ヨーロッパ2カ国 おすすめの組み合わせ!失敗しない選び方と注意点

魅力的な国々が隣接するヨーロッパでは、複数の国を訪れる周遊旅行が人気です。

しかし、どの国の組み合わせが良いのか、旅行には一体何日くらい必要なのか、気になる費用はどれくらいかかるのか、計画段階で悩むことも多いのではないでしょうか。

この記事では、ヨーロッパ2カ国周遊を成功させるための、おすすめの組み合わせから、必要な日数、費用の目安、効率的な移動方法、そして計画時の注意点まで、役立つ情報を詳しくご紹介します。

あなたの理想のヨーロッパ旅行を実現するためのヒントがきっと見つかるはずです。

記事のポイント
  • 興味やテーマ、初心者向けなど、目的に合った2カ国の組み合わせ方
  • 鉄道・飛行機・バスを用いた効率的な国境越えの移動手段
  • 旅行に必要な日数や費用の目安と、賢く節約するためのヒント
  • パスポートや治安、通貨など、周遊計画における重要な注意点
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目次

ヨーロッパ2カ国おすすめの組み合わせ

image ヨーロッパ冒険紀行
  • 必見!おすすめ2カ国組み合わせ5選
  • テーマ別!人気の組み合わせ
  • 初心者向けの安心な組み合わせ
  • 効率的な2カ国周遊の移動手段
  • 失敗しない2カ国の選び方

必見!おすすめ2カ国組み合わせ5選

ヨーロッパ旅行で複数の国を訪れたいと考えたとき、どの国を組み合わせるかは悩ましい問題かもしれません。

多くの魅力的な国々がある中で、効率よく、かつ満足度の高い旅を実現するためには、組み合わせ選びが非常に重要になります。

ここでは、初めてヨーロッパを訪れる方にもおすすめできる、人気の2カ国の組み合わせを5つご紹介します。

これらの組み合わせは、移動のしやすさ、観光の充実度、文化的な魅力などを考慮して選んでいます。

1. フランス(パリ)& イタリア(ローマ)

  • 組み合わせの魅力:
    ヨーロッパ旅行の王道とも言える組み合わせです。
    花の都パリの華やかさと、古代遺跡が息づく永遠の都ローマの歴史深さを一度に体験できます。
    芸術、ファッション、グルメ、歴史と、多岐にわたる魅力を満喫できるでしょう。
  • おすすめポイント:
    • 誰もが知る有名観光スポットが多数(エッフェル塔、ルーブル美術館、コロッセオ、バチカン市国など)。
    • 洗練されたフランス料理と、地域色豊かなイタリア料理の両方を堪能できます。
    • 両都市とも美術館や博物館が充実しており、アート好きにはたまりません。
  • 移動手段:
    パリ=ローマ間は飛行機での移動が一般的です。
    多くの航空会社が就航しており、フライト時間は約2時間程度です。
    夜行列車も選択肢になり得ますが、所要時間が長くなる傾向にあります(約11時間以上)。
  • 注意点:
    両都市ともに世界的な観光地であるため、観光シーズンは非常に混雑します。
    また、スリや置き引きなどの軽犯罪には注意が必要です。
    宿泊費や物価は、ヨーロッパの中でも比較的高めな水準と言えます。

2. オーストリア(ウィーン)& チェコ(プラハ)

  • 組み合わせの魅力:
    かつて同じハプスブルク帝国のもとにあった両都市は、歴史的なつながりが深く、美しい中世の街並みが魅力です。
    音楽の都ウィーンの優雅さと、百塔の街プラハの幻想的な雰囲気を味わえます。
    比較的物価が安いことも魅力の一つです。
  • おすすめポイント:
    • 歴史的な建造物が多く、街歩きが楽しい(シェーンブルン宮殿、ホーフブルク宮殿、プラハ城、カレル橋など)。
    • ウィーンではクラシックコンサート、プラハでは人形劇など、独自の文化体験ができます。
    • 他の西ヨーロッパ諸国と比較して、食費や宿泊費が抑えやすい傾向にあります。
  • 移動手段:
    ウィーン=プラハ間は鉄道での移動が非常に便利です。
    レイルジェットなどの高速列車を利用すれば、約4時間でアクセスできます。
    バスも運行されており、鉄道より安価な場合があります。
  • 注意点:
    チェコの通貨はチェコ・コルナであり、ユーロではありません(2025年4月現在)。
    両替やクレジットカード利用について事前に確認しておくと良いでしょう。
    プラハの旧市街広場周辺などは観光客が多く、スリに注意が必要です。

3. スペイン(バルセロナ)& ポルトガル(リスボン)

  • 組み合わせの魅力:
    同じイベリア半島に位置し、陽気な雰囲気を持つ両国。
    ガウディ建築が彩るバルセロナの芸術性と、坂の街リスボンのノスタルジックな風情を楽しめます。
    美味しいシーフードやワインも共通の魅力です。
  • おすすめポイント:
    • 個性的な建築物(サグラダ・ファミリア、カサ・バトリョ、ジェロニモス修道院、ベレンの塔など)。
    • バルセロナのタパス(小皿料理)やパエリア、リスボンの新鮮な魚介料理やエッグタルトなど、食の楽しみが豊富です。
    • 他の西ヨーロッパ主要都市に比べ、比較的温暖な気候の日が多い傾向にあります。
  • 移動手段:
    バルセロナ=リスボン間は距離があるため、飛行機での移動が主流です。
    LCC(格安航空会社)も多数就航しており、フライト時間は約1時間半から2時間程度です。
    陸路(鉄道やバス)もありますが、長時間を要します。
  • 注意点:
    バルセロナは特に観光客を狙ったスリや置き引きが多いことで知られています。
    人混みでは手荷物に十分注意してください。リスボンは坂道が多いため、歩きやすい靴が必須です。

4. イギリス(ロンドン)& フランス(パリ)

  • 組み合わせの魅力:
    ドーバー海峡を挟んで隣り合う、ヨーロッパを代表する二大都市の組み合わせです。
    歴史と伝統のロンドン、芸術と美食のパリ、それぞれの洗練された都会の魅力を満喫できます。
  • おすすめポイント:
    • 美術館・博物館が非常に充実しており、多くが入場無料な点も魅力(大英博物館、ナショナル・ギャラリー、ルーブル美術館、オルセー美術館など)。
    • ショッピングを楽しめるエリアが多い(オックスフォード・ストリート、リージェント・ストリート、シャンゼリゼ通り、マレ地区など)。
    • ミュージカル鑑賞(ロンドン)や、カフェ文化(パリ)など、それぞれの都市ならではの楽しみ方があります。
  • 移動手段:
    ロンドン=パリ間は、高速鉄道ユーロスターでの移動が大変便利です。
    セント・パンクラス国際駅とパリ北駅を結び、所要時間は約2時間半です。
    飛行機やフェリー+鉄道という選択肢もあります。
  • 注意点:
    イギリスの通貨はポンド、フランスはユーロです(2025年4月現在)。
    両替や支払い方法にご注意ください。両都市とも物価は高い水準です。
    ユーロスターは事前予約が推奨されます。

5. スイス(チューリッヒ/インターラーケン)& ドイツ(ミュンヘン)

  • 組み合わせの魅力:
    アルプスの雄大な自然を満喫できるスイスと、バイエルン地方の陽気な文化が楽しめるドイツ・ミュンヘン。
    美しい湖や山々の景色と、歴史あるドイツの街並みの両方を体験できます。
  • おすすめポイント:
    • スイスでは登山鉄道やロープウェイを利用して、アルプスの絶景ポイントへアクセスできます(例:ユングフラウヨッホ)。
      インターラーケンはアクティビティの拠点として人気です。
    • ミュンヘンでは、歴史的な建造物(新市庁舎、フラウエン教会など)やビアガーデン、美術館巡りを楽しめます。
      ノイシュヴァンシュタイン城への日帰りも可能です。
    • 鉄道網が発達しており、景色を楽しみながらの移動が可能です。
  • 移動手段:
    スイス(チューリッヒなど)=ミュンヘン間は、鉄道での移動が便利です。
    所要時間は約3時間半から4時間半程度です。
    インターラーケンからの場合は、乗り換えが必要となり、もう少し時間がかかります。
  • 注意点:
    スイスの物価はヨーロッパの中でも特に高いことで知られています。
    食費や交通費、宿泊費は予算を多めに見積もる必要があります。
    スイスの通貨はスイス・フラン、ドイツはユーロです(2025年4月現在)。

ヨーロッパには魅力的な2カ国の組み合わせが数多く存在します。

今回ご紹介した5つの組み合わせは、いずれも人気が高く、比較的周遊しやすいものばかりです。

あなたの興味や予算、旅行日数に合わせて、最適なプランを検討してみてください。

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テーマ別!人気の組み合わせ

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ヨーロッパへの旅行計画を立てる際、漠然と「どこか2カ国」と考えるよりも、ご自身の興味関心、つまり「テーマ」を軸に組み合わせを選ぶと、旅の満足度は格段に向上します。

