ヨーロッパへの旅行を計画し始めると、まず気になるのが飛行機の値段ではないでしょうか。
この記事では、ヨーロッパ行きの航空券に関するあらゆる情報を網羅的に解説します。
主要都市への料金の目安から、一年で最も安くなる時期、航空会社ごとの価格の違い、そして燃油サーチャージの最新情報まで、あなたが知りたい情報を詳しくお伝えします。
さらに、予約の最適なタイミングや、価格比較サイトの上手な活用法、マイルやポイントを使った節約術、見逃せないセール情報など、具体的なテクニックも満載です。
この記事を読めば、きっとあなたにぴったりの賢い航空券の選び方が見つかるはず。
夢のヨーロッパ旅行に向けて、まずは航空券の値段のことから解決していきましょう。
- ヨーロッパ行き航空券の最新の価格相場と都市別の料金目安
- 航空券の値段が時期や航空会社、直行便か経由便かによってどう変わるか
- 飛行機の値段を安く抑えるための具体的な予約タイミングや節約テクニック
- セール情報やマイル活用など、お得に航空券を手に入れるための様々な方法
ヨーロッパ行き飛行機の値段｜最新相場ガイド
- ヨーロッパ行き航空券の料金について
- 旅行時期でこんなに違う！航空券の価格変動
- 航空会社によってどう違う？航空券の価格帯
- 「燃油サーチャージ」はどうなってる？
- 直行便と経由便、どっちがいい？
ヨーロッパ行き航空券の料金について
ヨーロッパの主要都市へのエコノミークラス航空券（東京発・往復）の料金目安と所要時間をご紹介します。
主要都市別 エコノミークラス料金の目安
| 都市 | 料金の目安* | 所要時間の目安** |
| ロンドン | 約9万3千円～14万円 | 約14時間～15時間 |
| パリ | 約9万8千円～14万円 | 約13時間～14時間 |
| ローマ | 約8万6千円～13万2千円 | 約15時間～17時間 |
| フランクフルト | 約9万5千円～13万4千円 | 約12時間～13時間 |
| バルセロナ | 約10万円～15万4千円 | 約16時間～18時間 |
* この料金は、2025年5月16日にエクスペディアで検索したアメリカドルでの価格を、1ドル140円で円換算したものです。
** 所要時間は、直行便または乗り継ぎが最もスムーズなルートを選んだ場合の最短時間です。
航空券を予約する際のポイント
- 旅行時期による価格変動：
航空券が最も安くなる傾向があるのは、秋から冬にかけてのオフシーズンです。
逆に、夏休みや年末年始は、通常期と比べて2割から3割ほど価格が上がることが一般的です。 - 直行便と経由便：
現在、日本からの直行便が運航しているのは、ロンドン、パリ、フランクフルトの3都市です。
多くの場合、中東や東アジアの都市を経由する便を選ぶと、よりお手頃な価格で見つかることがあります。 - セールの見極め：
上記の料金の目安で、下限（おおよそ9万円～12万円）よりも安いセール価格の航空券を見つけたら、早めに予約を検討するのがおすすめです。
情報参照元:（2025年5月16日アクセス）
旅行時期でこんなに違う！航空券の価格変動
ヨーロッパ行きの往復エコノミークラス航空券（東京発）は、旅行する時期によって料金が大きく変わることがあります。
場合によっては、最も高い時期と安い時期で倍近い差が出ることも。
これは、航空券の価格が「旅行者の数（需要）」と「飛行機の空席数」のバランスで決まるためです。
日本の大型連休とヨーロッパの観光シーズンが重なると価格は高騰し、逆に観光客が少ない冬の時期や連休の直後は大きく値下がりする傾向にあります。
ここでは、主な旅行時期と料金の目安をまとめました。
旅行時期ごとの料金目安（東京発・往復エコノミークラス）
| 時期区分 | 代表的な期間 | 料金の目安 | 通常期との価格差* | 備考 |
| 特に高い時期 | ゴールデンウィーク（4月下旬～5月上旬）、夏休み（7月下旬～8月中）、年末年始（12月下旬～1月上旬） | 14万円～20万円 | ＋40％～100％ | 直行便が中心。特典航空券（マイルで交換する航空券）は早めに予約で埋まりやすい。 |
| 過ごしやすい時期（春・秋など） | 4月中旬、6月中旬、9月上旬、10月前半 | 11万円～14万円 | ±0％～＋30％ | 気候が良く観光に適しています。航空会社のセールの対象にもなりやすい時期です。 |
| 比較的安い時期 | 1月中旬～2月、10月下旬～12月中旬 | 8万5千円～11万円 | －20％～40％ | 日照時間は短いですが、美術館巡りなど屋内で楽しむ観光には良いでしょう。 |
*価格差は、表内の「過ごしやすい時期（春・秋など）」の料金を基準にしています。
価格変動のポイント
- 特に価格が上がりやすいのは？
ゴールデンウィークやお盆の時期は、日本からの旅行者が特に集中するため、料金が際立って高くなる傾向があります。
Trip.comの調査では、通常の2倍以上の価格になるケースも確認されています。 - 月による価格差の具体例
Skyscannerのフライトカレンダーを見ると、「最も安い月は5月」で「最も混雑する月は7月」といった例が多く、同じ路線でも3万円から5万円程度の価格差が出ることがあります。 - 狙い目の時期
価格が最も安くなるのは、1月末～2月、6月、11月に集中する傾向があります。
航空会社が行う大きなセールも、この時期に設定されることが多いです。
上手な航空券の予約タイミング
- 予約開始の目安：
出発の5～6ヶ月前から、Google FlightsやSkyscannerなどで希望する便の価格の動きをチェックし始めましょう。
比較的安い時期（ローシーズン）なら「価格が下がったタイミングで即予約」、特に高い時期（ハイシーズン）は「出発の4ヶ月前までに確保する」のを目安にすると良いでしょう。 - 高い時期の工夫：
どうしても料金が高くなりがちな夏休みや年末年始に旅行する場合は、貯めたマイルを使った特典航空券を狙ったり、少し遠回りになりますがヘルシンキ（フィンランド）やドーハ（カタール）などを経由する便を検討したりすることで、費用を抑えられる可能性があります。 - 安い時期の注意点：
比較的安い時期は、航空券の価格が魅力的な反面、フライトの便数が減ったり、遅延が発生しやすくなったりすることもあります。
乗り継ぎがある場合は、時間に余裕を持たせ、3時間以上確保しておくと安心です。
まとめ
- 「いつ行くか」が重要：
ご覧いただいたように、航空券の総額は「いつ旅行するか」で大きく変わります。
まずは、ご自身の希望する旅行月が、上の表のどの時期にあたるかを確認することが、費用を抑えるための第一歩です。 - ピーク時期の対策：
