2026年最新スペイン物価事情!旅行や移住の生活費と日本比較

2026年最新スペイン物価事情!旅行や移住の生活費と日本比較

スペイン旅行や移住を計画する際、最も気になるのが現在のスペインの物価事情ではないでしょうか。

歴史的な円安とインフレの影響で、以前の『欧州の中では安い』というイメージとは少し状況が異なりつつあります。

本記事では、マドリードやバルセロナの最新家賃相場から、スーパーの食品価格、外食費までを現地視点で徹底解説。

1ヶ月のリアルな生活費や節約術を知り、賢い予算計画にお役立てください。

この記事でわかること
  • 2026年現在のスペインの物価水準と、円安によるリアルな体感
  • マドリードやバルセロナの家賃相場と、地方都市との価格差
  • 旅行の外食費や交通費、移住に必要な1ヶ月の生活費の目安
  • 日本と比較して「安く買えるもの」と「高くつくもの」の違い
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目次

スペインの物価事情2026年最新版

スペインの物価事情2026年最新版
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2026年1月現在、スペインの物価は「欧州内では中程度」ですが、歴史的な円安(1€=約183円)の影響で、日本人旅行者や移住者には割高に感じられる場面が増えています。

特にマドリードやバルセロナの家賃高騰と、生活必需品の値動きには注意が必要です。

▼【2026年1月時点】スペイン物価の目安速報(1€=183円換算)

スクロールできます
カテゴリ項目現地価格の目安日本円換算の目安備考・肌感覚
外食平日ランチ(定食)14.20€約2,600円前菜・メイン・飲物等のセット
外食バルでの軽食15.00€約2,745円タパス数皿+ドリンク
食品牛乳(1L)1.05€約192円日本と同等かやや安い
食品卵(12個)2.74€約500円以前より上昇傾向
交通バルセロナ地下鉄(1回)2.90€約530円単発購入は割高。回数券推奨
家賃マドリード中心部(1LDK)1,333€約243,900円郊外でも約18万円〜と高騰中
燃料ガソリン(1L)1.52€約278円車移動派は要予算確保

※上記は2026年1月時点の統計および主要都市での平均的な実勢価格(Numbeo, Idealista等参照)を基に算出した目安です。

最新インフレ率と物価上昇の現状

最新インフレ率と物価上昇の現状
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スペインの街を歩いていると、朝のカフェから漂う香ばしいトーストの香りや、市場に並ぶ色鮮やかな野菜の輝きは以前と変わらないように見えます。

しかし、レジで支払う金額や、毎月の口座引き落とし額を見ると、確実に数字が変化していることに気づかされます。

2026年現在、私たちがまず直面しているのは「インフレの数値」と「生活実感」の微妙なズレです。

スペイン国立統計局(INE)が公表したデータによると、2025年12月の消費者物価指数(IPC)は前年同月比で2.9%の上昇、EU基準の調和消費者物価指数(IPCA)では3.0%の上昇となりました。

「約3%の上昇なら、そこまで激しくないのでは?」と感じるかもしれません。

確かに、エネルギー価格の高騰が叫ばれた数年前に比べれば、数字の上では落ち着きを取り戻しつつあります。

しかし、実際に現地で生活していると、この「3%」という数字以上に財布の紐が固くなる瞬間があります。

それは、日々の食卓に欠かせないオリーブオイルや生鮮食品、そして何より「住居費」が、平均値を上回るペースで変動しているからです。

欧州生活が長い私でも、毎年の契約更新やスーパーの値札を見るたびに「おや、また少し景色が変わったな」と感じます。

ただ、これは過度に恐れる必要はありません。

どの品目が上がり、何が安定しているのか。

その「波」を見極めることで、賢く楽しくスペイン生活を送ることは十分に可能です。

数字のマジックに注意

ニュースの「インフレ率3%」よりも、スーパーで買うオリーブオイルの値段の方が心臓に悪いですよね。

「あれ、先月よりまた少し高い…?」という小さなジャブが積み重なるのが、今のリアルな生活実感。

統計データも大事ですが、肌感覚の方を信じて財布の紐を締め直すのが賢明です。

参考:スペイン国立統計局(INE)『消費者物価指数(IPC)2025年12月速報』(出典:INE Press Release

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日本とスペインの物価を比較検証

日本とスペインの物価を比較検証
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「スペインは日本より物価が安い」