テーマを設定することで訪れたい場所が絞り込まれ、より深く、思い出に残る体験が可能になるのです。

ここでは、人気のテーマ別に、おすすめのヨーロッパ2カ国組み合わせをご紹介いたします。

1. テーマ:美術館・アート巡り

芸術に深く触れたいあなたにおすすめの組み合わせです。

ヨーロッパには世界的に有名な美術館が数多く点在します。

  • フランス(パリ)& オランダ(アムステルダム)
    • パリでは、ルーブル美術館でモナ・リザやミロのヴィーナスといった至宝に出会い、オルセー美術館で印象派のコレクションに心を奪われることでしょう。
      一方、アムステルダムでは、アムステルダム国立美術館でレンブラントの「夜警」を鑑賞し、ゴッホ美術館で画家の情熱的な生涯と作品に触れることができます。
      両都市とも街自体がアートのような美しさを持ち合わせています。移動は高速鉄道タリスや飛行機が便利です。
  • スペイン(マドリード)& フランス(パリ)
    • マドリードには、プラド美術館があり、ベラスケス、ゴヤ、エル・グレコといったスペイン絵画の巨匠たちの作品を堪能できます。
      また、ソフィア王妃芸術センターではピカソの「ゲルニカ」をはじめとする近代美術を楽しめます。
      そして、パリの世界的な美術館群と組み合わせることで、ヨーロッパ美術史を幅広く体感できるでしょう。
      マドリード=パリ間は飛行機での移動が一般的です。

2. テーマ:古代遺跡・歴史探訪

壮大な歴史ロマンに浸りたいあなたには、古代文明の足跡を辿る組み合わせがおすすめです。

  • イタリア(ローマ)& ギリシャ(アテネ)
    • ローマでは、コロッセオやフォロ・ロマーノといった古代ローマ帝国の遺跡群が、当時の繁栄ぶりを物語っています。
      バチカン市国も訪れれば、キリスト教世界の歴史にも触れることができます。
      そして、アテネでは、パルテノン神殿が聳えるアクロポリスの丘に登り、古代ギリシャ文明の叡智と美意識を肌で感じることができるでしょう。
      古代遺跡博物館も見逃せません。
      両都市間は飛行機での移動が便利で、地中海を越えるフライトは約2時間程度です。

3. テーマ:中世の街並み散策

まるでおとぎ話の世界に迷い込んだような、美しい中世の街並みを歩きたいあなたへ。

  • ベルギー(ブルージュ/ゲント)& チェコ(プラハ)
    • ベルギーのブルージュは「天井のない美術館」とも称され、運河沿いにギルドハウスが立ち並ぶ風景は世界遺産にも登録されています。
      隣町のゲントも、大聖堂や古城など見どころが多い美しい街です。
      一方、プラハも旧市街全体が世界遺産であり、天文時計やカレル橋など、中世の面影を色濃く残しています。
      石畳の小道を歩けば、タイムスリップしたかのような感覚を味わえるはずです。
      ブルージュ/ゲントからプラハへは、鉄道(乗り換えあり)や飛行機での移動が考えられます。
  • ドイツ(ロマンティック街道周辺)& オーストリア(ザルツブルク)
    • ドイツのロマンティック街道沿いには、ローテンブルクやディンケルスビュールなど、城壁に囲まれた中世の街が点在しています。
      メルヘンチックなノイシュヴァンシュタイン城もこのエリアにあります。
      そして、オーストリアのザルツブルクは、モーツァルト生誕の地として有名ですが、ホーエンザルツブルク城が街を見下ろし、旧市街はバロック建築が美しい世界遺産の街です。
      ドイツ南部からザルツブルクへは鉄道でのアクセスが良好です。

4. テーマ:雄大な自然を満喫

都会の喧騒を離れ、息をのむような美しい自然に癒されたいあなたにおすすめです。

  • スイス(インターラーケン等)& ノルウェー(フィヨルド地方/ベルゲン等)
    • スイスでは、アイガー、メンヒ、ユングフラウといったアルプスの名峰を間近に望み、ハイキングや登山鉄道を楽しむことができます。
      湖と山に囲まれたインターラーケンは、様々なアクティビティの拠点となります。
      一方、ノルウェーでは、氷河によって削られた複雑な海岸線、フィヨルドの壮大な景色をクルーズなどで満喫できます。
      ベルゲンなどの港町も魅力的です。
      ただし、この組み合わせは地理的に離れているため、国間の移動は飛行機が必須となります。
      それぞれの国内での移動も計画的に行う必要があります。
  • アイルランド & スコットランド(イギリス)
    • 緑豊かな丘陵地帯や断崖絶壁の海岸線が広がるアイルランド(例:モハーの断崖)と、雄大なハイランド地方や神秘的な湖(例:ネス湖)を持つスコットランド。ケルト文化が息づく両地域は、どこか物悲しくも美しい、独特の自然景観が魅力です。
      パブ文化を楽しむのも良いでしょう。
      両地域間の移動は、フェリーや飛行機が利用できます。

5. テーマ:美食・グルメ探訪

旅の大きな楽しみは「食」というあなたへ。美食の国々を巡る組み合わせです。

  • イタリア(ボローニャ/フィレンツェ)& スペイン(サン・セバスチャン/バルセロナ)
    • 美食の都として名高いイタリアのボローニャ(ボロネーゼ発祥の地)や、トスカーナ料理が楽しめるフィレンツェ。
      そして、世界一の美食の街とも言われるスペイン・バスク地方のサン・セバスチャンでは、バル巡りで絶品のピンチョス(串刺しタパス)を堪能できます。
      バルセロナでも美味しいタパスやパエリアが楽しめます。
      豊かな食文化を持つ両国を巡れば、食欲も満たされること間違いありません。
      国間の移動は飛行機が便利です。
  • フランス(リヨン/ボルドー)& ベルギー(ブリュッセル)
    • フランスの美食の都リヨンや、世界的なワイン産地ボルドーで、本格的なフランス料理とワインを堪能。
      そして、ベルギーのブリュッセルでは、ムール貝のワイン蒸しやフリット(フライドポテト)といった郷土料理に加え、豊富な種類のベルギービールや、有名ショコラティエのチョコレートを楽しむことができます。
      フランス=ベルギー間は高速鉄道(タリスなど)で簡単に移動できます。

このように、テーマを絞って2カ国を選ぶことで、よりパーソナルで充実したヨーロッパ旅行を計画することができます。

もちろん、これはほんの一例です。

あなたの「好き」を詰め込んだ、オリジナルの組み合わせを考えてみるのも楽しいでしょう。

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初心者向けの安心な組み合わせ

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初めてのヨーロッパ旅行、特に2カ国を周遊するとなると、期待とともに不安も少なからずあるかもしれません。

「言葉は通じるだろうか」「治安は大丈夫かな」「移動はスムーズにできるかな」といった心配は、多くの方が感じることでしょう。

そもそもヨーロッパ全体で、どの国が初心者にとって訪れやすいのか、基本的な準備は何をすればいいのか気になる方は、こちらの「初めてのヨーロッパ旅行!おすすめの国5選と安心準備ガイド」で詳しく解説していますので、併せて参考にしてみてください。

ここではヨーロッパ旅行初心者の方でも比較的安心して楽しめる、おすすめの2カ国の組み合わせをご紹介します。

ここで挙げる組み合わせは、主に以下の点を考慮して選んでいます。

  • 治安が比較的安定しているとされる国・都市。
  • 英語が比較的通じやすい、または観光客向けの表示が分かりやすいとされる国・都市。
  • 公共交通機関(鉄道、地下鉄、バスなど)が発達しており、移動がしやすい国・都市。
  • 観光インフラ(案内所、標識、観光客向けサービスなど)が整っている国・都市。

1. イギリス(ロンドン)& フランス(パリ)

  • 安心ポイント:
    • 前述の通り、ヨーロッパを代表する二大都市であり、世界中から観光客が訪れるため、観光インフラが非常に整備されています。
      空港から市内へのアクセス、市内の地下鉄網(ロンドンのTube、パリのMetro)も分かりやすく、初心者でも利用しやすいでしょう。
    • ロンドンでは当然ながら英語が公用語です。
      パリでも主要な観光地、ホテル、レストランなどでは英語が通じる場面が多くあります。
    • ロンドンとパリを結ぶ高速鉄道ユーロスターは、駅の案内表示も分かりやすく、約2時間半で快適に移動できます。
      出入国手続きも乗車駅で済ませられることが多い点も、初心者には安心材料です(手続き方法は変更される可能性もあるため、利用時に最新情報をご確認ください)。
  • 注意点:
    • 大都市であるため、観光客を狙ったスリや置き引きには常に注意が必要です。
      特に混雑した場所(地下鉄、有名観光スポット周辺など)では、手荷物の管理を徹底しましょう。
    • 両都市とも物価が高いことで知られています。
      宿泊費、交通費、食費などは予算を多めに見積もっておくと安心です。
    • イギリスの通貨はポンド、フランスはユーロです(2025年4月現在)。

2. オーストリア(ウィーン)& ドイツ(ミュンヘン)

  • 安心ポイント:
    • 両国とも、一般的にヨーロッパの中では治安が良いとされています。
      街は清潔で、人々も落ち着いた雰囲気があります。
      もちろん油断は禁物ですが、過度に心配しすぎる必要はないでしょう。
    • 鉄道網が非常に発達しており、ウィーン=ミュンヘン間も高速列車(レイルジェットなど)で約4時間と、快適かつスムーズに移動できます。
      駅の設備も整っています。
    • 公共交通機関が時間に正確なことでも知られています。
      特にドイツやオーストリアの鉄道は信頼性が高いと評価されています。
    • ドイツ語圏ですが、ウィーンやミュンヘンのような都市部の観光地やホテル、若い世代を中心に英語が通じる場面は多いです。
  • 注意点:
    • ドイツ語が基本となるため、簡単な挨拶や数字などを覚えておくと、よりコミュニケーションがスムーズになるかもしれません。
    • 物価は西ヨーロッパの標準的な水準か、やや高めです。
      特に観光地のレストランなどは値段を確認してから入ると良いでしょう。