料金の差が最も大きくなるゴールデンウィークやお盆の時期は、半年前など早めのセール情報をチェックしたり、マイルを有効活用したりする対策を考えましょう。 - 時期をずらせるなら：
もし旅行時期を調整できるなら、1月下旬～2月または11月を狙うのがおすすめです。
同じ内容の旅行でも、航空券だけでなく宿泊費なども含めた総額で、10万円程度節約できることも期待できます。
情報参照元:（2025年5月アクセス）
- Trip.com「海外旅行の安い時期はいつ？」（2024-08-07公開）
- Trip.com「航空券が安くなるタイミングとは？」（2025-02-18公開）
- Skyscanner Tokyo-London ルートページ
- Travel Inflation Report: May 2025
- 筆者の体験
航空会社によってどう違う？航空券の価格帯
ヨーロッパへの航空券は、利用する航空会社によっても価格帯が大きく変わってきます。
ここでは、主な航空会社ごとの特徴と、東京発ヨーロッパ往復エコノミークラスの一般的な価格の目安をご紹介します。
航空会社別の平均価格帯（東京発ヨーロッパ往復エコノミークラス）
| 航空会社 | 乗り継ぎ/直行 | 参考最安値* | 主な価格帯の目安（安い時期～高い時期） | 特徴・備考 |
| ANA（全日本空輸） | 直行便 | 約170,700円 | 16万円～27万円 | 価格は燃料費や空席状況により変動します。 |
| JAL（日本航空） | 直行便 | 約179,900円 | 17万円～28万円 | 同日の便数が多く、旅行者が多い時期は早めに価格が上がることがあります。 |
| カタール航空 | ドーハ経由 | 約146,690円 | 15万円～23万円 | 中東経由では比較的安価なレベル。預けられる荷物は重さ32kgまで無料の場合があります。 |
| エミレーツ航空 | ドバイ経由 | 約168,620円 | 16万円～24万円 | ロンドン行きも同程度の価格帯。F1レースの開催地や人気の観光都市への便は、時期によって価格が大きく変動します。 |
| フィンエアー | ヘルシンキ経由 | 約130,930円 (片道) | 14万円～22万円（往復目安） | 日本から北回りでヨーロッパへ早く着けるルートの一つ。冬はオーロラ鑑賞で人気のラップランド地方への需要が高まります。 |
| ターキッシュエアラインズ | イスタンブール経由 | 約212,290円 | 19万円～30万円 | ヨーロッパの多くの都市へ、イスタンブールでの乗り継ぎでスムーズに移動可能。旅行シーズンには40万円を超えることも。 |
* この参考最安値は、2025年5月16日に各航空会社の公式サイトやGoogle Flightsで検索した、諸税や燃油サーチャージを含んだ往復エコノミークラスの最も安い料金です。フィンエアーのみ片道料金で表示しています。
ご注意： 実際の価格は、為替レート（例えば1アメリカドル＝約140円などの変動）、空席状況、出発する曜日、購入するタイミングによって変わります。必ず予約前にご自身で最新の価格をご確認ください。
なぜ航空会社によって価格が違う？
航空会社によって平均的な価格帯が大きく異なる主な理由は、「直行便か、乗り継ぎ便か」ということと、「航空会社が拠点としている空港（ハブ空港）の規模や、そこでの競争の状況」が影響しているからです。
- ANAとJAL（日本の航空会社）：
羽田や成田からロンドン、パリ、フランクフルトといった主要都市へ毎日直行便を運航しており、所要時間は最短で約12時間～13時間です。
移動時間が短いという便利さがある一方、座席の数には限りがあるため、比較的安い時期でも16万円前後が底値となり、夏休みや年末年始などのピーク時には25万円を超えるのが一般的です。 - 中東系の航空会社（カタール航空、エミレーツ航空など）：
カタール航空やエミレーツ航空などは、中東にある巨大なハブ空港を拠点としており、多くの路線を効率よく運航できるため、比較的リーズナブルな価格設定がしやすいのが特徴です。
特にカタール航空は、羽田を深夜に出発し、ドーハでの乗り継ぎを経てヨーロッパの50以上の都市へ20時間以内で到着できる便も多く、燃料サーチャージなどを含めても15万円台から見つかることがあります。
ドバイを経由するエミレーツ航空も似たような価格帯ですが、イギリスやイタリアといった人気の観光地への路線は、ピーク時には20万円台後半まで価格が上がることがあります。 - ヨーロッパ系の航空会社（フィンエアーなど）：
ヨーロッパ系の航空会社の中で、比較的安価な傾向があるのがフィンエアーです。
フィンランドのヘルシンキは地理的に日本から近いため飛行距離が短く、効率的な運航でコストを抑えやすくなっています。
冬のオーロラシーズンや夏のヨーロッパ旅行シーズンを除けば、14万円～18万円程度で見つかることが多いようです。
ただし、片道13万円台といった特にお得な運賃は席数が限られているため、早めの予約が大切です。 - ターキッシュエアラインズ：
トルコのイスタンブールにある新しい大きな空港を拠点に、ヨーロッパの100以上の都市へ路線網を広げており、「ほぼどこの都市へも1回の乗り継ぎで行ける」のが魅力です。
ただし、日本からの便の座席数はやや少なめで、2025年の夏（7月～9月など）のピーク時には30万円近くまで価格が上がることもあります。
賢い航空券の選び方
結局のところ、何を一番大切にするかで、選ぶべき航空会社は変わってきます。
- 価格重視なら：
フィンエアーや中東系の航空会社（カタール航空など）が候補になるでしょう。 - 時間重視で直行便が良いなら： ANAやJALが便利です。
多くの航空会社では、航空券の販売開始直後（出発の約11ヶ月～1年前）や、出発の2～4ヶ月前に価格が下がることがあります。
Google Flightsなどのウェブサイトで提供されている「価格の追跡機能」などを利用して、希望の便の価格をチェックし、安くなったタイミングで購入するのが最も効率的でおすすめです。
情報参照元:（2025年5月アクセス）
- カタール航空「Book Flights to the United Kingdom from Japan」
- ターキッシュエアラインズ「Tokyo–Rome flights」
- Google Flights ロンドン⇄東京便運賃表示
- Google Flights 東京→ロヴァニエミ便運賃表示（フィンエアー）
- エミレーツ航空「Flights HND–CAI」
- 筆者の体験
「燃油サーチャージ」はどうなってる？
飛行機に乗る際に、航空券の基本料金とは別に必要となる「燃油サーチャージ」。
これは、航空機の燃料となる油の価格変動に応じて、私たちが負担する追加料金のことです。
この燃油サーチャージは、おおよそ2ヶ月ごとに見直されます。
