ローマとヴェネツィア、イタリアを代表する2つの魅力的な都市を訪れる際に悩むのが移動手段の選択です。
約500kmの距離がある両都市間には、高速列車、バス、飛行機、レンタカーという4つの主要な交通手段があります。
それぞれに特徴があり、あなたの旅行スタイルや予算、時間的制約によって最適な選択肢は変わってきます。
この記事では、ローマとヴェネツィア間の各移動手段の所要時間、料金、メリット・デメリットを詳しく解説します。
ヴェネツィアでの滞在計画を立てる際には、「ヴェネツィア観光の日数は何日がベスト?滞在プランと見どころ一覧」も併せてご覧いただくと、効率的な旅程が組めるでしょう。
また、季節による違いや予約のコツ、途中で立ち寄れる観光スポットなども紹介します。
イタリア旅行をより充実させるために、ぜひ参考にしてください。
- 高速列車、バス、飛行機、レンタカーという4つの交通手段の特徴と料金相場
- 各交通手段の所要時間や発着場所、予約方法のポイント
- 季節や時期による料金変動、混雑状況、天候の影響
- 途中で立ち寄れるフィレンツェやボローニャなどの観光スポット
ローマからヴェネツィアへの移動方法

- ローマ⇔ヴェネツィア間の交通手段一覧
- 電車での移動の所要時間と料金
- バスを使った格安移動のコツ
- 飛行機で移動する際の注意点
- レンタカー利用の魅力とデメリット
- 各交通機関の予約方法と比較
ローマ⇔ヴェネツィア間の交通手段一覧

ローマとヴェネツィアを旅行する際、両都市間の移動手段を正しく選ぶことは旅の質を大きく左右します。
約500kmの距離があるこの二都市間には、主に4つの交通手段があります。
それぞれの特徴を理解して、あなたの旅行スタイルや予算に最適な選択をしましょう。
旅行の計画段階で最も重視すべきは、移動時間と費用のバランスです。
また、季節や予約時期によって料金や混雑状況が変わりますので、早めの準備が大切です。
高速列車
イタリアの高速鉄道は、ローマ・ヴェネツィア間の移動で最も人気のある選択肢です。
多くの高速列車が1日に何度も運行し、最速で約3時間50分でローマとヴェネツィアを結んでいます。
主な高速列車サービスはTrenitaliaのFrecciarossa(フレッチャロッサ)とItalo社の高速列車です。
- 所要時間: 約3時間45分〜4時間
- 料金: 約30〜90ユーロ(時期や予約時期により変動)
- 出発地/到着地: ローマのTermini駅またはTiburtina駅から、ヴェネツィアのSanta Lucia駅(本島内)またはMestre駅(本土側)へ
- メリット: 都心から都心への直接アクセス、快適性、Wi-Fi完備
- デメリット: 繁忙期は混雑・満席になることも
これらの列車はローマのTermini駅とTiburtina駅から出発しており、市内中心部からメトロ、トラム、バスなどの公共交通機関で簡単にアクセスできます。
バス
FlixBusやItabusなどのバス会社がローマとヴェネツィア間の直行サービスを提供しています。
バスは経済的な旅行者に特におすすめです。
- 所要時間: 約7〜12時間(運行ルートにより異なる)
- 料金: 約10〜35ユーロ
- 出発地/到着地: ローマのTiburtina駅またはAnagnina駅から、ヴェネツィアのMestre駅またはTronchetto地区へ
- メリット: 最も安価な選択肢、夜行バスなら宿泊費の節約も可能
- デメリット: 所要時間が長い、快適性は列車より劣る場合も
2025年のFlixBusの料金例では、エコノミークラスのチケットが約15ドル(約14ユーロ)から、Itabusの場合はプレミアムエコノミーが約11ドル(約10ユーロ)から提供されています。
飛行機
ローマとヴェネツィア間の直行便は約1時間10分で到着し、Ryanair、ITA Airways、Wizz Air Maltaなどの航空会社が運航しています。
- 所要時間: 約1時間10分(空港での待ち時間を除く)
- 料金: 約40〜150ユーロ(時期や予約時期により変動)
- 出発地/到着地: ローマのフィウミチーノ空港またはチャンピーノ空港から、ヴェネツィアのマルコ・ポーロ空港またはトレヴィーゾ空港へ
- メリット: 最速の移動手段
- デメリット: 空港から市内へのアクセス時間と費用が必要、荷物制限あり
2025年のフライト料金の例では、ITA Airwaysの往復便が約129〜159ドル(約120〜145ユーロ)で提供されています。

レンタカー
ローマからヴェネツィアへの道のりは車で約6時間かかりますが、トスカーナやウンブリアなど途中の地域を観光したい場合に最適です。
- 所要時間: 約5〜6時間(休憩なし)
- 料金: レンタル料金約60〜100ユーロ/日+ガソリン代+高速道路料金
- メリット: 自由度が高い、途中の町や観光地に立ち寄れる
- デメリット: イタリアの運転スタイルはやや攻撃的なので、防御的な運転が重要です。また、ヴェネツィア本島には車で入れないため、到着後は島外の駐車場に車を停める必要があります。
ローマからヴェネツィアへのレンタカー料金は、2025年の相場で1日あたり約19.55ドル(約18ユーロ)からとなっています。
交通手段を選ぶ際は、自分の旅行スタイル、予算、時間的制約を考慮することが大切です。
一般的に、短期滞在や効率を重視する旅行者には高速列車が最適です。
予算を最優先する方にはバス、特に夜行バスがおすすめです。
限られた時間で移動したい方には飛行機、そして途中の町々に立ち寄りたい方にはレンタカーが適しています。
特に旅行シーズンには事前予約が必須となりますので、計画的に準備することをおすすめします。
公式サイトや比較サイトを利用して、最新の料金やスケジュールを確認しましょう。
電車での移動の所要時間と料金