3. オランダ(アムステルダム)& ベルギー(ブリュッセル/ブルージュ)

  • 安心ポイント:
    • オランダは、ヨーロッパの中でも特に英語の通用度が高い国として知られています。
      標識や案内なども英語併記が多く、言葉の不安を感じにくいでしょう。
      ベルギーもブリュッセルなどの国際都市では英語が広く通じます。
    • 両国とも国土が比較的コンパクトで、都市間の移動距離が短いのが特徴です。
      アムステルダム=ブリュッセル間は高速鉄道タリスやインターシティで約2〜3時間程度と、気軽に移動できます。
    • 公共交通機関が発達しており、特にトラム(路面電車)は街の景色を楽しみながら移動できる手段として便利です。
  • 注意点:
    • アムステルダム中央駅周辺や飾り窓地区、ブリュッセルの南駅周辺など、一部注意が必要とされるエリアもあります。
      夜間の一人歩きなどは避けるのが賢明です。
    • アムステルダムは自転車利用者が非常に多い都市です。
      歩行者やトラムよりも自転車が優先される場面もあるため、接触事故に注意しましょう。
    • ベルギーのブルージュなどは石畳の道が多いので、歩きやすい靴は必須です。

4. スイス(チューリッヒ/ルツェルン)& オーストリア(ザルツブルク/ウィーン)

  • 安心ポイント:
    • 両国とも世界的に見て治安が良い国として知られており、安心して旅行しやすい環境と言えます。
      街並みも清潔で美しく、落ち着いて過ごせます。
    • スイス国鉄(SBB)やオーストリア連邦鉄道(ÖBB)は、時間の正確さや快適さで定評があります。
      乗り換えなども比較的スムーズに行えるでしょう。
      チューリッヒ/ルツェルンからザルツブルク/ウィーンへも鉄道でアクセス可能です。
    • 雄大なアルプスの自然や美しい湖など、景観の素晴らしさも魅力です。
      治安の良さと相まって、リラックスした滞在が期待できます。
  • 注意点:
    • 物価、特にスイスの物価はヨーロッパ内で最も高い水準です。
      交通費、食費、宿泊費、アクティビティ費用など、あらゆる面で予算をしっかり確保する必要があります。
      オーストリアも安くはありません。
    • スイスは多言語国家(ドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語)ですが、主要な観光地では英語でのコミュニケーションが可能です。
      オーストリアも同様に、観光関連では英語が通じやすいです。
    • スイスの通貨はスイス・フラン、オーストリアはユーロです(2025年4月現在)。

これらの組み合わせは、初めてのヨーロッパ旅行者にとって比較的ハードルが低いと考えられます。

しかし、どの国へ行く場合でも、渡航前には外務省の海外安全情報を確認し、現地では貴重品の管理をしっかり行う、夜間の外出や治安の良くないとされるエリアへの立ち入りは避けるなど、基本的な安全対策を心がけることが大切です。

これを理解した上で、しっかりと情報収集と準備を行い、素晴らしいヨーロッパ2カ国周遊の思い出を作ってください。

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効率的な2カ国周遊の移動手段

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ヨーロッパで2カ国を周遊する際、国境を越える移動手段の選択は、旅行全体のスケジュールや予算、快適さを左右する重要なポイントになります。

どの移動手段が最も「効率的」かは、訪れる国の組み合わせ、移動距離、かけられる時間や費用によって異なります。

ここでは、ヨーロッパ内の国境越えで主に利用される3つの移動手段、「鉄道」「飛行機」「国際バス」について、それぞれの特徴やメリット・デメリットを解説し、効率的な選択のためのヒントをご紹介します。

1. 鉄道(高速鉄道・夜行列車など)

ヨーロッパの鉄道網は非常に発達しており、多くの国で主要な移動手段となっています。

特に高速鉄道は、都市間をスピーディーかつ快適に結びます。

  • 特徴:
    • 多くの路線が都市の中心部にある主要駅を発着するため、市内アクセスが良好です。
    • ユーロスター(英仏海峡)、タリス(フランス・ベルギー・オランダ・ドイツ間)、TGV(フランス国内・国際線)、ICE(ドイツ国内・国際線)、レイルジェット(オーストリア・チェコ・ドイツ・ハンガリー・スイスなど)といった多様な高速鉄道が運行されています。
    • 夜行列車(ナイトジェットなど)を利用すれば、移動と宿泊を兼ねることも可能です。
  • メリット:
    • 空港への移動や、空港でのチェックイン・保安検査といった手間と時間がかからない場合が多いです。
    • 車窓からの景色を楽しめる路線が多く、移動自体が旅の思い出になります。
    • 飛行機に比べて手荷物の制限が緩やかな傾向にあります(※路線やクラスによります)。
    • シェンゲン協定加盟国間の移動であれば、通常、国境でのパスポートチェックなどが簡略化されます(※例外や一時的な変更もあり得ます)。
    • 環境負荷が飛行機に比べて小さいとされています。
  • デメリット:
    • 長距離の移動になると、飛行機よりも時間がかかる場合があります。
    • 時期や予約タイミングによっては、飛行機(特にLCC)より運賃が高くなることがあります。
    • 人気の路線や時期は混雑しやすく、早めの予約が推奨されます。直前の購入は高額になることが多いです。
  • どんな場合に効率的か:
    • 隣接国間の移動や、中距離(目安として移動時間5〜6時間以内)の移動。
    • 例: パリ⇔ブリュッセル、ウィーン⇔プラハ、ロンドン⇔パリ、フランクフルト⇔アムステルダムなど。
    • 景色を楽しみたい、空港への移動や手続きが面倒だと感じる場合。
  • 予約方法:
    • 各国の鉄道会社(SNCF、DB、ÖBB、SBBなど)の公式サイト。
    • Omio、Trainlineといった複数の交通機関を比較・予約できるサイト。
    • 複数回、長距離列車を利用する場合は、ユーレイルパスなどの鉄道パスの利用も検討価値があります。(※利用区間や頻度によってお得度は異なります)

2. 飛行機(LCC含む)

特に距離が離れている国への移動や、海を隔てた移動において、飛行機は時間効率の良い選択肢となります。

ヨーロッパ内ではLCC(格安航空会社)のネットワークも充実しています。

  • 特徴:
    • 長距離移動において、移動時間を大幅に短縮できます。
    • Ryanair、easyJet、Vueling、Wizz Airなど、多くのLCCがヨーロッパ内の都市間を結んでいます。
  • メリット:
    • 移動時間が短いことが最大の利点です。
    • LCCを利用すれば、鉄道よりも運賃を安く抑えられる可能性があります(※諸条件によります)。
  • デメリット:
    • 多くの空港は都市の中心部から離れており、空港までの移動時間と交通費が別途必要です。
    • チェックイン、手荷物預け、保安検査、搭乗手続きなどに時間がかかります。
    • LCCは基本運賃が安くても、座席指定、受託手荷物、機内サービスなどが有料オプションとなっている場合が多く、結果的に高くなることもあります。手荷物のサイズや重量制限も厳格な傾向があります。
    • 天候などによる遅延や欠航のリスクが、鉄道に比べて高いとされる場合があります。
    • 環境負荷が大きい移動手段とされています。
  • どんな場合に効率的か:
    • 長距離の移動(目安として鉄道で6時間以上かかる距離)。
    • 海や山脈で隔てられた国への移動。
    • 例: パリ⇔リスボン、ロンドン⇔ローマ、ベルリン⇔バルセロナ、アテネ⇔各島など。
    • 移動時間を最優先したい場合。
    • LCCのセールなどを利用して、費用を抑えたい場合(※追加料金に注意)。
  • 予約方法:
    • 各航空会社(大手航空会社、LCC)の公式サイト。
    • Skyscanner、Google Flightsといった航空券比較サイト。

3. 国際バス

費用を最優先する場合、国際バスは非常に魅力的な選択肢です。

ヨーロッパ全域に広範なネットワークを持っています。

  • 特徴:
    • FlixBus、Eurolinesといった会社が主要な都市間を結んでいます。
    • 鉄道や飛行機に比べて、運賃が最も安価な場合が多いです。
  • メリット:
    • 圧倒的な価格の安さが最大の魅力です。
    • 鉄道や飛行機の路線がない、地方都市間を結ぶルートも存在します。
    • 夜行バスを利用すれば、移動時間中に睡眠をとり、宿泊費を節約することも可能です。
  • デメリット:
    • 移動時間が鉄道や飛行機に比べて格段に長くなります。
    • 座席スペースが限られていたり、揺れが気になったりするなど、快適性は他の手段に劣る場合があります。
    • 交通渋滞などによる遅延が発生しやすい傾向にあります。
    • バスターミナルが、必ずしも都市の中心部やアクセスしやすい場所にあるとは限りません。
  • どんな場合に効率的か:
    • 交通費をとにかく抑えたい場合。
    • 時間に十分な余裕がある場合。
    • 鉄道や飛行機が不便なルートを移動する場合。
    • 夜行移動で宿泊費を節約したいバックパッカーなど。
  • 予約方法:
    • 各バス会社の公式サイト(FlixBusなど)。
    • Omioなどの比較・予約サイト。