最近の動きとして、日本の主な航空会社2社（ANAとJAL）は、2025年6月発券分からの燃油サーチャージを値下げすると発表しました。
まずは、最新の金額と、その背景、そして今後の見通しについて見ていきましょう。
燃油サーチャージの最新情報（片道・ヨーロッパ行き）
| 航空会社 | 2025年4月～5月発券分 | 2025年6月～7月発券分 | 差額 |
| ANA | 36,300円 | 31,900円 | -4,400円 |
| JAL | 33,000円 | 29,000円 | -4,000円 |
| カタール航空* | 運賃に含まれる | 運賃に含まれる | 変更なし |
*カタール航空では、燃油サーチャージは運賃にあらかじめ含まれているため、別途追加で請求されることはありません。（スカイゲートの情報より）
最近の燃油サーチャージに関するポイント
- いくら安くなったの？
今回の改定で、ANAでは4,400円、JALでは4,000円（いずれも片道あたり）引き下げられました。
ヨーロッパへ往復する場合、最大で8,800円の節約になります。（ANA、日本航空の発表より） - なぜ安くなったの？
ジェット燃料価格の下落国際航空運送協会（IATA）の分析によると、世界のジェット燃料の平均価格は、前の年の同じ月と比べて約17.3%下がり、これで9ヶ月連続で価格が下落している状況です。
これが値下げの大きな理由です。（IATAの情報より） - 為替レートの安定も影響
燃油サーチャージは、海外のジェット燃料の市場価格（主にシンガポール市場での灯油の価格）と、日本円とアメリカドルの為替レートを基に計算されます。
最近、為替レートが1ドル＝140円前後で比較的安定していることも、今回の値下げにつながった要因の一つです。
次回（8月発券分）の燃油サーチャージはどうなる？
次に燃油サーチャージが見直されるのは、2025年8月発券分からです（これは6月～7月の燃料の平均価格を基に計算されます）。
今後の原油価格の動きにもよりますが、もし現在の水準（ブレント原油価格が1バレル80ドル台後半）で推移すれば、「据え置き（変わらず）」か「少しだけ値上げ」となる可能性があります。
もし原油価格が再び1バレル90ドルを超えるような状況になれば、10月発券分のサーチャージに影響が出てくるかもしれません。
予約する前にチェックしておきたいこと
- 「発券日」が重要！
燃油サーチャージの金額は、「航空券を購入・発券した日」のものが適用されます。
実際に飛行機に乗る日（搭乗日）ではありません。
先に発券だけ済ませておけば、その時点でのサーチャージ額が適用されます。 - 乗り継ぎ便の場合
経由便を利用する場合、利用する航空会社によって燃油サーチャージの額が異なることがあります。
また、日本国内の航空会社と海外の航空会社を組み合わせて片道ずつ発券すると、合計金額が安くなるケースも稀にあります。 - マイルで取る特典航空券も対象
マイルを使って交換する特典航空券でも、燃油サーチャージは別途支払う必要があります。
そのため、サーチャージの金額が大きく変動する時期は特に、どのタイミングで発券するかが節約のポイントになります。
今後の燃油サーチャージはどうなる？
- 新しい燃料の影響は？
大手航空会社は、2026年までに「持続可能な航空燃料（SAF）」と呼ばれる、環境に配慮した新しい燃料の使用割合を5%に引き上げる計画を進めています。
このSAFは、従来の燃料よりもコストが高いため、その分が将来的に燃油サーチャージに上乗せされる可能性も考えられます。 - もし原油価格が下がったら？
逆に、もし原油価格が以前のように1バレル70ドル台まで下がれば、燃油サーチャージも2023年頃の低い水準（例えばANAで片道25,000円前後）まで下がる可能性もあります。
航空券の価格比較サイトなどで提供されている「価格追跡アラート」機能などを活用して、特に次回改定が行われる8月前後の燃油サーチャージの動きに注目しておくと良いでしょう。
情報参照元:（2025年5月アクセス）
- ANA「燃油特別付加運賃 / 航空保険特別料金について」
- JAL「国際線 燃油特別付加運賃のご案内」
- JTB Skygate「燃油サーチャージのご案内」
- IATA「Air Cargo Market Analysis – March 2025」
- 筆者の体験
直行便と経由便、どっちがいい？
ヨーロッパへのフライトを選ぶ際、直行便と経由便のどちらが良いか迷うことがありますね。
簡単に言うと、「時間を優先するか、価格を優先するか」が大きなポイントになります。
ここでは、東京からロンドンへ行く場合を例に、それぞれの便の一般的な価格と所要時間を比較しながら、選び方のヒントをまとめました。
直行便と経由便の比較（東京 – ロンドン線 エコノミークラスの例）
| 便の種類 | 路線・航空会社の例 | 往復料金の目安* | おおよその総移動時間** | こんな方におすすめ |
| 直行便 | JAL（羽田 → ロンドン・ヒースロー） | 約42万円～ | 約14時間50分 | 短い日程で、時差ボケをできるだけ避けたい方。時間を有効に使いたい方。 |
| 中東経由便 | カタール航空（成田 → ドーハ → ロンドン） | 約16万円～ | 約19時間～21時間 | 費用を抑えつつ、航空会社のサービスも楽しみたい方。 |
| 東アジア経由便 | 中国東方航空（成田 → 上海 → ロンドン） | 約10万円～ | 約36時間50分 | とにかく費用を抑えたい方。乗り継ぎ時間を活かして他の都市も少し観光したい方。 |
* 往復料金の目安は、片道の最安値情報（JAL：約21.4万円、中国東方航空：約4.6万円）や往復料金情報（カタール航空）を参考に概算したものです。実際の料金は時期や予約タイミングにより大きく変動します。
** おおよその総移動時間は、最短ルートを選んだ場合の、飛行機が出発地のゲートを離れてから目的地のゲートに到着するまでの時間です。（トリップドットコム、カタール航空の情報を参考にしています）
【直行便の特徴】
- メリット：
乗り継ぎがないため、預けた荷物が途中でなくなってしまう「ロストバゲージ」や、飛行機の遅延によって乗り継ぎに失敗するリスクが格段に低くなります。
短い日程の旅行や、時間を有効に使いたいビジネス出張などに最適です。 - デメリット：
一般的に、一年を通して経由便よりも3万円～10万円ほど高くなる傾向があります。
特に旅行者が多い時期（ハイシーズン）には、25万円を超えることも珍しくありません。
【経由便の特徴】
- メリット（中東経由）：
カタール航空やエミレーツ航空などの中東系航空会社は、機内サービス（食事やエンターテイメントなど）の評判が高いことが多いです。