電車はローマからヴェネツィアへの移動において、最も人気のある交通手段です。
スピード、快適性、利便性のバランスが良いため、多くの旅行者に選ばれています。
イタリアの鉄道網は発達しており、両都市間を結ぶ列車も頻繁に運行されています。
ローマとヴェネツィア間の距離は約330マイル(約530km)あり、高速列車を利用すれば約3時間45分〜4時間で到着します。
一方、より安価な通常の列車(インターシティなど)では約6時間かかります。
イタリアの鉄道会社は主に2社あり、イタリア国鉄のTrenitalia社と民間企業のItalo社が主要なサービスを提供しています。
最も速く快適な列車はTrenitalia社のFrecciarossa(フレッチャロッサ)とItalo社の高速列車です。
これらの列車は時速最大300kmで走行し、ローマのTermini駅やTiburtina駅からヴェネツィアのSanta Lucia駅まで直接運行しています。
料金に関しては、予約時期や列車のタイプ、座席のクラスによって大きく異なります。
以下に2025年現在の一般的な料金の目安を示します(公式サイトのItaliarail.comおよびThetrainline.comの情報に基づく):
列車タイプ | 座席クラス | 予約時期 | 料金目安 |
---|---|---|---|
Frecciarossa/Italo | スタンダード(2等) | 2〜3ヶ月前 | 19.90〜30ユーロ |
Frecciarossa/Italo | スタンダード(2等) | 2〜4週間前 | 30〜50ユーロ |
Frecciarossa/Italo | スタンダード(2等) | 数日前または当日 | 50〜90ユーロ |
Frecciarossa/Italo | プレミアム/ビジネス(1等) | – | 70〜120ユーロ |
Intercity | スタンダード | – | 20〜50ユーロ |
予約方法としては、各鉄道会社の公式サイトやアプリを利用するのが最も確実です。
Trenitalia社の公式サイト(trenitalia.com)やItalo社の公式サイト(italotreno.it)から直接予約できます。
また、Italiarail.comやThetrainline.comなどの比較サイトも便利です。
ここで重要なポイントは、イタリアの高速列車は航空券と同様に「早く予約するほど安くなる」システムを採用している点です。
出発の2〜3ヶ月前に予約すると、Trenitaliaの「Super Economy」料金やItaloの割引料金が適用され、通常より30〜50%安く購入できることがあります。
また、ヴェネツィアには主要な駅が2つあることに注意が必要です。
ヴェネツィア本島内にあるSanta Lucia駅と本土側にあるMestre駅です。
観光客のほとんどが目的地とする水路の街に行くなら、終点のSanta Lucia駅を選ぶべきです。
Mestre駅で降りてしまうと、バスや路面電車でさらに移動する必要があります。
列車の設備については、高速列車は快適な座席、Wi-Fi(接続状況は変動します)、電源コンセント、そして多くの場合食堂車やバーカウンターが備わっています。
1等車両(ビジネスクラスやプレミアムクラス)ではより広い座席や追加サービス(ウェルカムドリンクやスナックなど)が提供されますが、2等車両(スタンダードクラス)でも十分に快適です。
荷物に関しては、航空機のような厳しい制限はありません。
大型スーツケースは座席の間や車両の端にあるラックスペースに置くことができます。
注意点としては、イタリアの列車は時に遅延が発生することがあるため、乗り継ぎや重要な予定がある場合は余裕を持ったスケジュールを組むことをおすすめします。
また、車内では必ず切符の検札があります。
電子チケットの場合は、チケット情報と身分証明書を準備しておきましょう。
時々イタリアではストライキが発生することもあります。
ストライキ発生時も最低限のサービスは維持されますが、旅行前に情報を確認しておくと安心です。
イタリア鉄道のウェブサイトや各種旅行情報サイトで最新情報をチェックできます。
最後に、ローマとヴェネツィア間の列車の旅は、イタリアの美しい景色を楽しむ絶好の機会でもあります。
アペニン山脈や田園風景、途中の歴史ある町々の風景は、窓からの眺めを格別なものにしてくれます。
このように、ローマからヴェネツィアへの電車での移動は、事前にしっかり準備をすれば、快適かつ効率的な選択肢となります。
特に初めてイタリアを訪れる方にも、電車は分かりやすく利用しやすい交通手段といえるでしょう。
バスを使った格安移動のコツ

ローマとヴェネツィア間を最も安く移動したいなら、バスは絶好の選択肢です。
高速列車や飛行機に比べて大幅に安い料金で利用できますが、快適に移動するためにはいくつかのコツを押さえておく必要があります。
ローマ・ヴェネツィア間のバス運行は主にFlixBusとItabusという2つの主要バス会社が担っています。
FlixBusはヨーロッパ最大のバスネットワークを持つドイツの会社で、Itabusはイタリアの長距離バス会社です。
いずれも快適な車内設備と手頃な価格が特徴です。
バスでの移動の最大の魅力は何といっても料金の安さです。
2025年の最新料金情報によると、予約時期にもよりますが、FlixBusの場合は約15ユーロから、Itabusなら約10ユーロからチケットが購入可能です。
これは高速列車の最低料金(約20ユーロ~)よりもさらに安く、特に予算を抑えたいバックパッカーや学生旅行者に人気があります。
所要時間は概ね7〜12時間程度で、運行ルートや停車駅の数によって変わります。
一般的に夜行バスが多く運行されており、これを利用すれば宿泊費の節約にもなります。
バスの発着場所は以下の通りです:
ローマ:
- Tiburtina駅バスターミナル(主要発着所)
- Anagnina駅バスターミナル
ヴェネツィア:
- Mestre中央バスステーション(本土側)
- Tronchetto地区バスステーション(本島に近い)
格安でバス移動するためのコツをいくつかご紹介します:
1. 早期予約でさらに割引
バスチケットは通常、予約が早ければ早いほど安くなります。
FlixBusとItabusの公式サイトによると、出発の2〜3ヶ月前に予約すると最安値でチケットを入手できる可能性が高まります。
特に旅行シーズン(4月〜9月)や祝日前後は早めの予約が必須です。
2. 平日と夜行バスを選ぶ
土日や祝日は料金が高くなる傾向があります。
また、夜行バスは日中のバスより安い場合が多く、宿泊費も節約できるので一石二鳥です。
夜9時以降に出発し、朝5〜7時頃に到着する便が一般的です。
3. 比較サイトを活用する
Omioやチェックマイバスなどの比較サイトを使えば、複数のバス会社の料金やスケジュールを一度に確認できます。
ただし、最終的には各バス会社の公式サイトで予約する方が手数料が安くなる場合もあります。
4. 快適に過ごすための準備
バス旅は列車より長時間になるため、快適に過ごすための準備が重要です。
以下のアイテムを持参すると便利です:
- ネックピロー
- アイマスク
- 耳栓
- 水分と軽食
- モバイルバッテリー
- 防寒着(夜間は車内が冷えることがあります)
5. 荷物の制限を確認
FlixBusとItabusは共に、通常1人につき手荷物1つと預け荷物1つまで無料で持ち込めます。
大きさと重量に制限があるため、事前に確認しておきましょう。追加の荷物は別料金になります。
6. Wi-Fiと電源の利用
多くのバスにはWi-Fiと電源コンセントが装備されていますが、山間部では接続が不安定になることもあります。
長時間の移動に備えて、オフラインでも楽しめるコンテンツをダウンロードしておくと良いでしょう。
7. 2025年ユビレオ(聖年)割引を活用
2025年はカトリック教会の聖年(ユビレオ)にあたり、FlixBusはバチカンと提携して巡礼者向けの特別割引を提供しています。
公式Jubilee2025アプリから「pilgrim card」を取得すれば、ローマ行きのバスチケットに割引が適用されるため、これを利用するのもおすすめです。
バスでのローマ・ヴェネツィア間移動は、時間に余裕がある旅行者にとって経済的な選択肢です。
特に夜行バスなら移動中に睡眠をとれるため、効率的に旅程を組むことができます。
事前の準備と予約で、より快適でお得な旅を実現しましょう。
飛行機で移動する際の注意点