効率的な移動手段を選ぶためのヒント

  • 早めの予約を心がける:
    特に鉄道や飛行機は、早く予約するほど割引運賃が適用される可能性が高まります。
  • 「ドアツードア」の時間を比較する:
    単純な移動時間だけでなく、宿泊先から駅や空港への移動時間、手続きにかかる時間も含めた総所要時間で比較検討しましょう。
  • 乗り換えの手間も考慮する:
    直行便や直通列車がある場合は、乗り換えの手間や遅延リスクを減らせます。
    乗り換えが必要な場合は、十分な時間を確保しましょう。
  • 比較サイトを活用する:
    Omioなどのサイトでは、鉄道、飛行機、バスの料金と所要時間を一度に比較でき、最適な選択肢を見つけるのに役立ちます。
    ただし、最終的な予約は公式サイトで行う方が確実な場合もあります。
  • シェンゲン協定を理解しておく:
    シェンゲン協定加盟国間の移動では、原則として国境での出入国審査がありません。
    これにより、陸路での国境越えがスムーズになります(※イギリス、アイルランドなどは非加盟。また、情勢により一時的な審査が導入されることもあります。最新情報は渡航前にご確認ください)。

ヨーロッパの2カ国周遊における効率的な移動手段は、一概にどれか一つに決まるものではありません。

あなたの旅行スタイル、予算、時間、そして何を重視するかによって最適な選択は変わってきます。

それぞれのメリット・デメリットを理解した上で、計画的に移動手段を選び、快適なヨーロッパ旅行を実現してください。

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失敗しない2カ国の選び方

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ヨーロッパには魅力的な国が無数にあり、その中から2カ国を選ぶのは楽しい作業であると同時に、悩ましいプロセスでもあります。

「せっかくの旅行だから後悔したくない」「計画で失敗したくない」と考えるのは当然のことでしょう。

ただ単に「行きたい国」を2つ挙げるだけでなく、いくつかのポイントを押さえて組み合わせを選ぶことが、満足度の高いヨーロッパ2カ国周遊を実現する鍵となります。

ここでは、あなたが「失敗した」と感じることなく、素晴らしい旅を計画するための具体的な選び方のポイントを解説します。

1. 旅行の「テーマ」や「目的」を明確にする

まず、あなたが今回の旅行で何を最も重視したいのか、テーマや目的をはっきりさせましょう。

これは、国選びの最も基本的な指針となります。

  • 「世界遺産の歴史的建造物をじっくり見たい」
  • 「有名美術館でアートに触れたい」
  • 「本場のグルメをとことん味わいたい」
  • 「美しい自然の中でリラックスしたい」
  • 「おしゃれな街でショッピングを楽しみたい」

このように目的が具体的であれば、それに合った国や都市の候補が自然と絞られてきます。

例えば、美術鑑賞が目的ならフランスとオランダ、歴史探訪ならイタリアとギリシャ、といった具合です。

前述の「テーマ別!人気の2カ国組み合わせ」も参考に、自分の興味関心を探ってみてください。

2. 移動距離と時間を現実的に考慮する

ヨーロッパは広大です。

地図上では近く見えても、実際に移動するとなると予想以上に時間がかかることがあります。

  • 候補となる2カ国の位置関係を必ず地図で確認しましょう。
    地理的に離れすぎている組み合わせは、移動だけで貴重な旅行時間の大半を費やしてしまう可能性があります。
    例えば、ポルトガルとフィンランドを7日間で巡る、といった計画は現実的ではありません。
  • 移動時間は、単に飛行機や鉄道の所要時間だけでなく、「ドアツードア」で考えることが重要です。
    つまり、宿泊先から空港や駅への移動時間、チェックインや保安検査などの手続き時間、到着後の市内への移動時間も考慮に入れる必要があります。
    飛行機なら半日以上、陸路でも移動には半日程度かかると考えておくと、余裕を持った計画が立てられます。
  • 基本的には、隣接国や地理的に近い国同士を組み合わせるのが、移動の負担を減らし、現地での滞在時間を確保する上で効率的です。

3. 予算感を把握し、無理のない計画を立てる

国によって物価は大きく異なります。

憧れの国であっても、予算的に厳しい場合は計画の見直しが必要になるかもしれません。

  • 特に物価が高いとされる国(例:スイス、北欧諸国、イギリスなど)と、比較的物価が安いとされる国(例:ポルトガル、スペイン、チェコ、ハンガリーなど)があります。
    これらの情報は常に変動するため、最新の傾向を調べることが大切です。
  • 航空券代だけでなく、現地での宿泊費、食費、交通費、観光施設の入場料なども考慮して、総予算を考えましょう。
    物価の高い国ばかりを組み合わせると、予算が大幅に膨らむ可能性があります。
  • もし予算に限りがある場合は、物価が比較的安定している国同士(例:チェコとハンガリー)を選んだり、物価の高い国と安い国を組み合わせたりする工夫も有効です。

4. 旅行日数と滞在時間のバランスを考える

限られた日数の中で、欲張って多くの場所を詰め込みすぎると、移動ばかりで疲れてしまい、一つ一つの場所をじっくり楽しめなくなる可能性があります。

  • 移動には予想以上に時間がかかることを念頭に置き、移動日も旅程にしっかり組み込みましょう。
    移動日は観光できる時間が限られるか、全く取れない可能性もあります。
  • 1つの都市での滞在時間は、最低でも丸1日(宿泊日数で言えば2泊)は確保したいところです。
    見どころの多い大都市(パリ、ロンドン、ローマなど)であれば、3泊以上あると余裕を持って楽しめます。
  • 例えば、日本からの往復を含めて7日間程度の旅行であれば、近接した2都市を巡るのが現実的でしょう。
    10日間以上あれば、もう少し広範囲の移動も可能になります。

5. 各国のベストシーズンと気候を考慮する

訪れる時期の気候は、旅の快適さを大きく左右します。

  • それぞれの国のベストシーズン(一般的に気候が良く、観光に適した時期)を調べてみましょう。
    可能であれば、両国とも過ごしやすい時期を選ぶのが理想です。
  • もし訪れたい時期が一方の国のオフシーズンにあたる場合は、気候(寒さ、雨など)への対策や、観光施設、店舗の営業状況(冬季休業など)を事前に確認しておく必要があります。
  • ヨーロッパは地域によって気候が大きく異なります。
    例えば、夏に北欧を訪れるのと南欧を訪れるのでは、服装の準備も全く変わってきます。

6. 組み合わせる国の「雰囲気」や「相性」を考える

これは完全に好みの問題ですが、どのような雰囲気の旅にしたいかによって、組み合わせの方向性を考えることもできます。

  • 似た文化圏や雰囲気を持つ国同士を組み合わせれば、統一感のある旅になります(例:ウィーンとプラハで中欧の古都を満喫)。
  • 逆に、全く異なる文化や景色を持つ国同士を組み合わせれば、その対比を楽しむことができます(例:都会的なパリと自然豊かなスイス)。
  • あなたが「どんな体験をしたいか」を軸に、相性の良い組み合わせを探ってみましょう。

7. 事前の情報収集を怠らない

基本的なことですが、候補となる国については、ガイドブックや信頼できるウェブサイト、旅行ブログなどでしっかりと情報収集を行いましょう。

  • 治安、通貨、言語、ビザの要否、コンセントの形状、現地の交通事情など、基本的な情報は必ず確認してください。
  • 特に治安に関する情報は重要です。
    外務省の海外安全ホームページなどで最新の情報を確認し、危険とされる地域への立ち入りは避けるなど、安全対策を意識しましょう。

「失敗しない2カ国の選び方」とは、自分の希望(テーマ、目的)を明確にしつつ、時間、予算、地理といった現実的な制約条件をしっかりと考慮し、バランスの取れた計画を立てることに他なりません。

焦って決めるのではなく、これらのポイントを一つずつチェックしながら、あなたにとって最高の組み合わせを見つけてください。

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おすすめ!ヨーロッパ2カ国周遊プラン

image ヨーロッパ冒険紀行
  • ヨーロッパ2カ国周遊、何日必要?
  • 気になる費用の目安
  • モデルプラン例:10日間周遊
  • 賢く節約!周遊費用を抑えるコツ
  • 2カ国周遊計画の注意点

ヨーロッパ2カ国周遊、何日必要?

image ヨーロッパ冒険紀行

ヨーロッパでの2カ国周遊を計画する際、「いったい何日くらいの旅行日数があれば楽しめるのだろうか?」というのは、多くの方が最初に考える疑問の一つでしょう。

結論から言えば、必要な日数は訪れたい国の組み合わせ、どの都市を巡るか、そしてどのようなペースで旅をしたいかによって大きく変わってきます。

しかし、一つの目安として、日本からの往復移動時間を考慮に入れると、最低でも7日間、より充実した旅を望むなら10日間以上あるのが望ましいと言えます。

なぜなら、まず日本からヨーロッパへは飛行機で長時間かかり、時差も大きいため、往復の移動だけで実質的に2日から3日程度は必要となることが一般的だからです。

これに加えて、ヨーロッパ内の2カ国間を移動するのにも、前述の通り半日から1日程度の時間を見ておく必要があります。

そのため、実際に観光できる日数は思ったよりも限られてしまうのです。

十分な日数を確保しないと、移動ばかりで疲れてしまったり、訪れた都市の魅力を十分に味わえなかったりする可能性があります。

ここでは、具体的な旅行日数ごとに、どのような2カ国周遊が可能になるかの一般的なイメージと、日数を決める際に考慮すべき点について解説します。

旅行日数別モデルケース(日本発着、往復移動日込み)