かつてはガイドブックでよく見かけたこの言葉も、2026年の今、少し補足が必要になってきました。

特に、私たち日本人の財布にとって大きな壁となっているのが「為替レート」です。

1ユーロ=183円というレートで計算すると、現地の感覚では「安い」と感じるものでも、日本円に換算した途端に「高級品」に見えてしまうことがあります。

例えば、スーパーマーケットでの買い物を想像してみてください。

スペインでは、ワインやチーズ、生ハムといった現地の特産品は驚くほど手頃です。

良質なワインがボトル1本5ユーロ(約915円)程度で手に入り、太陽の恵みをたっぷり浴びたオレンジやトマトも、キロ単位で安く売られています。

こうした「食の豊かさ」に関しては、スペインのコストパフォーマンスは依然として素晴らしいものがあります。

一方で、ティッシュペーパーや洗剤といった日用品、あるいは文房具などは、日本の方が質が良く、価格も安いケースが多々あります。

また、外食に関しては、日本の「ワンコインランチ」のような激安文化はスペインにはあまりありません。

私がスイスやイギリスに住んでいた頃と比較すれば、スペインの物価は確かに「欧州の中では」良心的です。

しかし、日本と比較する場合は、「食材(特に酒類・青果)はスペインが安く、外食やサービス、工業製品は日本の方が割安な場合がある」という風に、カテゴリーを分けて考えると、現地での予算感が掴みやすくなります。

現地の価格を見たときに、日本円に換算してため息をつくよりも、「この国では何が豊かに手に入るのか」に目を向けると、滞在の満足度がぐっと上がりますよ。

脳内電卓は一旦オフ!

日本円に換算して「ティッシュが高い!」と絶望するのはやめましょう。

その足でワインコーナーに行けば「水より安い!」と歓喜できますから。

スペインが得意な「食」を楽しみ尽くす。

現地の強いアイテムにフォーカスするのが、精神衛生上も吉です。

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マドリードやバルセロナの物価差

マドリードやバルセロナの物価差
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スペインへの移住や長期滞在を考える際、最も大きく予算を左右するのが「どの都市に住むか」という選択です。

特に家賃に関しては、大都市と地方都市で「別の国」かと思うほどの価格差があります。

2025年のデータ(Idealista)を見ると、スペイン全体の家賃は前年比で8.5%上昇し、1㎡あたり14.7ユーロとなっています。

しかし、マドリードやバルセロナといった二大都市では、この平均を大きく上回るのが現実です。

バルセロナは観光需要も相まって非常に人気が高く、中心部での1LDKの家賃目安は約1,330ユーロ(約24万円)。

㎡単価で見ると23.8ユーロにも達します。

地中海の風を感じられる素晴らしい街ですが、住居費のハードルは年々高くなっています。

マドリードも同様で、中心部の1LDKは約1,333ユーロ(約24万円)。ビジネスの中心地だけあって需要が途切れることはありません。

一方で、少し視点を変えて地方都市に目を向けると、景色は一変します。

例えばバレンシアやマラガといった人気の沿岸都市でも、マドリードやバルセロナに比べれば、まだ家賃相場は落ち着いています(それでも上昇傾向にはありますが)。

さらに内陸の地方都市、例えばサモラのような街まで足を伸ばせば、住居費を大都市の半分以下に抑えることも夢ではありません。

「都会の刺激と利便性を取るか」「ゆったりとした空間とコストメリットを取るか」。

もし大都市に住む必要がある場合でも、中心部(セントロ)からメトロで20〜30分ほど離れた郊外エリアを選ぶだけで、家賃が20〜30%ほど下がり、静かで広々とした生活環境が手に入ることがあります。

私もロンドン時代は郊外にも住んでいた経験がありますが、通勤時間の読書や、週末の静かな散歩は、意外と心豊かな時間をもたらしてくれるものです。

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旅行の予算や外食費の目安は?