ローマとヴェネツィア間の移動手段として飛行機は最速の選択肢です。
直線距離約400kmを約1時間10分で結ぶフライトは、限られた時間で旅行する方に特に適しています。
しかし、実際の所要時間には空港へのアクセスや手続きの時間も考慮する必要があります。
ローマとヴェネツィア間のフライトを運航している主な航空会社には、イタリアの国営航空会社ITA Airways、格安航空会社のRyanair、Wizz Air Maltaなどがあります。
2025年の情報によると、片道料金は約34ユーロ~150ユーロと幅広く、予約時期によって大きく変動します。
まず、両都市の空港情報を確認しておきましょう:
ローマの空港
- フィウミチーノ空港(Leonardo da Vinci Airport/FCO):主要国際空港、市内から約30km
- チャンピーノ空港(Ciampino Airport/CIA):主に格安航空会社が利用、市内から約15km
ヴェネツィアの空港
- マルコ・ポーロ空港(Venice Marco Polo Airport/VCE):主要国際空港、ヴェネツィア本島から約8km
- トレヴィーゾ空港(Treviso Airport/TSF):主に格安航空会社が利用、ヴェネツィアから約40km
飛行機の利用にあたっては、以下の点に注意しましょう:
1. 総所要時間を考慮する
飛行時間は約1時間10分ですが、実際には以下の時間も加算されます:
- 市内から空港までの移動:約30分~1時間
- チェックイン・セキュリティチェック:約1時間~1時間30分
- 到着後の手続きと市内への移動:約30分~1時間
このため、実際には3~4時間程度かかることを想定しておくべきです。
高速列車(約3時間45分)と比較すると、必ずしも総所要時間が短くなるわけではありません。
2. 空港へのアクセス方法
ローマ・フィウミチーノ空港からローマ市内へ:
- レオナルド・エクスプレス(直通列車):約32分、14ユーロ
- FL1地域列車:約48分、8ユーロ
- バス:約45分、5~6ユーロ
ヴェネツィア・マルコポーロ空港からヴェネツィア本島へ:
- 水上バス(アリラグーナ):約1時間15分、15ユーロ
- バス+水上バス:約40分、8~10ユーロ
- タクシー(水上タクシーまたは陸上タクシー):約30分、40~120ユーロ
3. 格安航空券を入手するコツ
飛行機をお得に利用するポイントは以下の通りです:
- 2~3ヶ月前に予約する
- 平日の便を選ぶ(週末より安い傾向)
- シーズンオフ(11月~3月、7月と8月を除く)を狙う
- 航空会社の公式サイトとExpediaやKiwi.comなどの比較サイトで価格を比較する
- メールマガジンに登録してプロモーション情報をチェックする
4. 機内持ち込み手荷物の制限に注意
特に格安航空会社(Ryanairなど)は手荷物の制限が厳しいため注意が必要です:
- 基本的な無料手荷物は通常1つのみ(約40×20×25cm程度)
- 大きな機内持ち込み手荷物には追加料金が必要
- 重量制限も厳密に適用される(通常7~10kg)
- 制限を超えると空港での追加料金は高額になる場合がある
5. チェックインの方法と時間
- オンラインチェックインを活用する(多くの航空会社でフライト24時間前から可能)
- 空港でのチェックインは追加料金が必要な場合がある(特に格安航空会社)
- 混雑時期は空港到着を出発の2~2.5時間前にする
以上のように、ローマ・ヴェネツィア間の飛行機移動は時間的なメリットがある一方で、総合的なコストや実際の所要時間を考慮する必要があります。
限られた時間で効率よく移動したい方や、特別割引料金が見つかった場合に検討する価値のある選択肢といえるでしょう。
事前に十分な情報収集と準備をすることで、スムーズで快適な空の旅をお楽しみいただけます。
レンタカー利用の魅力とデメリット