  • 最低ライン:7日間(現地4泊5日程度)
    • この日数でも、2カ国周遊は不可能ではありません。
      ただし、かなり駆け足の旅程になることは覚悟しておきましょう。
    • 訪れるのは、地理的に非常に近く、かつ移動が容易な2都市に絞るのが現実的です。
      例えば、ユーロスターで結ばれているロンドンとパリ、あるいは鉄道で短時間で移動できるウィーンとプラハなどが考えられます。
    • 各都市での実質的な滞在時間は、到着日や移動日を除くと、それぞれ1日半から2日程度になるでしょう。
      主要な観光スポットを厳選して巡る、ダイジェスト版のような旅になります。
    • 時差ボケが抜けないうちに帰国となる可能性もあり、体力的に負担を感じやすいかもしれません。
      初めてのヨーロッパで、どうしても短期間で2カ国を体験したいという方向けのプランです。
  • おすすめ:10日間(現地7泊8日程度)
    • 2カ国周遊を楽しむには、このくらいの日数があると比較的余裕が出てきます。
      多くの方が選択する標準的な日数と言えるかもしれません。
    • 2つの都市をそれぞれ2〜3泊ずつ滞在し、じっくり観光する時間が取れます。
      あるいは、地理的に近接していれば、3つの都市(例:フランスのパリ、ベルギーのブリュッセル、オランダのアムステルダム)を巡ることも視野に入ってきます。
    • 美術館をゆっくり見学したり、少し足を延ばして日帰り旅行をしたり、ショッピングを楽しんだりする時間も確保しやすくなります。
    • 移動疲れを考慮しても、観光の時間を十分に取れるため、バランスの取れた満足度の高い旅程を組みやすいでしょう。
  • ゆったり楽しむ:14日間(現地11泊12日程度)
    • 2週間の日程があれば、かなりゆとりを持った2カ国周遊が可能です。
    • それぞれの国で複数の都市を訪れることができます。
      例えば、イタリアでローマとフィレンツェ、フランスでパリと南仏の都市、といった周遊も無理なく計画できます。
    • あるいは、3カ国周遊も十分に可能です。組み合わせの選択肢も大きく広がります。
    • 各都市での滞在時間を長く取れるため、有名な観光地だけでなく、少しローカルなエリアを散策したり、市場を訪れたり、カフェでゆっくり過ごしたりと、より深くその土地の文化に触れることができます。
      自分のペースで、時間に追われずに旅を楽しみたい方におすすめです。

具体的な14日間のルート例や観光スポットについてさらに詳しく知りたい方は、「憧れのヨーロッパ周遊!14日間で満喫するおすすめルート&観光スポット」の記事が参考になるでしょう。

日数を決める際の考慮事項

実際に必要な日数を検討する際には、以下の点を考慮に入れることが大切です。

  1. 日本からの往復移動時間:
    • 利用する航空会社、直行便か経由便かによって大きく異なります。
      一般的に、ヨーロッパへは片道12時間以上かかります。経由便の場合は乗り継ぎ時間も加わります。
    • 到着初日や帰国前日は、時差ボケや移動疲れを考慮し、無理のないスケジュールにしましょう。
  2. 国(都市)間の移動時間:
    • 前述の通り、鉄道、飛行機、バスのいずれを利用するか、また移動する都市間の距離によって所要時間は大きく異なります。
    • 空港や駅への移動、手続き時間を含めた「ドアツードア」で、最低でも半日、長距離なら丸一日かかると考えておきましょう。
  3. 各都市での希望滞在日数:
    • 「絶対に見たい美術館がある」「特定の体験をしたい」「友人に会う予定がある」など、都市ごとに目的があるはずです。それらを達成するために必要な時間を考えましょう。
    • 見どころの多い大都市ほど、必要な滞在日数は長くなります。
  4. 旅行のペース:
    • たくさんの場所を効率よく巡りたい「駆け足型」か、一つの場所にゆっくり滞在したい「ゆったり型」か、ご自身の好みのスタイルに合わせて日数を調整しましょう。
      体力的な個人差も考慮に入れると良いです。
  5. 予備日の設定:
    • 可能であれば、予期せぬ交通機関の遅延、体調不良、あるいは「もう少しここにいたい」と感じた時のために、1日程度の予備日を設けておくと、精神的な余裕が生まれます。

このように考えると、ヨーロッパ2カ国周遊に必要な日数は、一概に「何日」と断言できるものではありません。

しかし、日数ごとの行動範囲の目安や、計画時に考慮すべき点を理解しておくことで、ご自身の希望や条件に合った、無理のない旅行計画を立てることができるはずです。

最低7日間、おすすめは10日間以上という一般的な目安を参考にしつつ、あなたにとって最適な旅行日数を見つけてください。

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気になる費用の目安

image ヨーロッパ冒険紀行

ヨーロッパ2カ国周遊の計画を立てる上で、最も気になることの一つが「費用は一体いくらくらいかかるのか?」ということではないでしょうか。

ここでは、ヨーロッパ2カ国周遊にかかる主な費用の内訳と、予算を考える際のポイント、そして費用の目安について、注意点を交えながら解説していきます。

主な費用の内訳

ヨーロッパ2カ国周遊旅行の費用は、主に以下の項目で構成されます。

  1. 国際航空券:
    • 日本とヨーロッパを結ぶ往復航空券の代金です。
      旅行費用全体の中で最も大きな割合を占めることが多い項目となります。
      燃油サーチャージや空港諸税なども含まれます。
  2. ヨーロッパ内移動費:
    • 訪れる2カ国(都市)間の移動にかかる費用です。
      鉄道(高速鉄道、夜行列車など)、飛行機(LCC含む)、国際バスなど、選択する手段によって料金は大きく異なります。
    • 各都市内での移動(地下鉄、バス、トラム、タクシーなど)にかかる費用も必要です。
  3. 宿泊費:
    • ホテル、ホステル(ドミトリーや個室)、B&B、アパートメントレンタルなど、宿泊施設のタイプやグレード、立地によって費用は大きく変動します。
      都市部ほど高くなる傾向があります。
  4. 食費:
    • レストランでの食事、カフェでの休憩、スーパーマーケットでの買い出しなど、食に関する費用です。
      外食中心か、自炊を取り入れるかで大きく変わります。
  5. 観光・アクティビティ費:
    • 美術館、博物館、城、遺跡などの入場料、現地ツアーへの参加費、コンサートや観劇のチケット代、各種アクティビティ(例:運河クルーズ、登山列車など)の費用です。
  6. 海外旅行保険料:
    • 万が一の病気、怪我、盗難、携行品の損害などに備えるための保険料です。
      ヨーロッパでは医療費が高額になるケースもあるため、加入を強く推奨します。
      補償内容によって保険料は異なります。
  7. 通信費:
    • 現地でのインターネット接続にかかる費用です。
      海外用Wi-Fiルーターのレンタル、現地SIMカードの購入、スマートフォンの国際ローミング利用などが考えられます。
  8. お土産代・雑費:
    • 家族や友人へのお土産代、自分自身の買い物、その他予期せぬ出費(例:コインロッカー代、チップなど)です。

費用の目安について(重要:あくまで参考情報です)

前述の通り、費用は非常に多くの要因で変動するため、具体的な金額を提示することはできません。

以下の目安も、特定の条件下での非常に大まかな参考情報として捉え、鵜呑みにしないようご注意ください。

ご自身の計画に合わせて、必ず個別に費用を調べていただく必要があります。

  • 仮定:
    日本発着10日間、物価水準が標準的な西ヨーロッパの2カ国(例:フランス&ドイツ、スペイン&イタリアなど)を周遊、利用する交通機関や宿泊施設は中級程度、食事は外食とスーパー利用を組み合わせる、というケースを考えてみます。
  • 目安の考え方(一例):
    • 国際航空券(燃油サーチャージ・諸税込み): 時期や航空会社、予約タイミングによりますが、15万円〜30万円程度が一般的な価格帯として考えられるかもしれません(2025年4月現在、エコノミークラスの目安。大幅に変動します)。
    • 現地滞在費(ヨーロッパ内移動費、宿泊費、食費、市内交通費、観光費など): 1日あたり1万5千円〜3万円程度を見込むと、7泊8日の滞在で約11万円〜24万円程度。これも訪れる国や個人の使い方で大きく変わります。
    • その他(海外旅行保険、通信費、お土産代など): 数万円程度。
  • 総額の目安(非常に大まかな試算):
    上記を単純に合計すると、総額で約30万円〜60万円程度という計算になります。
  • 【極めて重要】
    これはあくまで計算上の一例であり、あなたの実際の旅行費用を保証するものでは全くありません。
    航空券の価格、為替レート、現地の物価は常に変動します。
    また、ハイシーズンや物価の高い国(スイス、北欧など)を訪れる場合、あるいは高級ホテルや高級レストランを利用する場合は、これよりも大幅に高額になります。
    逆に、オフシーズンを狙ったり、ホステルを利用したり、LCCやバスを駆使したりすれば、費用を抑えることも可能です。
    必ずご自身で最新情報を調べ、余裕を持った予算計画を立ててください。