旅行の予算や外食費の目安は?
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スペイン旅行の醍醐味といえば、何と言っても「食」ですよね。

バル(Bar)のカウンターで、大理石のテーブルに置かれたタパスをつまみながら、冷えたカーニャ(生ビール)を喉に流し込む。

あの瞬間の高揚感は、何物にも代えがたい体験です。

2026年の旅行予算を組む際、目安にしていただきたいのが「メニュー・デル・ディア(Menú del día)」の価格です。

これは平日のランチタイムに提供される定食のことで、前菜・メイン・デザート・パン・飲み物が全てセットになっています。

現地報道(El País等)によると、2025年の全国平均価格は14.2ユーロ(約2,600円)。

マドリードやバルセロナの中心地では15ユーロ前後がスタンダードです。

「ランチに2,600円?」と驚かれるかもしれませんが、コース仕立てでボリュームも満点なので、夕食を軽めに済ませる調整をすれば、1日の食費バランスは意外とうまく取れます。

ディナーに関しては、楽しみ方次第で幅が出ます。

  • カジュアルなバル巡り
    タパス数皿とドリンク2杯程度で、一人あたり約20〜30ユーロ(約3,660〜5,490円)。
  • しっかりしたレストラン
    前菜、メイン、ワインなどを楽しむコース想定で、一人あたり約50〜60ユーロ(約9,150〜10,980円)。

旅行中の出費を抑えるコツとしておすすめなのが、「朝食はカフェで、昼はしっかりと定食、夜はスーパーのデリや軽いタパスで済ませる」という現地のライフスタイルへの適応です。

特にスペインのランチは14時頃からと遅めなので、遅めのランチでお腹を満たしておくと、夜はバルで軽くつまむ程度で十分に満足できます。

無理に毎食レストランに行く必要はありません。

街角のパン屋で焼きたてのボカディージョ(サンドイッチ)を買って、公園で食べるのもまた、贅沢な旅の思い出になりますよ。

必殺「メニュー・デル・ディア」

スペイン旅行の食費攻略のカギは、間違いなくランチの定食です。

前菜からデザートまで付いてこの価格は、日本では考えられないコスパ。

お昼を豪華にして夜を軽くするのが、胃袋にも財布にも優しいコツです。

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スーパーでの食品価格と買い物事情

スーパーでの食品価格と買い物事情
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「暮らすように旅をする」あるいは実際に生活を始める際、最も頼りになる味方がスーパーマーケットです。

メルカドーナ(Mercadona)やカルフール(Carrefour)といった大型スーパーに入ると、日本とは違う棚の陳列や、食材の大きさにワクワクすることでしょう。

2026年現在、自炊を中心とした食生活を送る場合、消費者団体(OCU)の試算などから推測される1ヶ月の食費バスケット(基本的な食材の詰め合わせ)は約320ユーロ(約58,560円)が目安となります。

具体的な品目の価格を見てみましょう。

  • 牛乳(1L): 約1.05ユーロ(約192円)
  • 食パン(500g): 約1.32ユーロ(約242円)
  • お米(1kg): 約1.42ユーロ(約260円)
  • 鶏肉(1kg): 約7.34ユーロ(約1,343円)

日本と比較して「高い」と感じるものもあれば、逆に安さに驚くものもあります。

特にオリーブオイルは「液体の金」と呼ばれるほど高騰していましたが、それでも現地では生活必需品として多種多様な種類が並んでいます。

また、野菜や果物は量り売りが基本なので、「トマトを2個だけ」「リンゴを1つだけ」といった買い方が気軽にできるのが嬉しいポイントです。

一人暮らしや短期滞在でも食材を余らせることなく、常にフレッシュなものを食べられます。

また、スーパーのプライベートブランド(PB)商品は品質が高く、価格も抑えられているので、積極的に活用すると良いでしょう。

現地の主婦や主夫の方々も、カートの中を見るとPB商品を上手に組み合わせています。

レジ袋は有料(数セント)が当たり前ですので、エコバッグを持参して、現地の生活に溶け込んでみてください。

色とりどりの食材をエコバッグに詰めて家路につくとき、スペインでの生活実感がじわりと湧いてくるはずです。

「1個買い」の自由を噛み締める

「リンゴ1個、玉ねぎ半玉」なんて買い方ができるのがスペインの市場やスーパーのいいところ。

一人旅や単身生活でも、食材を腐らせる心配は無用です。

パック売りに縛られず、今日食べる分だけを買うスタイルは、フードロスも減って結果的に一番の節約になりますよ。

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スペインの物価と1ヶ月の生活費内訳

スペインの物価と1ヶ月の生活費内訳
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実際にスペインで生活を始めると、家賃という大きな固定費に加え、光熱費や通信費といった「見えにくいコスト」が毎月の家計を圧迫します。

1ユーロ=183円という円安下では、日本円換算での予算管理が非常に重要です。

ここでは、移住や長期滞在を検討する方のために、リアルな生活費の内訳を解剖します。

移住に必要な1ヶ月の生活費総額

移住に必要な1ヶ月の生活費総額
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「スペインで暮らすには、結局いくらあればいいの?」