ローマからヴェネツィアへの移動手段としてレンタカーを選ぶことは、イタリア旅行の自由度を大きく高めてくれます。
しかし、その魅力を最大限に活かすには、メリットとデメリットをしっかり理解しておく必要があります。
まず、レンタカー利用の最大の魅力は自由なルート設定と立ち寄りの柔軟性です。
ローマとヴェネツィアの間には約500kmの距離がありますが、その間にはトスカーナやウンブリアといった景観の美しい地域や、数多くの歴史ある小さな町々が点在しています。
これらの場所の多くは公共交通機関だけではアクセスが難しく、レンタカーがあれば効率的に回ることができます。
具体的な料金としては、2025年の相場情報によれば、基本的な小型車は1日あたり約10〜20ユーロからレンタル可能です。
ただし、これに保険料、燃料代、高速道路料金が追加されます。
ローマのフィウミチーノ空港でのレンタカー料金は1日10ユーロからとなっています。
より大きな車や高級車種を選ぶ場合は料金が上がります。
イタリアでは多くのレンタカー会社が営業しており、国際的な大手企業(Sixt、Europcar、Hertz、Avisなど)から地元のイタリア企業(Italy Car Rentなど)まで選択肢は豊富です。
ローマからヴェネツィアへのワンウェイ(片道)レンタルの場合、料金は1日あたり約19.55ドル(約18ユーロ)から提供されています。
レンタカーでローマ・ヴェネツィア間を移動する際の所要時間は、休憩なしで直行した場合約5〜6時間です。
ただし、途中で観光する場合はそれに応じて日数が必要になります。
以下、具体的なメリットとデメリットを整理します:
レンタカー利用のメリット:
- 自由度の高さ:時刻表に縛られず、好きな時間に出発・到着できます
- 途中立ち寄りの自由:オルヴィエート、アッシジ、フィレンツェ、ボローニャなど魅力的な都市や町に立ち寄れます
- 荷物の制限なし:電車や飛行機のような荷物制限がないため、買い物をしても安心です
- グループ旅行に経済的:3人以上で利用する場合、一人あたりのコストが電車やバスより安くなることがあります
- 隠れた名所へのアクセス:公共交通機関では行きにくい田舎の村やワイナリーなどを訪問できます
レンタカー利用のデメリット:
- ヴェネツィア本島には車で入れない:ヴェネツィア本島は車の乗り入れが禁止されているため、Piazzale RomaかTronchetto地区の駐車場に車を停める必要があります
- 駐車料金の高さ:ヴェネツィア近郊の駐車場は1日20〜30ユーロと高額です
- イタリアの運転事情:イタリアの運転スタイルはやや攻撃的なので、防御的な運転が重要です
- 追加コスト:燃料代(ガソリン価格は変動しますが約1.8〜2ユーロ/リットル)と高速道路料金(ローマ・ヴェネツィア間で約40ユーロ)がかかります
- 市内での運転と駐車の難しさ:ローマ市内は交通規制が多く、ZTL(交通制限区域)に誤って進入すると罰金が科せられます
レンタカーを予約する際の注意点としては、国際運転免許証が必要なこと(日本の免許証だけでは運転できません)、保険内容の確認、返却時の燃料ポリシー(満タン返しが一般的)などがあります。
レンタカーでのローマ・ヴェネツィア間の一般的なルートはA1高速道路を北上し、フィレンツェ付近でA11を通ってボローニャへ向かい、そこからA13またはA14経由でヴェネツィアに至るコースです。
最後に、レンタカーは1週間以上のイタリア旅行で、途中の街や地方も訪れたい方に特におすすめです。
ローマからヴェネツィアへの車での旅行は、少なくとも1週間イタリアを周遊する場合にのみ検討すべきです。
トスカーナの美食を楽しんだり、ウンブリアの緑の丘を眺めたりしながらヴェネツィアに向かうことができます。
一方、ローマとヴェネツィアだけを短期間で訪れる場合は、高速列車のほうが時間効率も良く、ストレスなく移動できるでしょう。
レンタカー選択は、あなたの旅のスタイルと優先順位に合わせて判断することをおすすめします。
各交通機関の予約方法と比較

ローマからヴェネツィアへの移動手段を決めたら、次は予約方法を知っておく必要があります。
各交通機関によって予約システムや料金体系が異なりますので、それぞれの特徴を把握しておくと旅の計画がスムーズになります。
予算計画の際には「イタリア物価の現状2025|生活費や旅行費、安い都市ランキング」の記事も参考にすると、旅行全体の費用感がつかめ、より効率的な予算配分ができるでしょう。
鉄道の予約方法
イタリアでは主に2つの鉄道会社がローマ・ヴェネツィア間を運行しています。
- Trenitalia(トレニタリア):イタリア国鉄
- 公式サイト:trenitalia.com
- 予約可能期間:通常は出発の3〜4ヶ月前から
- 割引料金:Super Economy(最安値、変更・払い戻し不可)、Economy(一部変更可)、Base(変更可、一部払い戻し可)
- モバイルアプリ:あり(iOS/Android)
- Italo(イタロ):民間高速鉄道
- 公式サイト:italotreno.it
- 予約可能期間:通常は出発の6ヶ月前から
- 割引料金:Low Cost(最安値、変更・払い戻し不可)、Economy(追加料金で変更可)、Flex(変更可、一部払い戻し可)
- モバイルアプリ:あり(iOS/Android)
どちらも早期予約で大幅な割引が適用されます。特に旅行シーズンは早めの予約がおすすめです。
両鉄道会社とも、チケットはオンラインのほか、駅の券売機や窓口でも購入可能です。
バスの予約方法
- FlixBus(フリックスバス)
- 公式サイト:flixbus.com/flixbus.it
- 予約可能期間:通常は出発の3〜6ヶ月前から
- 料金オプション:標準運賃のほか、座席指定や柔軟キャンセルオプションが追加可能
- 支払い方法:クレジットカード、PayPal、Google Payなど複数の方法に対応
- Itabus(イタバス)
- 公式サイト:itabus.it
- 予約可能期間:通常は出発の数ヶ月前から
- 料金オプション:Economy、Premium Economyなど
- モバイルアプリ:あり(iOS/Android)
バスも早期予約割引が適用され、2025年のFlixBusの料金例では、エコノミークラスのチケットが約15ドル(約14ユーロ)から、Itabusの場合はプレミアムエコノミーが約11ドル(約10ユーロ)から提供されています。
飛行機の予約方法
- ITA Airways(イタ・エアウェイズ)
- 公式サイト:ita-airways.com
- ローマ・ヴェネツィア間を定期的に運航しており、月に91便を提供しています
- 予約可能期間:通常は出発の約11ヶ月前から
- Ryanair(ライアンエアー)
- 公式サイト:ryanair.com
- 予約可能期間:通常は出発の約12ヶ月前から
- 料金オプション:基本運賃のほか、優先搭乗や座席指定などのアドオンが選択可能
航空券も早期予約で安くなる傾向がありますが、セール時には出発直前でも格安チケットが見つかることもあります。
複数の航空会社が運航しており、一般的なフライト時間は約1.1時間です。
レンタカーの予約方法
- 主要レンタカー会社:Europcar、Sixt、Hertz、Avis、Budget、Italy Car Rentなど
- 予約プラットフォーム:各社の公式サイトのほか、Discover Cars、KAYAK、Expediaなどの比較サイト
- 予約に必要な情報:運転免許証情報、クレジットカード情報、受け取り・返却日時
- 保険オプション:基本保険のほか、追加補償オプションが選択可能
ローマからヴェネツィアへのワンウェイ(片道)レンタルが可能で、1日あたり約19.55ドル(約18ユーロ)からの料金が提供されています。