費用を左右する主な要因

予算を立てる上で、以下の点が費用を大きく左右することを理解しておきましょう。

  • 旅行時期:
    一般的に夏休み(7月〜8月)や年末年始、ゴールデンウィークなどは航空券も宿泊費も高騰するハイシーズンです。
    一方、冬(11月〜2月頃、クリスマスシーズンを除く)などのオフシーズンは比較的安くなる傾向があります。
    春(4月〜6月)や秋(9月〜10月)のショルダーシーズンは、気候も良く、費用もハイシーズンよりは抑えられる場合があります。
  • 旅行日数:
    当然ながら、日数が長くなれば総費用は増えます。
  • 訪れる国・都市:
    北欧諸国、スイス、イギリスなどは物価が高いことで知られています。
    一方、ポルトガル、スペイン、チェコ、ハンガリーなどは比較的物価が安い傾向にあります。
    同じ国内でも都市部と地方で物価は異なります。
  • 航空券:
    予約タイミング(早期予約がお得な場合が多い)、利用する航空会社(大手かLCCか)、直行便か経由便か、燃油サーチャージの変動などが価格に影響します。
  • 宿泊施設:
    ホステル(ドミトリーなら安価)、中級ホテル、高級ホテル、アパートメントなど、選択肢によって費用は大きく異なります。
  • 食事スタイル:
    レストランでの外食中心か、スーパーで食材を買って自炊や簡単な食事で済ませるかで食費は大きく変わります。
  • 移動手段:
    ヨーロッパ内の移動で高速鉄道を利用するか、LCCを利用するか、国際バスを利用するかで費用は大きく変わります。
  • 個人の消費行動:
    ショッピングやお土産にどれくらい費用をかけるか、有料のオプションツアーにどれくらい参加するかなど、個人の使い方によって費用は大きく変動します。

ヨーロッパ2カ国周遊の費用は、まさに「人それぞれ」です。

大切なのは、まずご自身の希望(行きたい国、時期、日数、どんな旅をしたいか)を明確にし、それに基づいて航空券比較サイト(Skyscanner、Google Flightsなど)やホテル予約サイト(Booking.com、Expediaなど)で具体的な料金を調べてみることです。

鉄道やバスの料金も各社の公式サイトや比較サイト(Omioなど)で確認できます。

これらの情報収集を通じて、ご自身の旅行プランに合わせた現実的な予算を組み立て、少し余裕を持たせた資金計画を立てることを強くお勧めします。

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モデルプラン例:10日間周遊

image ヨーロッパ冒険紀行

「ヨーロッパ2カ国周遊には、10日間くらいあると良いらしいけれど、具体的にどんな風に旅程を組めるのだろう?」そんな疑問をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。

10日間(日本発着、現地7泊8日程度)という日数は、ヨーロッパ2カ国周遊において、移動と観光のバランスが比較的取りやすく、多くの方にとって現実的な選択肢の一つです。

ここでは、人気の組み合わせに基づいた10日間のモデルプランをいくつか「例」としてご紹介します。

プラン例1:ロンドン&パリ(王道・都市満喫プラン)

イギリスとフランス、ヨーロッパを代表する二大都市を巡る王道プランです。

ユーロスターを利用すれば移動もスムーズ。美術館、ショッピング、街歩きなどを満喫したい方におすすめです。

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午前午後宿泊地
1日目日本 出発(機内)機内
2日目(機内)ロンドン 到着、ホテルへ移動、市内散策ロンドン
3日目ロンドン市内観光(例:宮殿・寺院エリア)ロンドン市内観光(例:テムズ川周辺、観覧車など)ロンドン
4日目ロンドン市内観光(例:美術館・博物館)ロンドン市内観光(例:ショッピングエリア散策)ロンドン
5日目ロンドン 出発(ユーロスター)パリ 到着、ホテルへ移動、市内散策パリ
6日目パリ市内観光(例:ルーブル美術館周辺)パリ市内観光(例:シテ島、ノートルダム寺院周辺)パリ
7日目パリ市内観光(例:エッフェル塔、凱旋門)パリ市内観光(例:モンマルトル地区散策)パリ
8日目パリ市内観光 or 近郊(例:美術館 or ベルサイユ)パリ市内観光(例:ショッピング、カフェ巡り)パリ
9日目パリ 出発(機内)機内
10日目(機内)日本 到着
  • ポイント:
    主要観光スポットを効率よく巡れます。
    公共交通機関が発達しており、初心者でも比較的動きやすいでしょう。
    ただし、物価は高めです。

プラン例2:ウィーン&プラハ(中欧・歴史と音楽プラン)

オーストリアとチェコ、かつてのハプスブルク帝国の面影を残す美しい古都を巡るプランです。

鉄道での国境越えも旅情を誘います。歴史的な街並みや音楽、カフェ文化に触れたい方におすすめです。

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午前午後宿泊地
1日目日本 出発(機内)機内
2日目(機内)ウィーン 到着、ホテルへ移動、市内散策ウィーン
3日目ウィーン市内観光(例:シェーンブルン宮殿)ウィーン市内観光(例:ホーフブルク宮殿周辺)ウィーン
4日目ウィーン市内観光(例:美術館、音楽関連)ウィーン市内観光(例:カフェ巡り、公園散策)ウィーン
5日目ウィーン 出発(鉄道)プラハ 到着、ホテルへ移動、旧市街広場周辺プラハ
6日目プラハ市内観光(例:プラハ城)プラハ市内観光(例:カレル橋周辺)プラハ
7日目プラハ市内観光(例:ユダヤ人地区)プラハ市内観光(例:マラー・ストラナ地区)プラハ
8日目プラハ市内観光 or 自由時間プラハ 出発 → 空港へプラハ
9日目(フライトスケジュールによる)(機内)機内
10日目(機内)日本 到着
  • ポイント:
    西ヨーロッパに比べて物価が比較的安い傾向にあります。
    両都市ともコンパクトで見どころがまとまっており、街歩きが楽しめます。
    鉄道移動が快適です。

プラン例3:バルセロナ&ローマ(地中海・芸術と遺跡プラン)

スペインとイタリア、陽光あふれる地中海の国々で、個性的なアートと壮大な古代遺跡に触れるプランです。

美味しい食事も大きな魅力。国境越えは飛行機が便利です。

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午前午後宿泊地
1日目日本 出発(機内)機内
2日目(機内)バルセロナ 到着、ホテルへ移動、市内散策バルセロナ
3日目バルセロナ市内観光(例:サグラダ・ファミリア)バルセロナ市内観光(例:グエル公園、ゴシック地区)バルセロナ
4日目バルセロナ市内観光(例:ガウディ建築巡り)バルセロナ市内観光(例:市場、ランブラス通り)バルセロナ
5日目バルセロナ 出発(飛行機)ローマ 到着、ホテルへ移動、市内散策ローマ
6日目ローマ市内観光(例:コロッセオ、フォロ)ローマ市内観光(例:真実の口、パンテオン周辺)ローマ
7日目ローマ市内観光(例:バチカン市国)ローマ市内観光(例:サンタンジェロ城周辺)ローマ
8日目ローマ市内観光(例:美術館 or カタコンベ)ローマ市内観光(例:ショッピング、街歩き)ローマ
9日目ローマ 出発(機内)機内
10日目(機内)日本 到着
  • ポイント:
    それぞれ全く異なる魅力を持つ都市の組み合わせ。
    建築や歴史、グルメをバランスよく楽しめます。
    夏場は暑さ対策が必要です。

モデルプラン利用上の重要注意点

  • これは提案であり、推奨ではありません:
    上記プランはあくまで一例です。
    あなたの興味や体力に合わせて、訪問場所、滞在時間、ペースなどを自由に調整してください。
  • 最新情報の確認が必須:
    航空便や列車の正確なスケジュール、料金、美術館や観光施設の開館時間、休館日、入場料、予約の要否(特に人気施設)は、必ずご自身で各公式サイト等にて最新情報をご確認ください。
    情報は常に変動します。
  • 具体的施設名の省略:
    特定のホテル、レストラン、店舗名などは記載していません。
    「例」として挙げた観光スポットも、必ずしも訪問を推奨するものではありません。
  • 無理のない計画を:
    特に初めてのヨーロッパ旅行の場合、詰め込みすぎると疲れてしまいます。
    時にはカフェで休憩したり、予定を変更したりする柔軟性も大切です。

これらのモデルプランが、あなたのヨーロッパ2カ国周遊計画を具体化するための一助となれば幸いです。

ぜひ、あなただけのオリジナルプランを作成し、素晴らしい旅を実現してください。

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賢く節約!周遊費用を抑えるコツ

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魅力あふれるヨーロッパ2カ国周遊ですが、やはり気になるのが旅行費用です。