これは私が留学や移住の相談を受ける際、必ずと言っていいほど聞かれる質問です。

結論から申し上げますと、マドリードやバルセロナのような大都市で、ある程度プライバシーを守りながら単身生活を送るなら、月額1,500ユーロ〜2,000ユーロ(約27万4,500円〜36万6,000円)は見ておきたいところです。

「思ったより高い」と感じられたかもしれません。

かつては「月1,000ユーロあれば余裕」と言われた時代もありましたが、2026年の今は状況が異なります。

特に円安の影響で、日本円の感覚で予算を組むとショートする危険性があります。

以下に、主要都市(マドリード・バルセロナ想定)での単身者の標準的な生活費モデルを整理しました。

▼【月額目安】スペイン大都市での一人暮らし生活費シミュレーション

スクロールできます
項目現地通貨(€)日本円換算(183円/€)備考・節約ポイント
家賃900〜1,300€約164,700〜237,900円シェアハウス(ピソ)なら500€前後〜に圧縮可能
食費(自炊)250〜350€約45,750〜64,050円市場やPB商品の活用で調整しやすい
光熱・水道100〜150€約18,300〜27,450円夏の冷房・冬の暖房使用量で大きく変動
通信費30〜50€約5,490〜9,150円光回線+スマホのセット割が一般的
交通費30〜40€約5,490〜7,320円定期券の割引制度を活用
交際・雑費150〜200€約27,450〜36,600円外食頻度による。バル1回20€計算
合計約1,460〜2,090€約267,180〜382,470円予備費を含まない最低ライン

もちろん、これは「一人でアパートを借りる」場合の試算です。

スペインでは、学生だけでなく社会人も「Piso Compartido(ピソ・コンパルティド)」と呼ばれるルームシェアをするのが一般的です。

これなら家賃と光熱費を折半でき、月1,200ユーロ(約22万円)以下に抑えることも十分に可能です。

初めての海外生活では、予期せぬ出費がつきものです。

私も最初の頃は、鍵を部屋に置いたままオートロックを閉めてしまい、鍵開け業者に100ユーロ以上払うという痛い出費を経験しました。

予算には常に「心のゆとり代」として、プラス10〜20%の上乗せをしておくことを強くおすすめします。

交際費は「必要経費」です

スペイン生活で削ってはいけないのが交際費。

「コーヒー行こう」は重要な社交辞令であり、情報交換の場です。

ここをケチると、情報も友達も減ってしまいます。

家賃や光熱費は節約しても、人付き合いの数ユーロは惜しまない。

これが長く楽しく暮らすコツです。

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家賃相場の上昇と都市別の家賃

家賃相場の上昇と都市別の家賃
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生活費の大半を占める家賃ですが、ここ数年の上昇カーブは、現地に住む私たちにとっても悩みの種です。

2025年12月時点で、スペイン全国の賃貸価格は前年比+8.5%の上昇を記録しました。

特に人気エリアでは「物件情報の公開から数時間で埋まる」という椅子取りゲームのような状況が続いています。

家賃相場には、はっきりとした「南北問題」ならぬ「都市・地方格差」があります。

  • 大都市(マドリード・バルセロナ)
    先述の通り、中心部で1LDKを借りるなら1,300ユーロ(約23万8,000円)前後が相場です。私が以前住んでいたバルセロナのグラシア地区などは、古いけれど趣のあるアパートが多い人気エリアですが、家賃は年々強気になっています。リノベーションされた綺麗な物件ほど高く、逆に安すぎる物件は「4階建てエレベーターなし(スペインの1階は0階なので実質5階)」だったり、日当たりが悪かったりするので、内見は必須です。
  • 地方都市(サラマンカ・セビージャ・グラナダなど)
    ここが狙い目です。例えば、アンダルシア地方の美しい街グラナダや、学生街のサラマンカであれば、中心部に近いエリアでも600〜800ユーロ(約11万〜14万6,000円)ほどで良質な1LDKが見つかります。
  • シェアハウス(部屋借り)
    大都市でも、1部屋を借りる形なら400〜600ユーロ(約7万3,000円〜11万円)で見つかります。キッチンやバスルームは共用ですが、世界中から集まる同居人との交流は、プライスレスな価値があります。

物件探しのコツは、IdealistaやFotocasaといったポータルサイトに張り付き、良い物件が出たら即座にWhatsApp(現地のLINEのようなアプリ)でオーナーに連絡を取ることです。

「スペイン語に自信がないからメールで…」と遠慮していると、その間に電話をかけたライバルに決まってしまいます。

つたない言葉でも「この部屋が気に入った!すぐ見たい!」という熱意を伝えることが、良い部屋を勝ち取る一番の近道ですよ。

家探しは「恋愛」と同じ?