各予約方法の比較
交通手段 | 予約の簡便さ | 変更・キャンセルの柔軟性 | 早期予約の割引率 | モバイルチケット |
---|---|---|---|---|
高速列車 | ★★★★☆ | ★★★☆☆ (料金タイプによる) | ★★★★★ (最大70%) | ✓ |
バス | ★★★★★ | ★★☆☆☆ | ★★★★☆ (最大50%) | ✓ |
飛行機 | ★★★☆☆ | ★☆☆☆☆ (格安航空会社) | ★★★☆☆ (変動大) | ✓ |
レンタカー | ★★★★☆ | ★★★★☆ | ★★☆☆☆ | 不要 |
予約時の一般的なアドバイス
- 早期予約の重要性:特に高速列車は2〜3ヶ月前の予約で大幅な割引が適用されます
- 比較サイトの活用:Omio、Trainline、Kayakなどのサイトで複数の交通手段を一度に比較できます
- キャンセルポリシーの確認:特に格安料金は変更・キャンセル不可の場合が多いため、旅程が確定してから予約するか、柔軟性のあるプランを選びましょう
- シーズンの考慮:夏季(6〜8月)、クリスマス・年末年始、イースター期間は料金が高騰し、早めに埋まる傾向があります
- アプリを活用する:各交通機関の公式アプリをダウンロードしておくと、予約管理や変更が簡単にできます
各交通機関とも、公式サイトでの直接予約が手数料が最も安く済みますが、比較サイトを使うことで全体像を把握しやすくなります。
特に初めてイタリアを訪れる方は、英語や日本語対応のサイトを通じて予約すると安心です。
旅の目的や予算に合わせて、最適な交通手段と予約方法を選びましょう。
ローマとヴェネツィア間の移動計画

- おすすめの移動プランと選び方
- 季節や時期による移動時の注意点
- 往復チケットがお得な理由
- 途中で寄れる魅力的な観光スポット
- 実体験に基づく移動のアドバイス
おすすめの移動プランと選び方

ローマからヴェネツィアへの移動方法は複数ありますが、どの方法が最適かは旅行スタイルや優先事項によって大きく異なります。
ここでは、旅行者のタイプ別におすすめのプランと、自分に合った移動手段の選び方をご紹介します。
まず移動手段を選ぶ際の主な判断基準は、時間、予算、快適性、そして自由度です。これらの優先順位を決めることで、最適な移動プランが見えてきます。
【時間重視の旅行者向け】
限られた休暇日数で効率よく観光したい方には、高速列車がベストな選択肢です。
ローマ・テルミニ駅からヴェネツィア・サンタルチア駅までを約3時間50分で結ぶ高速列車は、都市間の移動時間を最小限に抑えられます。
朝の便を利用すれば、午後にはヴェネツィアで観光を始められます。
具体的なプラン例:
- 朝7:00〜9:00頃のFrecciarossa/Italo高速列車を予約
- 早朝出発便なら、到着日の午後からヴェネツィアを観光可能
- 一泊だけのショートトリップも実現可能
【予算重視の旅行者向け】
限られた予算で旅行を楽しみたい方には、夜行バスがおすすめです。
Itabusの夜行便では、ローマのTiburtina駅から翌朝7:14頃にヴェネツィアのMestre駅に到着するサービスを提供しており、料金は約10ユーロからとなっています。
移動中に睡眠をとれば宿泊費も節約できます。
具体的なプラン例:
- 夜23:00〜24:00頃発のFlixBusやItabusを予約
- 朝5:00〜7:00頃にヴェネツィア近郊に到着
- 一泊分の宿泊費を節約できる
【景観と体験重視の旅行者向け】
イタリアの美しい景色を楽しみながら移動したい方には、日中の列車旅がおすすめです。
窓からはアペニン山脈やイタリアの田園風景を眺められます。座席は進行方向に向かって窓側を選ぶと景色を楽しめます。
具体的なプラン例:
- 午前9:00〜12:00頃の日中便を選ぶ
- 窓側席を予約する(Trenitaliaサイトで「Finestrino」を選択)
- ボローニャなどの中間駅で途中下車も検討

【柔軟性重視の旅行者向け】
イタリア各地を巡る旅行や、途中の町に立ち寄りたい方にはレンタカーが適しています。
ローマからヴェネツィアへの道中には、トスカーナやウンブリアの美しい丘陵地帯があります。
ただし、最低でも2〜3日の日程が必要です。
具体的なプラン例:
- オルヴィエート、アッシジ、フィレンツェなどに立ち寄るルートを計画
- ヴェネツィア到着前にパドヴァやヴィチェンツァも訪問可能
- ヴェネツィア到着後は本島外の駐車場(Piazzale RomaかTronchetto)に車を停める
【家族/グループ旅行者向け】
4人以上のグループや家族連れは、交通手段によって総コストが大きく変わります。
例えば、4人家族なら以下の比較ができます:
交通手段 | 4人分の概算費用 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
高速列車 | 120〜360ユーロ | 速い、便利 | 高コスト |
バス | 40〜140ユーロ | 最安値 | 長時間移動 |
レンタカー | 60〜100ユーロ/日+燃料・高速道路料金 | 自由度高い | 運転の負担 |
【シニア旅行者/快適性重視の方向け】
移動の快適性を重視するシニア層や、ゆったり旅行したい方には、1等車両の高速列車がおすすめです。
TrenitaliaのFrecciarossa列車では、Businessクラスを予約すると、より広い座席やウェルカムドリンク、専用ラウンジへのアクセスなど上質なサービスが提供されます。
具体的なプラン例:
- Frecciarossa/Italoのビジネスクラスまたはプレミアムクラスを予約
- 主要駅でのラウンジ利用(ローマ・テルミニ駅のFrecciaLoungeなど)
- 車内での食事サービスを利用
移動手段を選ぶ際の最終的なポイントは、旅のペースと優先事項です。
短期滞在で効率を重視するなら高速列車、景色や途中の町を楽しみたいならレンタカー、予算を最優先するならバスが適しています。
また、ピークシーズン(夏季や祝日期間)は事前予約が必須です。
自分の旅行スタイルに合った移動手段を選ぶことで、ローマとヴェネツィアという2つの魅力的な都市を最大限に楽しむ旅が実現できます。
事前の計画と予約で、スムーズな旅をお楽しみください。
季節や時期による移動時の注意点

