートなど、特定の成分を含む薬は、30日分以内という制限に加え、渡航用の特別な証明書がなければ「違法薬物」と見なされる危険性があります。この証明書は発行に時間がかかることがあるため、早めに医師や薬局に相談しましょう。

市販の風邪薬にも注意 日本で普通に売られている風邪薬の一部には、EUでは規制対象となる成分(コデイン、プソイドエフェドリンなど)が含まれていることがあります。成分を確認し、該当する場合は最小限の量にしましょう。

液体の薬の機内持ち込み シロップやインスリンなどは、100mlを超えても「医薬品」として機内に持ち込めます。ただし、保安検査場でスムーズに説明できるよう、処方箋などと一緒に別の袋に入れておきましょう。

まとめ

フランスへ薬を持ち込む際は、①薬の分類を確認し、②持ち込む量を調整し、③必要な書類を準備する、という3ステップが重要です。特に規制対象の薬については「30日分+証明書」がセットだと覚えておきましょう。不安な場合は、税関で正直に申告するのが最も安全な方法です。

情報参照元:(2025年6月アクセス)

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フランス税関の厳しい食品検査、その実態とは?

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フランス税関の検査実態 – 2024年最新データと対策

フランスは、EU共通のルールに従い、旅行者による肉・乳製品の持ち込みを原則禁止していますが、その運用はEU平均より格段に厳しい「一切容赦しない」方針です。

特にリスクが高いと判断されたフライトでは、到着時にスーツケースのX線検査や探知犬によるチェックを組み合わせ、徹底的に違反品を探し出します。

その厳しさを物語るように、2024年には過去最多となる3,051件の違反が摘発され、合計22.8トンもの食品が押収されました。

このうち約7割が、パリの玄関口であるシャルル・ド・ゴール空港で発生しています。

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主な検査方法 実施されている空港など 主なターゲット 特徴や実績
探知犬チーム パリ(CDG、オルリー)、リヨンなど 肉・乳製品、野生動物の肉 150頭の探知犬が活躍。違反品の約6割を水際で発見しています。
X線&AI自動識別 パリCDG空港など 缶詰、真空パック食品 AIが画像から肉製品特有の密度を自動で検知し、係員に警告します。
係官による目視チェック 全ての主要空港 植物、果物、種子 専門の係官が、害虫などが付着していないか直接目で確認します。
移動検査車両 高速道路のサービスエリアなど 全ての禁止品 車でフランスに入国する旅行者を対象に、抜き打ちで検査を行います。

よくある摘発ケース

スーツケースにソーセージ5kgを入れ、申告しなかった。→ 到着ロビーで探知犬に発見され、即座に廃棄。さらに廃棄手数料として85ユーロ(約14,500円)を請求された。

真空パックの干し肉500gを「お土産です」と説明。→ たとえ少量でも肉製品のため、罰金150ユーロ(約25,500円)が科された。

旅行者ができる対策

持ち込めるか少しでも不安な食品は、赤色の「申告あり」レーンに進み、係員に確認してもらいましょう。

肉・乳製品不使用の食品でも、量が多い(2kgを超える)場合や真空パックのものは、英語かフランス語の成分表示を付けておくとスムーズです。

万が一没収された場合は、必ず「廃棄証明書」を受け取りましょう。海外旅行保険の「携行品損害」で補償される可能性があります。

他のEUの国で乗り継いでも、最終目的地がフランスであれば、フランスの厳しい基準で再検査されるので注意が必要です。

フランス税関は、今後も検査を強化する方針です。違反記録はパスポート番号と共に記録されるため、ルールを守り、疑わしいものは正直に申告することが、トラブルを避ける最善策です。

情報参照元:(2025年6月アクセス)