比較的リーズナブルな価格で、快適な空の旅を期待できます。 - メリット（東アジア経由）：
中国や韓国などを経由する便は、最も価格を抑えられる場合が多いです。 - デメリット：
- 乗り継ぎ時間：
ドーハ（カタール）やドバイ（アラブ首長国連邦）といった中東の空港での乗り継ぎには、通常2時間～4時間程度の待ち時間が発生します。 - 長時間移動の可能性：
東アジア経由の場合、乗り継ぎが2回以上になったり、合計の移動時間が30時間を超えたりすることもあります。
そのため、体力と日程に余裕がある方向けと言えるでしょう。 - マイルが貯まりにくいことも：
航空会社のマイルを貯めている方は、直行便に比べてマイルが貯まりにくい運賃タイプが多い点にも注意が必要です。
- 乗り継ぎ時間：
【賢い選び方のヒント】
- 短い旅行なら直行便もアリ
ヨーロッパでの滞在日数が7日以内など短い場合は、直行便を選ぶことで移動時間を大幅に短縮できます。
その結果、現地での時間を有効に使えたり、無理なスケジュールを避けて体調を整えやすくなったりするため、結果的に満足度が高まることもあります。
浮いた時間でホテル1泊分の費用が節約できる、と考えることもできるかもしれません。 - 価格差と時間を天秤に
直行便と経由便の価格差が5万円以上ある場合は、乗り継ぎが1回で、総移動時間が20時間以内程度の中東系航空会社の便を検討すると、価格と時間のバランスが良い選択になることが多いでしょう。 - 乗り継ぎも楽しむ旅のスタイル
もし、ご自身で航空券やホテルを手配して周遊旅行を計画しているなら、あえて安い経由便を選び、乗り継ぎ地（例えば上海やドーハなど）で数時間～1日程度の観光を楽しむのも一つの方法です。
航空会社によっては、追加料金なしで乗り継ぎ地での滞在（ストップオーバー）ができるプランを提供している場合もあります。
まとめ
- 基本的には、「費用よりも時間を大切にしたい」方は直行便、「時間よりも費用を抑えたい」方は経由便がおすすめです。
- 航空券を検索する際は、同じ目的地でも直行便と経由便を同時に比較し、乗り継ぎ時間や待ち時間、そして総額を必ず確認しましょう。
- 予約前に必ず確認！
航空券を発券した後の変更や払い戻しの条件は、直行便か経由便か、また利用する航空会社や運賃タイプによって大きく異なります。
予約を確定する前に、必ず航空会社の公式サイトなどで詳細を確認するようにしましょう。
情報参照元:（2025年5月アクセス）
ヨーロッパ行き飛行機の値段は？安く買うコツ
- 予約の最適タイミング
- 賢く使って最安値ゲット！価格比較サイト活用術
- 周辺空港・片道発券も検討
- マイルやポイントを賢く使って節約
- 見逃し厳禁！セール・キャンペーン情報
予約の最適タイミング
ヨーロッパへの航空券は、「いつ予約・購入（発券）するか」で、支払う総額が数万円も変わることがある、とても重要なポイントです。
最近の航空券予約サイト（エクスペディア、スカイスキャナー、Trip.comなど）の多くのデータを分析すると、おおよそ次のような傾向が見えてきます。
ヨーロッパ行き航空券 予約のタイミングと節約の目安
| 旅行する時期 | おすすめの予約時期（出発からの日数） | 予約におすすめの曜日 | 期待できる節約幅* | 補足・アドバイス |
| 特に混み合う時期 （GW、夏休み、年末年始など） | 約4ヶ月～6ヶ月前（120日～180日前） | 日曜日 | 約15％～20％ | 人気の時期は席の競争が激しいため、早めの確保が安心です。 |
| 過ごしやすい時期 （4月、6月後半、9月～10月など） | 約1ヶ月～2ヶ月前（30日～60日前） | 日曜日 | 約10％～15％ | エクスペディアの分析では、国際線は出発の「18日～29日前が最も安い」というデータもあります。 |
| 比較的すいている時期 （1月～2月、6月前半、11月など） | 約3週間～1ヶ月半前（18日～45日前） | 日曜日 | 約10％前後 | 出発直前にセールが出ることもありますが、選べる席が少なくなる傾向があります。 |
*この節約幅は、出発直前（10日前以降など）に購入した場合の価格と比べて、どれくらい安くなるかの平均的な割合を示しています。
なぜこのタイミングで予約すると安いの？
航空券の価格は、需要と供給のバランスで変動します。
一般的に安いタイミングには、以下のような理由があります。
- 早めの予約でお得に：
旅行者が本格的に動き出す前、特に人気の時期の航空券は、出発の4ヶ月ほど前（120日前頃）に「早割」として比較的安く販売されることがあり、この時期に価格が一旦底を打つ傾向があります。 - 出発1ヶ月～2ヶ月前のチャンス：
一度予約されたもののキャンセルが出たり、航空会社が販売戦略を見直したりすることで、出発の1ヶ月～2ヶ月前頃に再び価格が下がることがあります。
エクスペディアの分析では、国際線の場合、出発の18日～29日前が最も安くなる「ねらい目」の期間としています。 - 直前は価格が上がりやすい：
逆に出発の10日前を切ると、急な出張などのビジネス利用が増えるため、価格は急上昇する傾向にあります。
予約で失敗しないための実践チェックリスト
- 価格アラートを活用しよう：
旅行の予定が決まったら、出発の半年前（180日前）くらいからGoogle Flightsなどの価格比較サイトで「価格アラート（指定した便の価格変動を知らせてくれる機能）」を設定し、価格が下がってきたタイミングですぐに購入できるように準備しましょう。 - 日曜日の購入が狙い目？：
エクスペディアの調査によると、週末に航空券を探す場合でも、実際に購入手続きをするのは日曜日に行うと、平均で17％ほど安くなる傾向があるそうです。 - 特に混み合う時期の予約のコツ：
夏休みや年末年始などのピーク時期は、「燃油サーチャージ（航空燃料価格に応じてかかる追加料金）の改定発表前」や「航空券の販売開始直後（出発の約11ヶ月前、約330日前頃）」のタイミングもチェックすると、よりお得に購入できるチャンスがあります。 - 片道ずつの購入も検討：
時には、往復で同じ航空会社を利用するよりも、行きと帰りで別々の航空会社の片道航空券を組み合わせた方が、特に混雑期には30％以上も安くなることがあります。
手間はかかりますが、比較してみる価値はあるでしょう。
まとめ
ヨーロッパ行きの航空券は、「特に混み合う時期なら半年前」「それ以外の時期なら1ヶ月～2ヶ月前」に予約するのが、おおよその目安と言えそうです。
もちろん、出発直前に格安の航空券が出る「直前割引」に期待する手もありますが、希望の日程を選びにくかったり、座席指定ができなかったりするリスクも伴います。