ローマとヴェネツィア間の移動は、季節や時期によって大きく異なる体験になることがあります。
料金や混雑状況、天候の影響など、旅の質に関わる重要な要素が季節によって変化するため、事前に把握しておくことが大切です。
観光シーズンと料金変動
イタリアの観光シーズンは主に以下のように分かれています:
- ハイシーズン:6月〜8月、クリスマス・年末年始(12月中旬〜1月初旬)、イースター期間
- ショルダーシーズン:4月〜5月、9月〜10月
- オフシーズン:11月〜3月(クリスマス・年末年始を除く)
ヴェネツィアは年間約2,000万人の観光客が訪れる人気都市のため、混雑を避けたい場合は11月から3月の間の訪問が推奨されています。
特に夏季は観光客が多く、交通機関も混雑します。
料金については、ハイシーズンは全ての交通手段で最も高くなります。
例えば高速列車の場合、夏季の料金はオフシーズンと比べて30〜50%高くなることがあります。
予算を抑えたい場合は、11月〜2月(クリスマス期間を除く)の旅行がおすすめです。
天候の影響
季節によって天候が移動に与える影響も考慮すべき点です:
- 夏季(6月〜8月):気温が高く(30℃超えも)、特にバス移動や車での運転は暑さで疲れることがあります。列車は空調完備で快適です。
- 秋季(9月〜11月):比較的穏やかな気温で移動しやすいですが、10月後半から雨が増えます。
- 冬季(12月〜2月):山間部では雪の影響でレンタカー移動に注意が必要です。高速道路では冬用タイヤが義務付けられる区間があります。
- 春季(3月〜5月):穏やかな気候で最も移動に適した時期ですが、イースター期間は混雑します。
特に注意すべきは、ヴェネツィアの「アクア・アルタ」(高潮)で、主に冬季に発生し、年に数回、市内の道路が海水で数時間浸水することがあります。
この時期にヴェネツィアに到着する場合、水位の高い場所を避けるための情報(Acqua Alta地図)を観光案内所で入手しておくと良いでしょう。

特別イベントと祝日
イタリアの主要な祝日やイベント期間は、交通機関が混雑し、料金も高騰します:
- ヴェネツィアのカーニバル(2月頃):ヴェネツィアの有名なカーニバルの期間は2月に開催され、街全体が活気に満ちた祝祭ムードになります
- イースター休暇(3月下旬〜4月):イタリア人も旅行する時期で非常に混雑
- 夏のバカンス(8月、特にフェラゴスト8/15前後):イタリア人の長期休暇シーズン
- クリスマスと年末年始:12/23〜1/6頃まで国内外から多くの観光客
- 2025年ユビレオ(聖年):2025年はカトリック教会の聖年で、多くの巡礼者がローマを訪れることが予想されています
これらの期間は少なくとも1〜2ヶ月前に交通手段を予約することをおすすめします。
ストライキと運行障害
イタリアでは交通機関のストライキが比較的頻繁に発生します。
ストライキは通常事前に告知され、最低限のサービスは維持されますが、旅程に影響する可能性があります。
季節的な傾向としては、夏季と秋に多い傾向があります。
出発前に各交通機関の公式サイトやイタリア交通省のサイトでストライキ情報を確認することをおすすめします。
予約のタイミング
季節によって最適な予約タイミングも異なります:
時期 | 高速列車 | バス | 飛行機 | レンタカー |
---|---|---|---|---|
ハイシーズン | 3〜4ヶ月前 | 1〜2ヶ月前 | 3〜6ヶ月前 | 1〜2ヶ月前 |
ショルダーシーズン | 2〜3ヶ月前 | 2〜4週間前 | 1〜3ヶ月前 | 2〜4週間前 |
オフシーズン | 1〜2ヶ月前 | 1〜2週間前 | 1〜2ヶ月前 | 1〜2週間前 |
特に2025年はユビレオ(聖年)に伴い、ローマへの巡礼者が多く訪れると予想されています。
通常よりも早めの予約を検討された方が良いかもしれません。
以上のポイントを押さえておくことで、季節や時期に応じた最適な移動計画が立てられます。
特に初めてイタリアを訪れる方は、ハイシーズンの混雑や料金高騰、そしてヴェネツィアの特殊な環境(アクア・アルタなど)に注意して、旅行計画を立てることをおすすめします。
往復チケットがお得な理由

ローマとヴェネツィア間を移動する際、片道チケットを2枚購入するよりも往復チケットを1枚購入する方が経済的なケースが多くあります。
ここでは、各交通機関における往復チケットのメリットと、実際にどの程度お得になるのかを解説します。
高速列車の往復割引
イタリアの主要鉄道会社であるTrenitaliaとItaloでは、往復チケットに関して以下のような特典があります:
- Trenitalia(トレニタリア) では、同一区間の往復予約に対して「Andata e Ritorno(往復)」運賃を提供しています。この運賃タイプは公式サイトによると、片道ずつ予約するよりも15〜20%程度安くなることがあります。特に「Super Economy」料金クラスで往復予約すると最大の割引が適用されることが多いです。
- Italo(イタロ) も同様に往復割引を提供していますが、キャンペーン期間やオファーによって割引率が変動します。「Low Cost」運賃を往復で予約すると、最もお得になります。
注意点として、これらの割引は固定されたものではなく、時期や需要によって変動します。
正確な割引額については、予約時に各社の公式サイトで確認することをおすすめします。
バス往復チケットの特典
長距離バス会社の往復割引についても確認してみましょう:
- FlixBus(フリックスバス) では、往復チケットに対する固定割引率は設定されていませんが、往復予約時に特別プロモーションコードが適用されることがあります。公式サイトのニュースレターに登録すると、往復割引クーポンが送られてくることもあります。
- Itabus(イタバス) では、特定の期間やルートで往復割引キャンペーンを実施しています。ウェブサイトの「Offers」セクションで確認できます。
バス会社の場合、往復割引よりも早期予約割引の方が大きいケースが多いため、計画が確定している場合は早めに予約することをおすすめします。
航空券の往復メリット
航空会社では往復チケットと片道チケット2枚の価格差が最も顕著に表れることがあります:
- ITA Airways(イタ・エアウェイズ) やその他の航空会社では、往復予約が片道×2よりも30〜50%安くなることもあります。Expediaでの2025年のITA Airways往復チケットの例では、129〜159ドル(約120〜145ユーロ)の料金が提供されていますが、同じ航空会社の片道チケットは約70〜100ユーロであることが多いです。
- 格安航空会社(Ryanairなど) は往復割引よりも片道料金の安さを売りにしていることが多いですが、往復予約することで手数料の一部が節約できる場合もあります。