「できるだけ費用を抑えたいけれど、どうすれば良いのだろう?」と考えている方も多いのではないでしょうか。

ヨーロッパ旅行は確かにある程度の費用がかかりますが、計画の立て方や現地での過ごし方を少し工夫するだけで、賢く費用を節約することは十分に可能です。

ここでは、無理なく実践できる周遊費用の節約術を、いくつかのカテゴリーに分けてご紹介します。

【計画・予約編】

旅行費用を抑える上で、計画と予約の段階での工夫は非常に効果的です。

  • 旅行時期を選ぶ:
    可能であれば、航空券や宿泊費が高騰するハイシーズン(一般的に夏休み期間の7月~8月や年末年始など)は避けましょう。
    比較的費用が抑えられ、気候も過ごしやすいショルダーシーズン(春の4月~6月頃、秋の9月~10月頃)や、さらに費用が下がる傾向にあるオフシーズン(冬期など、ただしクリスマスシーズンは除く)を狙うのがおすすめです。
  • 早めの予約を心がける:
    国際航空券はもちろん、ヨーロッパ内の人気の高速鉄道や飛行機(特にLCC)は、数ヶ月前など早めに予約することで「早割」などの割引料金が適用されるケースが多くあります。
    直前の予約は価格が跳ね上がることが一般的なので、計画が決まり次第、早めに手配を進めましょう。
  • 比較サイトを徹底活用:
    • 航空券
      SkyscannerやGoogle Flightsなどの比較サイトを利用し、複数の航空会社、直行便だけでなく経由便も含めて料金を比較検討します。
      出発日や帰国日を1日ずらすだけで、価格が大きく変わることもあります。
    • 宿泊施設
      Booking.comやExpediaなどのホテル予約サイトで、価格はもちろん、立地、設備、口コミなどを比較検討しましょう。
      サイト独自のセールや割引クーポンが提供されていることもあります。
    • 交通機関
      Omioのような比較サイトでは、鉄道、バス、飛行機の料金と所要時間を一度に比較でき、ルート全体の最適化に役立ちます。
  • LCC(格安航空会社)を検討する:
    ヨーロッパ内の移動では、Ryanair、easyJet、VuelingといったLCCの利用が費用削減に繋がる場合があります。
    ただし、注意点がいくつかあります。
    基本運賃は安くても、受託手荷物(預け荷物)や座席指定、機内サービスなどが有料オプションであることがほとんどです。
    また、利用する空港が市内から遠く、アクセスに時間と費用がかかる場合もあります。
    予約時には、必ず手荷物の規定(サイズ・重量制限が非常に厳しいことが多い)を確認し、必要なオプション料金や空港アクセス費用を含めた「総額」で他の交通手段と比較することが重要です。
  • 宿泊施設の種類を柔軟に選ぶ:
    費用を抑えたい場合、ホテルのグレードを下げる以外にも、ホステル(相部屋のドミトリーが最も安価ですが、清潔で快適な個室タイプも増えています。
    共用キッチンやラウンジがあり、他の旅行者との交流も楽しめます)や、キッチン付きのアパートメントレンタル(自炊ができるため食費を大幅に節約できます。グループや家族旅行にも向いています)といった選択肢も検討しましょう。
    一般的に都市の中心部から少し離れたエリアの方が宿泊費は安い傾向にありますが、その分、市内への交通費や移動時間がかかるため、利便性とのバランスを考慮する必要があります。

【現地滞在編】

現地での過ごし方にも、節約のヒントはたくさん隠されています。

  • 食費を賢く抑える:
    • スーパーマーケットや地元の市場を最大限に活用しましょう。
      パン、チーズ、ハム、サラミ、新鮮な果物、ヨーグルト、地域ならではの惣菜など、手頃な価格で美味しいものが手に入ります。
      これらを買ってきて、ホテルの部屋や景色の良い公園でピクニック気分で食べるのも楽しい経験です。
    • レストランを利用するなら、ランチタイムが狙い目です。
      多くのレストランでは、ディナーよりもお得な価格設定のランチメニュー(セットメニューや日替わり定食のようなもの)を提供しています。
    • 前述の通り、キッチン付きの宿泊施設を選べば、現地の食材を使って自炊が可能です。
      外食費を大幅に節約できるだけでなく、現地の食文化をより深く体験できます。
    • マイボトル(水筒)を持参するのは非常におすすめです。
      ヨーロッパでは水道水をそのまま飲めるとされる地域も少なくありません(ただし、事前に安全性について確認することをおすすめします)。
      また、街なかには無料の給水スポットが設置されていることもあります。
      スーパーで大きなボトル入りのミネラルウォーターを購入し、マイボトルに詰め替えて持ち歩くだけでも、毎回ペットボトル飲料を買うより経済的です。
  • 交通費を節約する:
    • まずは積極的に「歩く」ことを楽しみましょう。
      ヨーロッパの都市は、歴史的な中心部に見どころが集中していることが多く、徒歩で十分に見て回れる範囲も広いです。
      美しい街並みを眺めながらの散策は、最高の観光であり、もちろん無料です。
    • 公共交通機関を利用する際は、1日に何度も乗り降りする予定なら1日乗車券、数日間滞在するなら回数券や数日有効なパスなどを検討しましょう。
      都市によって様々な種類の割引チケットが用意されているので、ご自身の滞在日数や移動計画に合わせて最適なものを選ぶと、個別に切符を買うよりもお得になる場合があります。
    • 都市間の移動については、計画段階での選択が重要ですが、鉄道の早割を逃してしまった場合や、時間に比較的余裕がある場合は、LCCや国際バスなども改めて比較検討してみましょう。
  • 観光費を抑える:
    • 無料の観光スポットを存分に活用しましょう。
      美しい公園でのんびり過ごす、歴史的な広場で人間観察をする、活気あふれる市場を覗いてみる、荘厳な教会や大聖堂を見学する(一部、入場料が必要な場合や、特定の区画が有料の場合もあります)、など、お金をかけなくても楽しめる場所はたくさんあります。
    • 多くの美術館や博物館では、特定の曜日や時間帯に無料開放されたり、入場料が割引になったりする場合があります。
      興味のある施設があれば、事前に公式サイトなどで情報を確認してみましょう。
    • 複数の有料施設を効率よく巡りたい場合は、観光パス(特定のエリア内の多くの施設に入場できるパス。
      例としてParis Museum Pass, London Passなどが有名ですが、都市ごとに様々な種類があります)の利用を検討する価値があります。
      ただし、自分の行きたい施設がパスの対象になっているか、有効期間内に十分元が取れるかなどを、事前にしっかりと計算・確認することが重要です。
    • 多くの都市で開催されている無料ウォーキングツアーに参加してみるのも良いでしょう。
      街の地理や歴史の概要を知るのに役立ちます。
      ただし、これらのツアーは無料と銘打っていても、ツアー終了時にガイドに対してチップを支払うのが一般的な慣習となっています。

【その他】

  • 海外旅行保険:
    万が一に備えて加入は必須ですが、補償内容と保険料は様々です。
    複数の保険会社の商品を比較検討し、自分に必要な補償(治療・救援費用、携行品損害、賠償責任など)を過不足なくカバーするものを選びましょう。
    クレジットカードに付帯している保険を利用する場合は、補償内容が十分か、適用される条件(旅行代金をカードで支払う必要があるかなど)や保険期間などを、出発前に必ず確認してください。
  • 通信費:
    現地でのインターネット接続方法は、海外用Wi-Fiルーターのレンタル、現地対応のSIMカードの購入(またはeSIMの利用)、スマートフォンの国際ローミングなどがあります。
    ご自身のデータ使用量や旅行期間、お使いの端末の対応状況などを考慮し、最もコストパフォーマンスに優れた方法を選びましょう。
    事前に日本で準備していく方が、現地で慌てずに済み、安心な場合が多いです。
  • 両替・支払い:
    現地通貨への両替は、必要最低限に留めるのがおすすめです。
    一般的に、クレジットカードでの支払いの方が、現金への両替手数料よりもトータルでお得になる場合が多いとされています。
    現金が必要な場合は、両替する場所(日本の空港、現地の空港、市中の銀行、公認の両替所など)によって為替レートや手数料が異なりますので、比較検討が必要です。
    現地のATMで国際キャッシュカードやクレジットカードを使ってキャッシング(現金の引き出し)をする方法もありますが、カード会社が定める手数料(ATM利用料、海外取引にかかる事務手数料、利息など)が発生します。
    利用するカードの手数料体系を事前に必ず確認し、理解した上で計画的に利用しましょう。

これらの節約術は、あくまで選択肢の一つです。

最も大切なのは、あなたが心から旅を楽しめることです。

節約することに囚われすぎて、窮屈な思いをしたり、本当にやりたかったことを我慢したりしては、せっかくの旅行が台無しになりかねません。

これらのコツを参考に、ご自身の旅行スタイルや価値観に合わせて無理のない範囲で取り入れ、賢く費用をコントロールしながら、思い出に残る素晴らしいヨーロッパ2カ国周遊を実現してください。