良い物件は本当に「秒」で消えます。

メールで丁寧に…なんて待ってくれません。

気に入ったら即WhatsApp!即電話!

この「厚かましさ」がスペインでは「熱意」として評価されます。

遠慮は無用、ライバルに勝つには攻めの姿勢あるのみです!

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光熱費や交通費の月額コスト

光熱費や交通費の月額コスト
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家賃を支払って一安心、と思いきや、次にやってくるのが光熱費の請求書です。

スペインの光熱費は、日本と比較して「基本料金が高め」という特徴があります。

電気代は、季節による変動が激しいのが特徴です。

スペインの夏は強烈な日差しが降り注ぎます。

特に内陸のマドリードや南部アンダルシアでは、7月・8月の日中は40度を超えることも珍しくありません。

エアコンをフル稼働させれば、一人暮らしでも月100ユーロ(約1万8,300円)を超えることはザラにあります。

逆に冬は、石造りの建物特有の「底冷え」があります。

分厚い壁は夏の熱を遮断してくれますが、一度冷え切ると冷蔵庫の中にいるような寒さになります。

電気ヒーターやガス暖房を使うことになりますが、断熱性の低い古いアパートだと、暖房費がかさみがちです。

85㎡程度の標準的な世帯で、電気・ガス・水道を合わせて月平均130〜170ユーロ(約2万3,800円〜3万1,100円)程度を見込んでおくと安心です。

一方で、通信費は日本よりも割安感があります。

光回線(Fibra)とスマートフォンのセット契約が主流で、高速通信(600Mbps〜1Gbps)とスマホのデータ無制限プランを合わせても、月40〜50ユーロ(約7,300円〜9,150円)程度で収まります。

カフェや広場でのフリーWi-Fiも充実しているので、通信環境で困ることはほとんどありません。

そして、交通費は非常に良心的です。

スペイン政府はインフレ対策として公共交通機関の運賃割引政策を続けており、2026年も多くの自治体でこの支援が継続されています。

例えばマドリードでは、26歳から64歳向けの月間パス(Aゾーン)が約32.70ユーロ(約6,000円)。

これで地下鉄もバスも乗り放題です。

さらに26歳未満の若者向けパス(Abono Joven)なら、全ゾーン乗り放題で10ユーロ(約1,830円)という驚異的な安さが維持されています(※2026年時点の政策による)。

この安さは、生活者にとって本当にありがたい支えです。

休日にふらっとバスに乗って、まだ見ぬ街角へ出かける。

そんな気軽な冒険ができるのも、この公共交通システムの恩恵ですね。

請求書で泣き、定期券で笑う

夏のエアコン代を見て白目になりますが、交通費の安さを見て正気を取り戻します(笑)。

政府の交通支援は本当に手厚いので、移動コストを気にせず週末ごとにバスやメトロでプチ旅行できるのが、この国の救いであり最大の魅力ですね。

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スペインの平均給料と最低賃金

スペインの平均給料と最低賃金
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「物価が上がっているのは分かったけれど、現地の人たちの給料はどうなの?」

これは移住を考える上で非常に重要な視点です。

物価が高くても、給料が高ければ問題ありません。

しかし、スペインの現実は「物価上昇に賃金上昇が必死に食らいつこうとしている」という状況です。

スペイン国立統計局(INE)の調査によると、スペインの平均年収(2023年データ)は約28,050ユーロ。

月額に換算(14回払い換算が一般的)すると約2,000ユーロ程度です。

これはあくまで平均で、若手やサービス業ではもっと低いのが現実です。

注目すべきは最低賃金(SMI)の動向です。

スペイン政府は労働者の購買力を守るため、最低賃金の引き上げを積極的に進めています。

報道によれば、2026年に向けて月額(14回払い)を1,134ユーロからさらに引き上げ、1,200ユーロ台(目安として1,221ユーロ案など)を目指す議論が行われています。

参考:スペイン国立統計局(INE)『賃金構造調査(Encuesta de Estructura Salarial)』(出典:INE – Wages and Income