往復予約の追加メリット
価格面以外にも、往復チケットには以下のようなメリットがあります:
- 予約の手間削減:一度の操作で往復の予約が完了するため、時間と手間が節約できます
- 一貫した予約管理:往復の予約情報が一つのPNR(予約番号)で管理されるため、変更や問い合わせが容易になります
- 稀に提供される特典:シーズンによっては、往復予約者向けの特別サービス(優先搭乗、ラウンジアクセスなど)が提供されることもあります
ただし、往復チケットが常にお得とは限りません。
以下のような場合は片道ずつ予約した方が良いケースもあります:
- 復路の日程が未確定の場合
- 異なる交通手段で戻る予定がある場合(例:行きは飛行機、帰りは列車)
- 異なる都市に移動する場合(例:ローマ→ヴェネツィア→ミラノ→ローマ)
- セール期間中で片道料金が非常に安い場合
往復予約時の注意点
往復チケットを予約する際は、以下の点に注意すると良いでしょう:
- キャンセルポリシーの確認:往復チケットの場合、往路だけをキャンセルすると復路も自動的にキャンセルされる場合があります
- 料金タイプの確認:割引運賃は変更・払い戻し条件が厳しいことが多いため、条件を確認しておくことが重要です
- 日程の確実性:往復予約は日程変更が片道予約より複雑になる場合があるため、確実な日程がある場合におすすめです
往復チケットの予約は、特に計画がしっかりしている場合や大手交通機関(特にTrenitaliaやITA Airways)を利用する場合に最もメリットを得やすいです。
ローマとヴェネツィアという人気ルートでは、特にハイシーズンの往復予約が大きな節約につながることがあります。
旅行の計画に余裕があれば、片道と往復の両方の料金を比較してみることをおすすめします。
各交通機関の公式サイトだけでなく、Omio、Trainline、Expediaなどの比較サイトも活用すると、最安値を見つけやすくなります。
途中で寄れる魅力的な観光スポット
ローマからヴェネツィアへの移動途中には、イタリアを代表する名所や隠れた魅力を持つ街が点在しています。
特に鉄道や車での移動であれば、途中下車や立ち寄りが可能です。
これらの中間地点を訪れることで、イタリアの多様な魅力をより深く体験できます。
フィレンツェ(Florence)

ローマからヴェネツィアへの高速列車は通常フィレンツェを経由します。
ルネサンス発祥の地として知られるフィレンツェでは、以下の名所が必見です:
- ウフィツィ美術館:ボッティチェリの「ヴィーナスの誕生」やレオナルド・ダ・ヴィンチの作品など、世界的な名画を所蔵
- ドゥオモ(サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂):ブルネレスキ設計の巨大ドームで有名
- ヴェッキオ橋(ポンテ・ヴェッキオ):アルノ川に架かる中世の石橋で宝飾店が並ぶ
フィレンツェでは半日〜1日の滞在がおすすめで、ローマから高速列車で約1時間30分で到着できます。
ボローニャ(Bologna)

多くの列車がボローニャを経由してヴェネツィアに向かいます。
イタリア最古の大学都市であり、美食の街としても知られています:
- ボローニャ大学:1088年創立の欧州最古の大学
- アシネッリとガリゼンダの斜塔:ピサの斜塔より前に建てられた中世の塔
- サント・ステファノ複合聖堂:「七つの教会」と呼ばれる複合建築
美食の街として、本場のボロネーゼソースやモルタデッラハムなどを味わうことができます。
ローマから高速列車で約2時間、ヴェネツィアからは約1時間30分で到着できます。
オルヴィエート(Orvieto)

ローマから北上する途中、特に車で移動する場合に立ち寄りやすい中世の町です:
- オルヴィエート大聖堂:ファサードの装飾が印象的なゴシック様式の傑作
- 聖パトリックの井戸:螺旋状の階段が特徴的な16世紀の井戸
- 地下都市:2,500年の歴史を持つ地下トンネルや洞窟
ローマからヴェネツィアへの自動車旅行では、トスカーナやウンブリアの美しい丘陵地帯を通過できます。
オルヴィエートはその途中にある絶景の町です。ローマから車で約1時間30分の距離にあります。
アッシジ(Assisi)

聖フランチェスコの生誕地として知られる丘の上の町です:
- サン・フランチェスコ聖堂:上下二層からなる聖堂で、ジョットによるフレスコ画で有名
- サンタ・キアラ聖堂:聖クララを祀る聖堂
- 古代ローマ遺跡:ミネルヴァ神殿などの遺跡が残る
ウンブリア州の美しい景観の中にあり、特に車での移動ルートに組み込みやすい場所です。
ローマから車で約2時間30分の距離にあります。
パドヴァ(Padua)

ヴェネツィアから40km(25マイル)西に位置するパドヴァは、聖アントニオ聖堂やスクロヴェーニ礼拝堂、世界最古の植物園などが見どころです:
- スクロヴェーニ礼拝堂:ジョットによるフレスコ画の傑作
- 聖アントニオ聖堂:ロマネスク、ゴシック、ビザンチンの様式が混在
- パドヴァ植物園:1545年創設のUNESCO世界遺産
ヴェネツィアからなら電車で約30分、ローマからは高速列車で約3時間30分で到着できます。
ヴィチェンツァ(Vicenza)

ヴェネツィアから1時間ほどの場所にあり、建築家パッラーディオの作品で知られています。
ヴェネト州のヴィッラ・ディ・パッラーディオは世界遺産に登録されています:
- オリンピコ劇場:パッラーディオ設計の屋内劇場
- バジリカ・パッラディアーナ:パッラーディオによる革新的な建築
- モンテ・ベリコ聖母教会:丘の上から街を一望できる
ヴェネツィアから電車で約45分、ローマからは高速列車で約3時間15分で到着可能です。
交通手段別の立ち寄り方法
1. 列車での立ち寄り
列車で途中下車する場合は、以下の方法があります:
- 分割チケット方式:例えばローマ→フィレンツェ、フィレンツェ→ヴェネツィアのように区間ごとに予約
- 途中下車可能なチケット:Trenitaliaの一部のチケットタイプでは、同一ルート上での途中下車が可能(制限あり)
注意点として、高速列車での途中下車は通常、同日中の再乗車が条件となる場合が多いです。
複数日の滞在を計画する場合は、区間ごとのチケットを購入するのが安心です。
2. 車での立ち寄り
レンタカーを利用すれば、自由なルートと時間で観光できます:
- A1高速道路ルート:ローマ→フィレンツェ→ボローニャ→ヴェネツィア
- 景観重視ルート:ローマ→オルヴィエート→アッシジ→シエナ→フィレンツェ→ボローニャ→ヴェネツィア
高速道路料金は区間によって異なりますが、ローマ〜ヴェネツィア間の全区間で約40ユーロ程度です。
観光地の多くには限定交通区域(ZTL)があるため、市街地への車の乗り入れには注意が必要です。
3. 観光バスツアー
ローマを拠点とした日帰りツアーも選択肢の一つです:
- フィレンツェ日帰りツアー:ローマから出発するツアーが多数あり
- ウンブリア地方ツアー:アッシジやオルヴィエートを巡るツアー
これらは、自分で交通手段を手配する手間が省けるメリットがあります。
効率的な立ち寄り計画のコツ
- 移動距離と滞在時間のバランス:例えば「ローマ→フィレンツェ(1泊)→ボローニャ(日帰り)→ヴェネツィア」といった組み合わせがおすすめ
- 荷物の管理:大きな荷物がある場合は、駅のコインロッカーや荷物預かり所の利用を検討
- 予約の重要性:人気観光スポット(ウフィツィ美術館やスクロヴェーニ礼拝堂など)は事前予約が必須
- ローカル交通の把握:各都市内の移動手段(バス、トラム、地下鉄など)を事前に調査
ローマとヴェネツィアという二大観光都市の間に広がるイタリアの多彩な魅力を、自分のペースで探索してみてください。
時間に余裕があれば、これらの中間地点での滞在も含めた旅程を組むことで、より充実したイタリア旅行となるでしょう。
実体験に基づく移動のアドバイス