総合的に考えると、上の表でご紹介した「おすすめの予約時期」の範囲内で購入するのが、費用とリスクのバランスが良い方法と言えるでしょう。
情報参照元:（2025年5月アクセス）
賢く使って最安値ゲット！価格比較サイト活用術
ヨーロッパ行きの航空券を探す際、価格比較サイトは非常に便利なツールです。
これらのサイトを上手に使い分けるコツは、「検索の速さ」と「より多くの選択肢から最安値を見つけ出す力」を理解すること。
ヨーロッパ路線は、出発日が1日違うだけで料金が数万円変わることも珍しくありません。
ここでは、代表的な4つの価格比較サイトの特徴と、それらを活用した予約ステップをご紹介します。
おすすめ価格比較サイトの特徴と使い方
| サイト名 | 主な強み・特徴 | 便利な機能 | こんな方におすすめ |
| Google Flights | 表示スピードが速く、航空会社の公式サイトの料金が中心。シンプルで見やすい。 | ・価格追跡（指定した便の価格変動を通知） ・日付グリッド（カレンダー形式で安い日が一目でわかる） | 日頃から価格の動きをチェックして、最適なタイミングで予約したい方。 |
| Skyscanner | 航空会社だけでなく多くの旅行代理店の料金も網羅。掘り出し物の最安値が見つかることも。 | ・最安月カレンダー（一年で最も安い月を検索） ・チャート表示（価格の変動をグラフで確認） | 旅行日程に融通が利き、とにかく一番安い航空券を探したい方。 |
| Kayak | AIによる価格予測で「今が買い時か、待つべきか」をアドバイスしてくれる。 | ・プライスアラート（価格変動通知） ・Mix運賃（往復で異なる航空会社を組み合わせて割安に） | 少しでも安く買いたいけれど、いつ買うべきか迷っている方。片道ずつ異なる航空会社を組み合わせたい方。 |
| Trip.com | 日本語サポートが充実。独自のクーポンやセールが魅力。 | ・アプリ限定セール ・ポイント還元（予約でポイントが貯まる） | スマートフォンで手軽に予約を完結させたい方。クーポンやポイントでお得に購入したい方。 |
※各サイトの詳しい機能については、それぞれのヘルプページや解説記事をご参照ください。（例：Google Flightsの価格追跡、Skyscannerのカレンダー機能、Kayakのフライトアラート、Trip.comの料金分析記事など）
【実践ステップ】航空券をより安く手に入れるための流れ（推奨）
- 準備：
シークレットモードで検索開始！
まずは、お使いのブラウザ（Chrome、Safariなど）を「シークレットモード（プライベートブラウジングモード）」で開きます。
これは、ウェブサイトの閲覧履歴（Cookie）によって、同じ航空券を何度も見ていると価格が上がることがある、と言われているのを避けるためです。 - STEP 1：
Google Flightsで相場をチェック＆価格追跡を設定最初にGoogle Flightsで希望の路線（例：東京→ロンドン）を検索し、大まかな価格帯を把握します。
気になる便が見つかったら、「料金のチェック（価格追跡）」機能をオンにしておきましょう。
設定した便の価格が変動するとメールなどで通知が来るので、安いタイミングを逃しにくくなります。 - STEP 2：
Skyscannerでさらに安い選択肢を探すGoogle Flightsから価格が下がったという通知を受け取ったら、同じ条件（日程、目的地など）でSkyscannerでも検索してみましょう。
Skyscannerは多くの旅行代理店の価格も比較できるため、Google Flightsでは見つからなかった、さらに安い航空券が見つかる可能性があります。 - STEP 3：
Kayakで「Mix運賃」もチェック（片道ずつの組み合わせ）もし、行きと帰りで最も安い航空会社が異なる場合は、Kayakの「Mix運賃」機能（または「Hacker Fare」などと呼ばれることもあります）を試してみましょう。
これは、往路と復路で異なる航空会社や予約サイトを自動で組み合わせてくれるもので、場合によっては往復で1万円～2万円ほど費用を抑えられることがあります。 - STEP 4：
Trip.comのクーポンも確認して最終決定！
いよいよ支払いという直前で、Trip.comのアプリをチェックしてみましょう。
特に週末などにアプリ限定のクーポンが発行されていることがあるので、これを利用できれば、さらに少しお得に購入できるかもしれません。
【注意点】予約前に必ず確認しておきたいこと
- 最終確認は航空会社の公式サイトで
同じ価格比較サイトを使っていても、予約を進める旅行代理店によって手数料の有無や、預けられる荷物の条件（重さや個数）などが異なる場合があります。
そのため、最終的に支払い手続きをする前には、必ず利用する航空会社の公式サイトで、運賃に含まれるものや追加料金について詳細を再確認するようにしましょう。 - 価格追跡メールを見逃さないために
価格追跡を設定したものの、お知らせのメールが迷惑メールフォルダに振り分けられてしまい、せっかくのチャンスを逃してしまうことも。
事前にメールソフトの設定を確認し、価格比較サイトからのメールがきちんと受信できるようにしておくと安心です。 - クレジットカードの特典も考慮しよう
航空券の支払いにはクレジットカードを使う方が多いと思いますが、カードによっては海外での利用時にかかる為替手数料が還元されたり、旅行保険が自動で付いてきたりする特典があります。
これらの特典も考慮して、実際に支払う総コスト（トータルコスト）を比較すると、例えば「一見安い経由便を選んだけれど、特典が充実したカードで直行便を買った方が結果的にお得だった」といったケースも見えてくるかもしれません。
情報参照元:（2025年5月アクセス）
- Google Flightsヘルプ「フライトと運賃をチェックする」
- Skyscanner公式ブログ「使いこなせてる？スカイスキャナーの便利な機能おさらい」
- Kayak公式ブログ「お得な航空券のスマートな見つけ方！KAYAKの便利なツールの活用法を徹底解説」
- Trip.com「航空券が安くなるタイミングとは？」
- 筆者の体験
周辺空港・片道発券も検討
目的地から少し離れた「周辺空港」を利用したり、往復ではなく「片道ずつ」航空券を購入したりするだけで、ヨーロッパ行きの航空券がさらに安くなることがあります。
ここでは、最終目的地をパリとした場合に、どのような節約方法があるのか、具体的な例を挙げてご紹介します。
パリ行き航空券を安くする節約アイデアと費用の比較
| 節約アイデア（最終目的地：パリ） | 航空券の費用目安* | パリまでの追加交通費の目安* | 総費用の目安* | パリ直行便（CDG空港着）と比べた場合 |