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持ち込みOKの量と罰金の目安【早見表】

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フランス食品持ち込み制限と罰金 – 完全ガイド

「これくらいの量なら大丈夫だろう」という自己判断は危険です。

フランスの税関は、EUで定められた持ち込み上限を1グラムでも超えたり、申告を怠ったりすると、「没収+罰金」を科すのが基本です。

まずは、品目ごとに「合法的に持ち込める最大量」を把握しましょう。違反した場合の罰金額はフランス独自の基準で決められます。

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品目カテゴリー 持ち込みOKの最大量(EU共通ルール) 主な条件 違反した場合の罰則(フランス)
肉・肉加工品・乳製品 0 kg(全面禁止)
※乳幼児用・医療用の特別食は2kgまで
未開封で個人消費目的であること。 ・食品の没収
・廃棄手数料:80〜120ユーロ(約13,600円〜20,400円)が目安
・フランスの法律に基づく罰金
魚介類(魚、干物、貝など) 20 kg(または20kgを超える巨大な魚1尾) 内臓が処理されていること。 ・食品の没収
・手数料+150〜450ユーロ(約25,500円〜76,500円)の罰金が一般的。
ハチミツ、カタツムリなど 2 kg 市販のラベルが付いていること。 同上
ベビーフード・医療用食品 2 kg 個人の治療用であることの証明を推奨。 超過分が没収されることが多いです。
植物・米・種子 証明書があれば制限なし 植物検疫証明書が必須。 証明書がない場合は全て没収。さらに90〜450ユーロ(約15,300円〜76,500円)の罰金。
※この量は、日本などEU以外の国からフランスへ直接入国する場合の基準です。

罰金が決まる仕組み

没収・廃棄にかかる費用 違反品は、輸送費や焼却費を含んだ廃棄コストが旅行者に請求されます。

法律に基づく高額な罰金 肉や乳製品は「公衆衛生に危険を及ぼす品」と見なされ、持ち込んだ食品の価値の1〜2倍の罰金が科される可能性があります。例えば、200ユーロ(約34,000円)相当の高級ハムなら、最大400ユーロ(約68,000円)の罰金もあり得ます。

略式の罰金制度 軽微な違反の場合、その場で150ユーロ(約25,500円)〜450ユーロ(約76,500円)の支払いで手続きが完了するケースも増えています。

アドバイス

持ち込み可能な量の上限ギリギリは避けましょう(例:魚介類なら18kg程度に抑える)。

購入時のレシートがあれば、不当に高い価値で見積もられ、高額な罰金を科されるのを防げます。

正直に申告すれば、罰金が軽くなることがあります。

没収されたら必ず証明書をもらい、海外旅行保険で補償されるか確認しましょう。


フランスでの高額な罰金を避けるためにも、ルールの事前確認は必須です。

ちなみに、同じく人気の美食の国イタリアの持ち込み事情については、「イタリア旅行の落とし穴!?持ち込み禁止食品を把握し、トラブル回避!」の記事で詳しく解説していますので、周遊旅行などを計画している方はぜひご覧ください。

情報参照元:(2025年6月アクセス)

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没収を防ぐ!出発前の持ち物チェックリスト

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フランス旅行 食品持ち込み準備チェックリスト

フランスの空港で食品を没収されるという残念な事態を避けるには、出発前の準備がすべてです。

EUの共通ルールと、特に厳しいフランスの運用方針の両方を理解し、以下のリストに沿って荷物を整理すれば、トラブルのリスクを大きく減らすことができます。

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時期 チェック項目 具体的なポイント
2週間前 公式ルールの再確認 EUとフランス税関の公式サイトで、最新情報を必ずチェックしましょう。
持ち込み禁止リストの作成 肉・乳製品、肉エキス入りのカップ麺やスナック菓子などをリストアップし、荷物から外します。
1週間前 例外品目の重さを量る 魚介類なら20kg、ハチミツなら2kg以内か、実際に計量して確認します。
お米などは現地調達に切り替え お米や種子類は、証明書の入手が難しいため、フランスで買う計画に切り替えるのが賢明です。
3日前 パッケージの表示を確認 原材料に英語やフランス語の表記がない場合、自分で翻訳したシールを貼っておくと親切です。
レシートを保管する 万が一の際、食品の価格を証明できるよう、レシートをまとめておきましょう。
前日 最終的な量の調整 上限ギリギリの量のものは、少し減らして余裕を持たせます。持ち込むか迷うものは、申告する覚悟を決めます。
荷物のパッキング 検査される可能性のある食品は一か所にまとめ、すぐ取り出せるようにしておくとスムーズです。
当日 税関レーンの最終判断 肉・乳製品がなくても量が多いなど、少しでも不安があれば赤の「申告あり」レーンを選びましょう。
書類の準備 処方箋やレシートなど、必要な書類はパスポートと一緒のバッグなど、すぐ出せる場所に入れておきます。

ワンポイントアドバイス

「ギリギリ」は避ける 魚介類19.8kgなど、上限に近い量は計量器の誤差でオーバーと判断されることも。2kgほど余裕を持たせると安全です。

臭い対策も忘れずに 肉エキス入りのスナック菓子などの臭いが他の荷物に移ると、禁止品を入れていなくても探知犬が反応することがあります。密閉できる袋で二重に包装するのがおすすめです。