ローマとヴェネツィア間の移動について、実際の旅行者のレビューや体験談から得られた貴重なアドバイスをご紹介します。
これから旅行する方々がより快適に、そして予期せぬ問題を避けるために役立つ情報をまとめました。
列車での移動に関するアドバイス
高速列車は快適な移動手段ですが、実際の体験談によれば、Wi-Fiの接続状況はトンネルや駅では不安定になることがあります。
モバイルデータを準備しておくと安心です。
また、車内の温度設定は夏でも冷房が強い場合があるため、薄手の上着を持参すると快適です。
車内での貴重品管理も重要です。
荷物は常に目の届く場所に置き、特に混雑する時間帯や主要駅での停車中は注意が必要です。
大型スーツケースは車両の端にあるラックスペースに置くことになりますが、満席の場合はスペースの確保が難しいこともあります。
早めに乗車して荷物を収納するとよいでしょう。
バス移動の実際
FlixBusでのローマ・ヴェネツィア間の移動体験では、バス停が明確に表示されており、到着するバスのベイ番号がスクリーンに表示されていたという報告があります。
ただし、夜行バスの場合、快適に眠れるかどうかは路線や運転手によって異なることがあります。
利用者のレビューによると、バスのトイレは長時間の移動中には必ずしも清潔とは限らないため、停車時に駅のトイレを利用するのがおすすめです。
また、夏場のバス移動では水分を十分に持参することが推奨されています。
レンタカー利用者からのアドバイス
イタリアでレンタカーを利用した旅行者からは「車を借りる際は十分な時間の余裕を持って、涼しい服装で行くとよい。オフィスは非常に暑くて混雑していることがある」というアドバイスが寄せられています。
また、深夜到着の場合は特に注意が必要です。
「フライトが23:00以降に到着する場合は、少し遅れても車を引き取れるようにレンタカー会社に確認してください。ほとんどの会社は午前0時頃に閉まります」という経験談もあります。
ヴェネツィアでのレンタカー返却については、「ヴェネツィア本島には車で入れないため、Piazzale RomaかTronchetto地区の駐車場に車を停める必要があります」。
駐車場の料金は日によって変動することがあるため、事前に確認することをおすすめします。
飛行機利用時のヒント
特に格安航空会社を利用する場合は、追加料金の発生に注意が必要です。
手荷物の厳格な重量・サイズ制限や、空港でのチェックインに対する追加料金などが旅行者のレビューで頻繁に言及されています。
また、ヴェネツィアのマルコポーロ空港からヴェネツィア本島までのアクセスについては、水上バスやバスサービスが利用可能で、マルコポーロ空港からは5番のバスでPiazzale Romaまで行くことができ、そこからヴェネツィア・サンタルチア駅まで徒歩で数分です。

ヴェネツィア到着後の移動に関するアドバイス
「ヴェネツィアは小さな都市で徒歩で回れますが、水上バス(ヴァポレット)が主な公共交通手段となっています。
特に観光客に便利なのは1番線で、中央バスステーションのPiazzale Romaからヴェネツィア・リドまでグランドカナルをゆっくりと巡ります」。
ヴェネツィアでは、切符の購入と乗車前の改札(バリデーション)を忘れずに行いましょう。
改札を通していない切符で乗車すると罰金の対象になることがあります。
実際の旅行者からは、多めに水上バスのチケットを購入しておくと便利だというアドバイスがよく聞かれます。
季節による体験の違い
夏季(6月〜8月)のレビューでは、特に列車やバスの混雑と暑さについての言及が多くみられます。
反対に、冬季の旅行者からは「冬季にはアクア・アルタ(高潮)がヴェネツィアの街を数時間浸水させることがある」という注意点が挙げられています。
特に2月のカーニバル期間は、「ヴェネツィアが活気に満ちた祝祭ムードになり」、多くの観光客で混雑しますが、特別なイベントを体験できるチャンスでもあります。
初めてイタリアを訪れる方へのアドバイスとしては、余裕を持ったスケジュールを組むことが何よりも重要です。
列車の遅延やストライキ、予期せぬトラブルに対応できるよう、重要な予定や接続便の前には十分な時間的余裕を確保することが、多くの旅行者から共通して寄せられているアドバイスです。
ローマからヴェネツィアへの移動方法まとめ
- ローマとヴェネツィア間は約500kmの距離があり、主に4つの交通手段がある
- 高速列車は最も人気があり、約3時間45分〜4時間で到着、料金は約30〜90ユーロ
- バスは最も格安な選択肢で、所要時間は約7〜12時間、料金は約10〜35ユーロ
- 飛行機は最速の移動手段で、約1時間10分のフライト時間、料金は約40〜150ユーロ
- レンタカーは自由度が高く、所要時間は約5〜6時間、料金は1日あたり約18ユーロから
- 高速列車はTrenitalia社のFrecciarossa(フレッチャロッサ)とItalo社の高速列車が運行している
- バスはFlixBusやItabusが運行し、夜行バスを利用すれば宿泊費の節約も可能
- 航空便はITA Airways、Ryanair、Wizz Air Maltaなどが運航している
- 早めの予約で大幅な割引が適用されるため、計画的な準備が重要
- 観光シーズン(4月〜9月)や祝日前後は早めの予約が必須
- ヴェネツィアには本島内のSanta Lucia駅と本土側のMestre駅がある
- 途中で寄れる観光スポットにはフィレンツェ、ボローニャ、オルヴィエート、アッシジなどがある
- 2025年はカトリック教会の聖年で、特別割引や混雑が予想される
- 季節によって料金や混雑状況、天候の影響が大きく変わる
- ヴェネツィア本島には車で入れないため、到着後は島外の駐車場に停める必要がある