| ロンドン着 ＋ ユーロスターでパリへ | 約7万4千円 | 約7千円 | 約8万1千円 | 約1万円程度安くなる可能性あり |
| ブリュッセル着 ＋ 高速鉄道でパリへ | 約9万6千円 | 約5千円 | 約10万1千円 | 約9千円高くなる可能性あり (※この例では) |
| オープンジョー（例：東京→ミラノ着、パリ発→東京） | 合計 約12万3千円 | 都市間の移動は別途 | 航空券は直行便と同程度になることも | 複数の都市を効率よく周遊できる |
*航空券の費用目安は、スカイスキャナー (skyscanner.net) で検索した料金例です。追加交通費の目安は、ユーロスター (Eurostar) などの情報を参考にしています。
*日本円への換算は、2025年5月時点の為替レート（1イギリスポンド＝180円、1アメリカドル＝140円、1ユーロ＝150円）を参考にしています。実際の金額は、検索時期や予約タイミング、利用する便や列車によって大きく変動します。
なぜこれらの方法で安くなることがあるの？
- 周辺の主要都市は便数が多くて安いことも：
ロンドンやブリュッセルといった都市は、パリの近隣でありながら、日本からの航空便数が多く競争も激しいため、パリ直行便よりも航空券の平均価格が1万円～2万円ほど安い場合があります。 - 陸路移動が便利でお得な場合も：
例えば、ロンドンからパリへは高速鉄道ユーロスターで最短約2時間16分、ブリュッセルからパリへも高速鉄道で約1時間20分と、比較的短時間で移動できます。
これらの鉄道は、空港と違って都市の中心部から発着することが多いため、空港からの移動時間や費用を考えると、トータルでお得になることがあります。 - オープンジョーなら効率的な周遊が可能に：
「オープンジョー」とは、到着する都市と出発する都市が異なる航空券のことです（例：東京→ミラノ、パリ→東京）。
この方法だと、最後に到着した都市からわざわざ最初の都市へ戻る必要がないため、複数の都市を巡る旅行の場合、移動時間やそのための交通費を節約できるメリットがあります。（Goingなどの旅行情報サイトでも紹介されています。）
【実践ステップ】賢く航空券を探す方法
- Google Flightsで周辺空港もチェック：
Google Flightsで目的地を「パリ」と入力した後、日付は固定したまま「目的地付近の空港を追加」というオプションにチェックを入れて検索してみましょう。
すると、パリのシャルル・ド・ゴール空港（CDG）だけでなく、近隣の空港も含めて最も安い到着地を自動で探し出してくれます。 - 陸路の交通手段と料金を確認：
もし、周辺空港への航空券がパリ直行便よりも1万円以上安いと分かったら、次にその空港からパリまでの鉄道（ユーロスターやタリスなど）の公式サイトで、料金や空席状況を確認します。
早めに予約すれば「早割」などで片道5,000円～9,000円程度で席を確保できることもあります。 - 複数都市を巡るなら「マルチシティ検索」：
複数の都市を周遊する予定なら、Skyscannerなどの検索サイトで「複数都市（マルチシティ）」検索機能を試してみましょう。
例えば、「東京→都市A」、「都市B→東京」といったように、区間ごとに航空券を検索できます。
ただし、通常の往復航空券よりも高くならないか、必ず比較検討することが大切です。 - 最終確認を忘れずに！
予約を進める画面では、「預け荷物（受託手荷物）の料金が含まれているか」「燃油サーチャージなどの追加料金が別途発生しないか」などをしっかり確認しましょう。
一見安く見えても、追加料金で結局高くなってしまうケースもあるので注意が必要です。
まとめ
周辺空港を利用する最大のポイントは、「航空券で安くなる金額」が「目的地までの追加の交通費や手間」を上回るかどうかです。
ロンドンに到着してからユーロスターでパリへ向かう例のように、1万円以上安くなるケースは積極的に検討してみる価値があるでしょう。
しかし、差額があまりない場合は、時間や手間を考えて直行便を選ぶ方が賢明かもしれません。
オープンジョーや片道ずつの航空券購入は、特に移動距離が長い周遊旅行でそのメリットを発揮しやすい方法です。
航空券を探す際には、今回ご紹介したような「周辺空港の利用」や「片道ずつの組み合わせ」も選択肢に入れ、実際に「どれくらいお得になるのか」を具体的な金額で比較検討してから、最終的な航空券を決定するようにしましょう。
さらに、具体的にどの国への航空券が安いのか、LCCを賢く利用する方法など、総費用を抑えるためのより詳しい探し方のコツについては、「ヨーロッパの航空券が安い国はここ！賢く探す技とコツを解説」の記事で詳しく解説していますので、こちらもぜひ参考にしてみてください。
情報参照元:（2025年5月アクセス）
- Cheap Flights from Tokyo Haneda (HND) to London (LOND)
- Eurostar train from London to Paris
- How to Book Open Jaw Flights to Save Time and Money
- How to search for multi-city flights with Skyscanner
- How An Open-Jaw Flight Will Be The Money-Saving Ticket You Need For Your Next Adventure
- 筆者の体験
マイルやポイントを賢く使って節約
普段の買い物や出張などで貯まるマイルやクレジットカードのポイント。
これらを上手に活用すれば、ヨーロッパ行きの航空券代を現金で支払うよりも、数万円から時には10万円相当も節約できる可能性があります。
まずは、主な航空会社のマイルプログラムでヨーロッパへ行く際に必要なマイル数と、それぞれの特徴を見ていきましょう。
主要プログラムの必要マイル数と特徴（エコノミークラス往復の場合）
| 航空会社／プログラム名 | 往復に必要なマイル数の目安 | 燃油サーチャージ・諸税など | 主な特徴や注意点 |
| ANA マイレージクラブ | ・ローシーズン：45,000マイル～ ・レギュラーシーズン：55,000マイル～ ・ハイシーズン：78,000マイル～ | 別途 約6万円～7万円程度 | 注意！ 2025年6月24日から必要マイル数が変わる改定が予定されています。ローシーズン（比較的すいている時期）の特典航空券は、早めに予約で埋まりやすい傾向があります。 |
| JAL マイレージバンク | 片道22,500～26,000マイル × 2 ＝往復45,000～52,000マイル | 別途 約5万円～6万円程度 | 「JAL国際線特典航空券PLUS」という制度により、空席状況に応じて必要マイル数が変動します。片道だけでも同じマイル率で予約できるため、柔軟な旅程が組みやすいです。 |