保険の補償内容を確認 万が一没収された際の廃棄手数料や、現地で食料を買い直す費用は、海外旅行保険の「携行品損害」「救援者費用」などでカバーされる場合があります。出発前に契約内容を確認しておきましょう。

このチェックリストを活用して、「知らずに持ち込んで全部没収された」という事態を避け、安心してフランス旅行を楽しんでください。

情報参照元:(2025年6月アクセス)

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フランスから日本へ食品を送る際の注意点

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フランスから日本への食品郵送ルール – 完全ガイド

フランスで買った美味しいチーズやサラミを「日本の家族にも送りたい」と思うかもしれません。

しかし、日本の検疫ルールは世界でも特に厳しく、肉製品・乳製品(チーズなど)や多くの植物は、専門の検査証明書がなければ郵便や宅配便で送ることはできません。

違反した品物は日本の空港で没収・廃棄され、送り主に返送料や処分費用が請求されることもあるため、発送前に必ずルールを確認しましょう。

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日本への発送 代表的な例 郵送できる? 必要なもの
肉・肉加工品・乳製品 生ハム、サラミ、チーズ、肉エキス入り食品 × 禁止 動物検疫証明書(個人では取得不可)
魚介類(缶詰など) オイルサーディン、アンチョビの瓶詰 条件付きでOK 成分表、インボイス(送り状)
植物・穀類・ナッツ ハーブティー、ドライハーブ、お米 証明書があればOK フランスの政府機関が発行する植物検疫証明書
お菓子・コーヒー・紅茶 マカロン、チョコレート(乳成分入りOK)、インスタントコーヒー OK 税関告知書、インボイス
お酒 ワイン、リキュールなど 条件付きでOK インボイス、アルコール度数の記載
※ワインなどは個人輸入の免税枠(合計10,000円までなど)があります。

フランスでの発送手続き

配送業者を選ぶ フランスの郵便局「ラ・ポスト(La Poste)」の国際小包(Colissimo)などが一般的です。荷物追跡ができるサービスを選びましょう。

税関告知書を作成する オンラインで「CN23」という書類を作成します。中身を具体的に(例:”Chocolate biscuits – without meat”のように肉不使用と明記)、そして正確な価格を記載します。

検疫証明書を取得する(必要な場合) 植物を送る場合、フランスの農業食糧省の地方事務所で証明書を取得する必要がありますが、数日と手数料(約10〜25ユーロ/約1,700円〜4,250円)がかかります。個人が肉製品を送るための証明書は、フランスでは発行されません。

よくある失敗と対策

失敗例1: サラミ入りのギフトセットをそのまま送ってしまった。

対策: セットを一度開封し、肉製品だけを取り除いてから梱包し直しましょう。

失敗例2: ハーブティーに小さな種が混入していた。

対策: 茶葉をティーバッグなどに詰め替え、規制対象となる種が混じらないようにしましょう。

まとめ

フランスから日本へ食品を送る際の鉄則は、「肉と乳製品は送れない」「植物を送るなら証明書が必須」の2点です。これらに該当しないお菓子や加工品でも、税関告知書に正確な内容を記載することが不可欠です。証明書が用意できないものは、フランス滞在中に楽しむか、帰国時に手荷物として持ち込み、日本の空港で検疫カウンターに相談するのが最も安全です。

情報参照元:(2025年6月アクセス)

フランスへの食品持ち込み禁止品目の重要ポイント総まとめ

  • 肉や乳製品、およびそれらのエキスを含む食品は全面的に持ち込み禁止
  • 肉エキス入りのカップラーメンやスナック菓子は没収対象
  • 乳成分50%未満のチョコレート菓子は2kgまでなら持ち込み可能
  • 魚介類やその加工品は合計20kgまで持ち込める
  • 動物性原料を含まない野菜カレーやシーフードカレーは持ち込みOK
  • 精米や玄米は量に関わらず植物検疫証明書がなければ持ち込めない
  • レトルトご飯やせんべいも原則は証明書の対象となる
  • フランス税関の検査はEU内で特に厳しく探知犬も使用される
  • 違反すると食品は没収され高額な罰金や手数料が科される
  • 違反記録はパスポートに紐づき将来の入国審査に影響する可能性
  • 一般的な市販薬や処方薬は3か月分までが目安
  • 一部の規制対象薬は30日分以内で医師の証明書が必須
  • 持ち込みに少しでも不安な食品がある場合は必ず税関で申告する
  • 現地のアジア系スーパーで日本の食品は購入可能
  • フランスから日本へ肉製品やほとんどのチーズは送れない
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