日本円(1€=183円)に換算すると、月額約22万円程度が最低ラインとして保証されるイメージです。

「日本より高いのでは?」と思われるかもしれませんが、ここから社会保険料や税金が引かれますし、前述の高い家賃を払う必要があります。

現地で働く私の友人たちも、「生活はできるけれど、貯金をするのは工夫が必要」と口を揃えます。

ただ、スペインには「仕事は生きるための手段であり、人生を楽しむことが目的」という確固たる価値観があります。

給料が多少低くても、家族や友人との時間を大切にし、安くて美味しいワインで乾杯する。

そんな精神的な豊かさが、数字以上の満足度を生んでいるのも事実です。

「豊かさ」の定義が違う

給与明細の数字だけ見ると不安になりますが、1杯2€のワインと陽気な仲間がいれば、不思議と「貧しい」とは感じません。

お金を貯めるのは日本より大変かもしれませんが、思い出と笑顔を貯めるのは、世界で一番簡単な国かもしれません。

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消費税VATの税率と注意点

消費税VATの税率と注意点
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買い物の際に知っておきたいのが、付加価値税(IVA:イバ)です。

日本の消費税にあたるものですが、品目によって税率が細かく分かれているのが特徴です。

  • 標準税率(21%): 衣類、アルコール、家電、通信費など、多くの物品やサービスに適用されます。高いですね。
  • 軽減税率(10%): レストランでの食事、交通費、ホテルの宿泊費、眼鏡、生理用品など。
  • 超軽減税率(4%): パン、牛乳、卵、チーズ、野菜、果物、本、新聞、薬などの生活必需品。※インフレ対策として、一部の基礎食料品(パンや牛乳など)に対して一時的に0%が適用される措置が取られることもあります。

旅行者や生活者として注意したいのは、「表示価格は基本的に税込(IVA込み)」であるという点です。

スーパーの値札も、レストランのメニューも、基本的には支払総額が書かれています。

そのため、レジで「えっ、税金でこんなに増えるの?」と驚くことはあまりありません(北米などとは違う安心ポイントです)。

ただし、フリーランスで仕事をする場合や、企業間の取引(BtoB)の見積もりでは「+IVA」と税抜き表記されることが常識です。

もしスペインでビジネスをする、あるいは家を借りる際の仲介手数料などを確認する場合は、「これはIVA込み(con IVA)ですか? 別(más IVA)ですか?」と確認する癖をつけると、トラブルを未然に防げます。

レジでの「サプライズ」なし

メニューの価格=支払額。

このシンプルさは旅行者にとって神システムです。

ただし、もし家を借りたりフリーランスで働くなら話は別。

「+IVA(税別)」の文字を見落とすと、後で21%の追加請求に泣くことになるので、契約書だけは目を皿のようにして確認を!

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今後のスペインの物価見通しまとめ

ここまで、2026年時点でのスペインの物価事情を、さまざまな角度から見てきました。

総じて言えるのは、「スペインはもはや『激安の国』ではないが、選び方次第で『豊かに暮らせる国』である」ということです。

インフレのピークは過ぎつつありますが、家賃の高止まりや円安の影響は、私たち日本人の財布には依然として重くのしかかります。

しかし、一歩路地裏に入れば1杯2ユーロの絶品ワインがあり、市場には安くて新鮮な食材が溢れ、バスに乗れば数ユーロで絶景に出会える。

そんな「お金をかけない幸せ」の選択肢が無限にあるのがスペインの魅力です。

これからスペインへ渡航される方は、以下の3つのステップを意識してみてください。

  1. 「家賃」を最優先でリサーチする
    滞在都市とエリア選びが予算の8割を決めます。理想と予算のバランスを、渡航前からIdealistaなどでチェックしておきましょう。
  2. 「現地価格」と「円換算」を使い分ける
    毎回日本円に換算してストレスを溜めるより、「現地の給料で生活している人の感覚」を真似ることで、無駄な出費が減ります。
  3. 「自炊」と「定食」を楽しむ
    豪華なディナーはたまの贅沢に。普段は市場の食材と、お得なメニュー・デル・ディアを活用するのが、賢いスペイン生活のコツです。

情報は常に変動します。

この記事を読んだ後、気になる都市の家賃相場をポータルサイトで検索してみる。

それだけでも、あなたのスペイン計画は一歩、現実に近づきます。

準備さえしっかりしておけば、スペインの太陽は誰にでも平等に、温かく降り注いでくれますよ。

参考情報・公式サイト

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