| ブリティッシュ・エアウェイズ Avios | 50,000 Avios ＋ 約200米ドル～ | 諸税と一部サーチャージ込み | ロンドン往復・オフピーク時が基準です。JALやカタール航空の特典航空券にも、ほぼ同じ価値（1 Avios＝1マイル相当）で交換できます。 |
これらの主要なプログラム以外にも、特定の航空会社のマイルを集中して貯めることでお得にヨーロッパへ行く方法もあります。
例えば、エールフランス航空やKLMオランダ航空をよく利用される方や、これらの航空会社のマイルプログラム「フライング・ブルー」に興味がある方は、「エールフランス マイルの貯め方：基本5ルートから応用技まで解説」の記事で、フライト利用だけでなくクレジットカード活用やキャンペーン情報など、マイルを効率的に貯めて特典航空券に交換する具体的な方法を詳しく紹介していますので、合わせてご覧になると良いでしょう。
マイル・ポイントで賢く節約するための4つのステップ
- 【STEP1】
マイルの貯め方を工夫する出張でのフライト利用だけでなく、普段のクレジットカードでの支払いや、ホテル予約サイトのポイントをマイルに交換するなど、様々な方法でマイルを集めましょう。
例えば、アメリカン・エキスプレスの「メンバーシップ・リワード」ポイントは、ANAやJAL、ブリティッシュ・エアウェイズ（BA）を含む14社のマイルに、多くの場合1ポイント＝1マイルとして交換できます。
複数の航空会社にポイントを移せるため、マイルが無駄になってしまうリスクを減らせます。(アメリカン・エキスプレスより) - 【STEP2】
少ないマイル数で行ける路線や時期を狙うJALの場合、ヨーロッパ路線の中でもヘルシンキ行きや、ロンドン行きの一部の便（JL043便/JL044便以外）は、片道22,500マイルからと比較的少ないマイル数で特典航空券に交換できます。
ANAの場合は、ローシーズン（旅行者が少ない時期）の往復45,000マイルが最もお得なので、もし旅行時期を調整できるなら、まずはこの時期を狙ってみましょう。 - 【STEP3】
予約開始日と空席カレンダー、アラート機能を活用する特典航空券の予約は早い者勝ちです！- ANAとJALの公式サイトでは、基本的に出発の330日前の午前9時（日本時間）に特典航空券の予約受付が始まります。
- ブリティッシュ・エアウェイズ（BA）の場合は、出発の355日前の午前0時（グリニッジ標準時）に予約が開始されます。
日本時間にすると午前9時（夏時間の場合は午前8時）にあたるため、AviosポイントでJAL便などを狙う場合は、この時間にアクセスして予約するのがポイントです。
各航空会社のサイトにある空席カレンダーや、希望の便に空きが出たら通知してくれるアラート機能を上手に使いましょう。
- 【STEP4】
片道ずつ異なるプログラムで組み合わせる裏ワザも例えば、「行きはANAのマイルで特典航空券を取り、帰りはブリティッシュ・エアウェイズのAviosポイントで取る」といったように、片道ずつ異なるマイルプログラムを利用して航空券を手配すると、合計で必要なマイル数を抑えられることがあります。
また、乗り継ぎ地で数日滞在して観光を楽しみたい場合や、片道分のマイルだけが少し足りない、といった場合にも有効な方法です。
具体的な節約イメージ
- シナリオ1：
ANAのローシーズン特典航空券を活用ANAのローシーズン特典（往復45,000マイル）を利用し、別途かかる燃油サーチャージなど約6万円を支払った場合。
もし同じ時期の直行便を現金で購入すると15万円だったとすれば、約9万円もお得になる計算です。 - シナリオ2：
JALのマイルと格安航空券を組み合わせるJALの片道特典航空券（22,500マイル）を使い、もう片道は現金で格安の乗り継ぎ便（例えば7万円）を購入した場合。
マイルが往復分貯まっていなくても、このような組み合わせで旅行費用総額を12万円程度に抑えることも可能です。 - シナリオ3：
家族旅行でブリティッシュ・エアウェイズのAviosを活用ブリティッシュ・エアウェイズのAviosポイントなら、比較的少ない追加料金（例えば往復50,000 Avios ＋ 200米ドル程度～）で特典航空券が取れることがあります。
家族3人分でも合計約18万円程度（50,000 Avios × 3人 ＋ 200米ドル × 3人分を円換算）で済む場合があり、家族旅行でも特典航空券をまとめて確保しやすく、座席指定も無料でできることが多いのがメリットです。
まとめ
マイルやポイントを上手に使ってヨーロッパ旅行の費用を節約するカギは、「各プログラムで最も少ないマイル数で交換できる条件（路線や時期）と、特典航空券の予約が始まるタイミング」をしっかり把握し、必要に応じて複数のプログラムを柔軟に組み合わせることです。
航空券を探す際には、特典航空券に必要なマイル数と別途かかる費用（サーチャージや税金など）の合計と、同じ時期・路線の現金で購入する場合の航空券価格を比較してみましょう。
そして、「1マイルの価値が2円以上（例えば、1万マイルで2万円以上の価値がある航空券に交換できるか）」になるかどうかを目安にすると、本当にお得な交換ができているか判断しやすくなります。
情報参照元:（2025年5月アクセス）
- ANA「Seasonality and Required Mileage Charts」
- JAL「International Award Tickets required mileage chart」
- British Airways「Reward Flights」
- American Express「マイルへ移行」
- 筆者の体験
見逃し厳禁！セール・キャンペーン情報
航空券のセールやキャンペーンは、「いつ、どこで買うか」を大きく左右する、最も価格に影響を与える要素の一つです。
ここでは、日本からヨーロッパへ行く路線に絞って、最近半年ほどで実施された、または告知されている主なキャンペーンの例を挙げながら、お得な情報を見逃さないためのコツをご紹介します。
最近のヨーロッパ行き航空券セール・キャンペーン情報（日本発の例）
| セール・キャンペーン名／航空会社・旅行会社 | 販売期間の例 | 搭乗対象期間の例 | 主な割引内容・最低運賃の例 | メモ・ポイント |
| カタール航空 アーリーサマーオファー (Qatar Airways) | 2025年5月9日～5月15日 | 2025年5月9日～2026年1月31日 | 東京・大阪発ヨーロッパ各都市往復が13万4千円～、通常価格から最大約10％オフになることも。 | （このセールは終了しましたが）販売期間が1週間程度と短いことが多いので、情報を見つけたらすぐチェックが必要です。 |