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2カ国周遊計画の注意点

image ヨーロッパ冒険紀行

ヨーロッパ2カ国周遊は、異なる文化や景色に触れられる、非常に魅力的で人気のある旅行スタイルです。

しかし、複数の国を訪れるからこそ、計画段階や現地で注意しておきたい点がいくつか存在します。

事前にこれらの注意点を把握し、しっかりと準備をしておくことが、トラブルを未然に防ぎ、安全でスムーズな旅行を楽しむための鍵となります。

ここでは、ヨーロッパ2カ国周遊を計画する上で特に押さえておきたい重要なポイントを解説します。

1. パスポートとビザ(査証)、渡航認証

  • パスポートの有効残存期間:
    まず、ご自身のパスポートの有効期間を確認してください。
    訪れる国や経由する国が要求する残存期間を満たしている必要があります。
    シェンゲン協定加盟国へ渡航する場合、一般的には「出国予定日から3ヶ月以上」の残存期間が推奨されていますが、国によっては「6ヶ月以上」を要求する場合もあります。
    航空会社によっては、これより長い残存期間を搭乗条件としている場合もあるため、利用する航空会社や訪問国の駐日大使館の公式サイトなどで、必ず最新の情報を確認してください。
    残存期間が足りない場合は、早めにパスポートの更新手続きを行いましょう。
  • ビザ(査証)の要否:
    日本のパスポート保持者は、観光目的でシェンゲン協定加盟国に短期滞在(あらゆる180日の期間内で最大90日まで)する場合、通常はビザが免除されます。
    しかし、滞在期間が90日を超える場合、観光以外の目的(留学、就労など)で渡航する場合、あるいは国籍によってはビザが必要となります。
    また、シェンゲン協定非加盟国(例:イギリスなど)を訪れる場合は、その国の規定に従う必要があります。
  • ETIAS(欧州渡航情報認証制度):
    ヨーロッパへの渡航に関連して、ETIASという事前渡航認証システムの導入が予定されています(2025年4月現在、導入開始時期は未定・変動の可能性あり)。
    これが導入されると、ビザ免除でシェンゲン協定加盟国へ渡航する際に、事前にオンラインで申請し、認証を受ける必要が出てくる可能性があります。
    渡航を計画する際は、ETIASに関する最新情報を欧州連合(EU)の公式サイトや外務省のウェブサイトなどで必ず確認するようにしてください。

2. シェンゲン協定の理解

ヨーロッパ周遊において、シェンゲン協定の理解は不可欠です。

  • 加盟国間の移動:
    シェンゲン協定加盟国(2025年4月現在、アイルランド、イギリス(EU離脱)、ブルガリア、ルーマニア、キプロスなどを除く多くのEU加盟国と、スイス、ノルウェーなどが加盟)間の国境移動は、原則として出入国審査がありません。
    飛行機や鉄道での移動も、国内移動のような感覚でスムーズに行えることが多いです。
    ただし、ランダムな検査や、情勢による一時的な国境管理の導入もあり得るため、パスポートは常に携行してください。
  • 非加盟国との移動:
    イギリスのようにシェンゲン協定に加盟していない国を訪れる場合や、シェンゲン圏外から最初に入国する場合、最後にシェンゲン圏外へ出国する場合は、通常の出入国審査が必要です。
  • 滞在期間ルール:
    ビザ免除での滞在は「あらゆる180日の期間内で最大90日まで」と定められています。
    これは、過去180日間を遡って、シェンゲン圏内での滞在日数が合計90日を超えていないか、という計算方法になります。
    単純に「一度出国すればリセットされる」というものではないため、長期間にわたる旅行や、短期間に複数回の渡航を計画している場合は、滞在可能日数を正確に計算・管理する必要があります。
    欧州委員会のウェブサイトなどで計算ツールが提供されている場合もあります。

3. 通貨と支払い方法

訪れる2カ国の通貨が異なる場合があります。

  • 通貨の確認:
    まず、それぞれの国の通貨がユーロ(EUR)なのか、それとも独自の通貨(例:イギリスポンド(GBP)、スイスフラン(CHF)、チェココルナ(CZK)、ハンガリーフォリント(HUF)など)なのかを確認しましょう。
  • 両替:
    複数の通貨が必要な場合は、両替のタイミングや方法を検討します。
    日本国内、現地の空港、市中の銀行や両替所など、場所によってレートや手数料は異なります。
    一般的に、一度に多額の現金を両替するよりは、クレジットカードを主体に利用し、必要最低限の現金を用意するのが安全面でも推奨されます。
  • 支払い:
    クレジットカード(Visa、Mastercardが広く通用する傾向)は多くの店やレストランで利用できますが、小さな個人商店、市場、一部の交通機関の券売機などでは現金しか使えない場面も依然としてあります。そのため、少額の現地通貨は必ず用意しておきましょう。
  • カード利用の注意:
    クレジットカードの不正利用に備え、カード裏面の署名を確認し、暗証番号を覚えておきましょう。
    カード会社の緊急連絡先を控えておくことも重要です。
    また、海外でのカード利用には手数料がかかる場合があります。

4. 治安対策

ヨーロッパは比較的安全な地域が多いですが、日本と同じ感覚でいると思わぬ被害に遭う可能性もあります。

  • 情報収集:
    まずは外務省の海外安全ホームページなどで、渡航先の最新の治安情報を確認しましょう。
    危険とされる地域や、注意すべき犯罪の手口などを把握しておきます。
  • 基本的な防犯意識:
    • スリ、置き引きは観光客が多い場所(駅、空港、観光名所、混雑した地下鉄、レストランなど)で特に多発します。
      貴重品(パスポート、現金、カード、スマートフォン)は、服の下に隠せるセキュリティポーチ(腹巻きタイプや首下げタイプなど)に入れる、カバンは体の前で持つ、ファスナーをしっかり閉める、レストランで椅子にカバンを置いたまま席を立たないなど、常に注意を払いましょう。
    • 見知らぬ人に安易についていかない、親切そうに話しかけてくる人に注意する(詐欺の可能性)、夜間のひとり歩きや治安の悪いとされるエリアへの立ち入りは避ける、といった基本的な注意も怠らないでください。
  • パスポート管理:
    パスポートは最も重要な身分証明書です。
    紛失・盗難に備え、コピー(顔写真ページ、査証ページ)やデータを別途保管しておきましょう。

5. 交通機関の遅延・ストライキ

ヨーロッパでは、鉄道や飛行機の遅延、キャンセル、あるいはストライキが、日本に比べて起こりやすい傾向があることを念頭に置いておきましょう。

  • 余裕を持ったスケジュール:
    移動日は時間に余裕を持たせ、タイトすぎる乗り継ぎは避けるようにしましょう。
    特に帰国便に接続する移動は注意が必要です。
  • 情報確認:
    利用する交通機関の公式サイトやアプリなどで、運行状況をこまめに確認する習慣をつけましょう。
  • 代替手段の検討:
    万が一、予約していた便や列車が大幅に遅れたり、キャンセルになったりした場合に備え、代替となる移動手段(他の鉄道会社、バス、飛行機など)についても、ある程度調べておくと安心です。

6. 海外旅行保険への加入

これは節約すべき項目ではありません。

万が一の事態に備え、海外旅行保険には必ず加入しましょう。

  • 補償内容の確認:
    病気や怪我をした場合の治療費・救援費用(ヨーロッパでは医療費が高額になることがあります)、盗難や携行品の損害、航空機の遅延や欠航に伴う費用、他人への賠償責任など、必要な補償が十分にカバーされているかを確認します。
  • キャッシュレス診療:
    保険会社によっては、提携している現地の病院で自己負担なく(キャッシュレスで)治療を受けられるサービスがあります。
    対応可能な病院リストや利用方法を確認しておくと、いざという時にスムーズです。

7. その他

  • 電気製品:
    電圧やコンセントの形状が日本と異なる国がほとんどです。
    変圧器や変換プラグが必要かどうかを確認し、準備しましょう。
  • 常備薬・衛生用品:
    使い慣れた常備薬(風邪薬、胃腸薬、鎮痛剤など)や、マスク、除菌シートなどの衛生用品は持参すると安心です。
  • 緊急連絡先:
    家族や友人、利用するカード会社、保険会社、現地の日本大使館・領事館などの連絡先をリストにして、すぐに確認できるようにしておきましょう。
  • 重要書類のバックアップ:
    パスポート、eチケット控え、ホテル予約確認書、保険証券などの重要書類は、コピーを取るか、スマートフォンやクラウドストレージにデータを保存するなどして、バックアップを用意しておきましょう。

これらの注意点を事前にしっかりと確認し、準備を整えることで、予期せぬトラブルのリスクを減らし、安心してヨーロッパ2カ国周遊を楽しむことができます。準備を万全にして、素晴らしい旅に出かけてください。

初めてでも安心!ヨーロッパ2カ国旅行のおすすめポイントまとめ

  • 人気の王道はフランス(パリ)&イタリア(ローマ)である
  • 中欧ならオーストリア(ウィーン)&チェコ(プラハ)が歴史的で美しい
  • 初心者向けでは治安が良く観光しやすいイギリス&フランスが挙げられる
  • 同じく初心者には鉄道移動が便利なオーストリア&ドイツも安心だ
  • アート好きならフランス&オランダ、歴史好きならイタリア&ギリシャが良い
  • 自然満喫ならスイス&ノルウェー、美食ならイタリア&スペインが魅力的だ
  • 移動手段は近・中距離なら鉄道、長距離や海越えは飛行機が効率的である
  • 費用を抑えるなら国際バスも選択肢だが時間がかかる
  • 失敗しない国選びには旅行テーマ、移動距離、予算、日数を考慮すべきだ
  • 2カ国周遊には最低7日間、充実させるなら10日間以上あると望ましい
  • 費用は時期、日数、訪問国、利用する交通・宿泊手段で大きく変わる
  • 費用節約には旅行時期の選択、早期予約、LCCやホステルの活用が有効だ
  • スーパー活用やランチ利用、自炊で食費を抑える工夫もできる
  • パスポート残存期間、ビザ要否、渡航認証(ETIAS)の最新情報を確認すること
  • シェンゲン協定の滞在日数ルールを理解し、通貨の違いにも注意が必要だ
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