| フィンエアー スペシャルオファー (Finnair) | ～2025年5月20日 | 2025年6月1日～2026年2月28日 | ヘルシンキ経由ヨーロッパ行き片道航空券が59ユーロ～（日本円で約9,700円～ ※）。燃油サーチャージ込みでお得な場合が多いです。 | 特定の日付限定ですが、価格の魅力は大きいです。 |
| ANA 新規就航記念運賃 (ANA) (例：ミラノ線) | 2025年4月～5月購入分 | 2025年3月30日～10月25日 | 羽田-ミラノ往復が18万7,600円～（燃油サーチャージ込み）。 | 新規就航の初年度は、特典航空券（マイルで交換する航空券）も通常より少ない4万5千マイルで取れる枠が同時に出ることがあります。 |
| カタール航空 ブラックフライデーセール (Qatar Airways) | 2024年11月27日～12月3日 | ～2025年11月25日 | 1名利用で20％、2名で25％、3名以上なら30％割引など、人数が多いほどお得になる傾向。 | 2025年も同じような時期に開催される可能性が高いです。特に家族旅行などでは大きな割引が期待できます。 |
| Trip.com 月次タイムセール (Trip.com) | 毎月15日前後 | セールにより変動 | 航空券が最大2,000円引きになるクーポン配布など。 | 旅行予約サイト独自のクーポンで、他の割引と併用できる場合があるのが魅力です。 |
※ユーロの円換算は、フィンエアーのセール情報発表時の参考レート（1ユーロ＝約164.4円）です。他の箇所とは異なる場合があります。
セール情報を見逃さないための4つのコツ
- 【基本】
公式メールマガジン登録とアプリの通知オン！多くの航空会社は、セールの開始と同時にメールマガジンでお知らせを配信します。
事前に登録しておくと、一般公開前に情報が届く「先行販売URL」が送られてくることもあるので、主要な航空会社（ANA、JAL、カタール航空、フィンエアーなど）のメールマガジンはぜひ購読しておきましょう。
スマートフォンのアプリの通知もオンにしておくと便利です。 - 【併用技】
Google Flightsの価格追跡機能も活用Google Flightsなどの価格アラート機能は、セールが始まった後の価格の下がり具合も教えてくれます。
特にカタール航空のように「○％オフ」といった割引率が決まっているセールの場合、通常価格からどれくらい安くなったのかが一目で分かるので便利です。 - 【SNS活用】
ハッシュタグ検索と公式アカウントをチェックX（旧Twitter）やInstagramなどのSNSで、「#フィンエアーセール」のように日本語のハッシュタグで過去のセール情報を検索してみると、毎年同じような曜日や週にセールが開催されるパターンが見えてくることがあります。
おおよその時期が予測できたら、その数週間前から航空会社の公式アカウントの投稿に注目し、通知をオンにしておくと、情報を見逃しにくくなります。 - 【注意点】
旅行予約サイトのクーポンは「早い者勝ち」が多いTrip.comやエクスペディアといった旅行予約サイトのアプリで配布されるクーポンは、利用できる枚数に限りがある「先着順」であることがほとんどです。
クーポン配布が開始される時間（多くは正午12時や夜8時など）と同時に購入手続きを進められるように、あらかじめ希望の便（乗り継ぎ便の詳細や座席の種類など）を選んでカートに入れておくなど、準備しておくとスムーズです。
まとめ
最近の傾向を見ると、「5月中旬頃の初夏に向けたセール」や「11月下旬のブラックフライデーセール」が、特に大きなセールが行われる時期と言えそうです。
これらの大きなセールに加えて、航空会社ごとの新規就航記念運賃や、旅行予約サイトが毎月行うタイムセールなどをうまく組み合わせることで、旅行者が多い人気の時期（ハイシーズン）であっても、通常の価格より3万円～6万円ほど安く航空券を手に入れられる可能性があります。
上の表でご紹介したように、セールの販売期間は短いものが多いので、油断は禁物です。
メールマガジン、スマートフォンのアプ通知、そして価格比較サイトの価格アラート機能をフル活用して、セールの開始初日にすぐ動けるように準備を整えておきましょう。
情報参照元:（2025年5月アクセス）
- Early summer offers|Qatar Airways
- Finnair flight offers & cheap flights | Finnair Finland
- Newly launched routes Milan/Stockholm/Istanbul On sale now!|ANA
- Black Friday Exclusive | Qatar Airways
- 【2025年】海外格安航空券セール・国内LCC飛行機チケットキャンペーン
まとめ：ヨーロッパ行き飛行機の値段を徹底解説：最新相場と賢い節約術
- ヨーロッパ主要都市へのエコノミークラス往復航空券の料金目安は、約8万6千円から15万4千円である（2025年5月時点）
- 航空券の価格は旅行時期で大きく変動し、秋から冬のオフシーズンが最も安くなる傾向がある
- 夏休みや年末年始などの繁忙期は、通常期より2割から3割ほど価格が上昇する
- 日本からヨーロッパへの直行便はロンドン、パリ、フランクフルトの3都市へ運航している
- 中東や東アジアを経由する便を選ぶと、直行便より手頃な価格で見つかることが多い
- 特にゴールデンウィークやお盆の時期は、旅行者が集中し航空券価格が高騰しやすい
- 1月末～2月、6月、11月は航空券価格が最も安くなる傾向があり、セールも多い
- 航空券の予約は出発の5～6ヶ月前から価格をチェックし、ローシーズンは価格が下がった時、ハイシーズンは4ヶ月前までの確保が目安だ
- 利用航空会社によって価格帯は異なり、一般的に日系は高く、中東系や一部ヨーロッパ系は比較的安価である
- 燃油サーチャージは航空券の発券日に基づいて金額が決定され、約2ヶ月ごとに見直される
- 時間を優先するなら直行便、価格を抑えたいなら経由便が適している
- 航空券の予約タイミングは重要で、一般的に日曜日の購入が安くなる傾向が報告されている
- 価格比較サイトの活用や、ブラウザのシークレットモードでの検索は賢い航空券探しの基本である
- 目的地周辺の空港を利用したり、往路と復路で異なる航空会社の片道航空券を組み合わせたりすると安くなる場合がある
- マイルやクレジットカードのポイントを特典航空券に交換することで、航空券費用を大幅に節約できる可能性がある
