スイスで英語は通じる?観光と生活の違い、リアルな言語事情

「スイスで英語はどのくらい通じるのだろう?」――これは、スイスへの旅行や滞在を検討中の方がよく抱く疑問です。

この記事にたどり着いたあなたも、きっと現地の言葉の事情が気になっていることでしょう。

この記事では、観光地での英語の通用度から日常生活でのリアルな状況、さらには客観的なデータや知っておくと便利な対処法まで、スイスにおける英語事情を分かりやすく解説します。

言葉の不安を解消し、より安心してスイスでの時間を楽しむためのヒントがきっと見つかるはずです。

記事のポイント
  • スイスの観光地や主要都市で英語がどの程度通じるかの実態
  • 日常生活や専門的な場面(行政、医療)における英語の通用範囲と限界
  • 客観的データから見るスイスの英語レベルと国内での地域差や世代差
  • 英語が通じにくい状況への具体的な対処法と役立つコミュニケーションツール
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目次

スイス旅行、英語は通じる?

image ヨーロッパ冒険紀行
  • 観光ならほぼ英語でOK
  • 数字で見るスイスの英語レベル
  • 地域や世代で英語力に違いは?
  • 観光地・ホテルでの英語対応
  • 鉄道・バス等、交通機関の英語

観光ならほぼ英語でOK

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スイスへ旅行される際、多くの方が気になるのが言葉の壁ではないでしょうか。

特に、「英語はどの程度通じるのだろう?」という点は、旅の準備において重要なポイントです。

結論から申し上げますと、スイスでの短期的な観光旅行であれば、英語だけでも十分にコミュニケーションを取ることができ、旅行を楽しまれる方が多いです。

その主な理由として、スイスが世界的に有名な観光立国であることが挙げられます。

チューリッヒ、ジュネーブ、ルツェルン、インターラーケンのような主要な観光都市やリゾート地では、ホテル、レストラン、お土産物店、駅の窓口といった観光客が利用する施設の多くで、スタッフが英語対応に慣れています。

実際、国際的なビジネススクールEFが2024年に発表した英語能力指数(EF EPI)によると、スイスは調査対象となった116カ国・地域の中で31位と、「高い」英語能力レベルに位置付けられています。

これは、多くのスイス国民が英語をある程度理解し、話せることを示唆しています。

具体的にどのような場面で英語が役立つか、以下にリストアップします。

  • 宿泊施設(ホテルなど):
    • チェックイン・チェックアウトの手続き
    • 部屋の設備に関する質問
    • 観光情報の問い合わせ
  • 飲食店(レストラン・カフェなど):
    • 席の予約
    • メニューの注文(観光客向けの店舗では英語メニューが用意されていることもあります)
    • アレルギー対応の確認
  • 交通機関(鉄道・バスなど):
    • 切符の購入(駅の窓口や券売機は多くの場合、英語表示に対応しています)
    • 乗り換え案内
    • 主要な観光ルートでは車内アナウンスが英語でも行われることがあります。
  • 観光施設(美術館・博物館・展望台など):
    • 入場券の購入
    • 展示物の説明(英語のパンフレットやオーディオガイドが用意されている場合があります)

以下に、観光の主要な場面における英語の通用度を一般的な目安としてまとめました。

ただし、これはあくまで目安であり、地域や個々の店舗、スタッフによって状況が異なる場合がある点にご留意ください。

場面英語の通用度(目安)補足
主要都市のホテル◎(ほぼ問題なし)英語対応可能なスタッフが常駐していることが多いです。
観光地のレストラン〇(通じやすい)英語メニューがあるか、スタッフが英語で簡単な対応をしてくれることが多いです。
主要駅の窓口・券売機◎(ほぼ問題なし)英語表記や英語でのアナウンスがあります。
地方の小さな町のお店△(通じにくい場合あり)身振り手振りや翻訳アプリの活用も考慮すると良いでしょう。
高齢の方とのコミュニケーション△(通じにくい場合あり)地域や個人差が大きいです。

このように、観光客が多く訪れる場所では英語でのコミュニケーションにそれほど不自由しないでしょう。

しかしながら、全ての場面で英語が完璧に通じるわけではないことも念頭に置いておく必要があります。

例えば、都市部から離れた小さな村や、地元の人が利用するような小さなお店、あるいは高齢の方々との会話では、英語が通じにくいことも考えられます。

また、病院での詳細な症状の説明や、行政手続きといった専門的な内容に関しては、英語だけでは不十分なケースも出てくるかもしれません。

そのため、より快適でスムーズな旅行のためには、簡単な挨拶程度の現地語(主にドイツ語、フランス語、イタリア語が地域によって話されています)を覚えておくと、現地の方とのコミュニケーションがより温かいものになるでしょう。

また、スマートフォンにオフラインでも使える翻訳アプリを準備しておくのも有効な対策と言えます。

総じて、スイスでの観光旅行は英語を中心にコミュニケーションをとることが可能ですが、少しの準備と心構えで、より深い体験ができるかと思います。

情報参照元:

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数字で見るスイスの英語レベル

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スイスの方々がどの程度の英語力を持っているのか、客観的なデータを通して見ていきましょう。

国際的な調査結果や国内の統計は、スイスの英語通用度を理解する上で参考になります。

まず、世界的な英語能力の指標としてよく知られているのが、EF Education Firstが毎年発表している「EF英語能力指数(EF EPI)」です。

2024年版のレポートによると、スイスは調査対象となった116の非英語圏の国と地域の中で31位にランクインし、その英語能力は「高い(High Proficiency)」と評価されています。

この指数は、世界中の成人を対象とした英語テストの結果を分析したもので、国別ランキングや能力レベルの指標として広く参照されているものです。

参考として、EF EPI 2024におけるスイスおよび近隣・主要国のランキングを以下に示します。

EF EPI 2024 主要国比較

順位国・地域スコア能力レベル
1オランダ636非常に高い
10ドイツ598高い
31スイス550高い
46イタリア528標準的
49フランス524標準的
出典 : EF English Proficiency Index 2024

このデータから、スイスはヨーロッパの非英語圏諸国の中でも比較的高い英語運用能力を持つ国の一つと評価されていることが分かります。

EF EPIの「高い」能力レベルは、「仕事でのプレゼンテーションが可能」「テレビ番組を理解できる」「新聞を読める」といった能力に相当するとされています。

これは、旅行者が日常的な場面で英語を使ってコミュニケーションを取る際に、ある程度の円滑さが期待できることを示唆しています。

また、スイス連邦統計局のデータも、国内における英語の使用状況を垣間見せてくれます。

2023年の統計によると、スイスの居住者のうち、日常的に英語を主要言語の一つとして使用している人の割合は6%でした。

これは2010年の4%から増加しており、英語の重要性が高まっている様子がうかがえます。

さらに、職場で英語を使用する就労者の割合は23%にのぼり、これはフランス語の28%に次ぐ高さで、イタリア語の8%を大きく上回っています。

スイス国内の異なる公用語(ドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語)を持つ人々がコミュニケーションを取る際に、共通語として英語が用いられる場面も少なくありません。

スイス国内での英語使用状況

指標20102023備考
日常で英語を主要言語とする住民の割合4 %6 %恒常的に増加傾向
職場で英語を使用する就労者の割合23 %フランス語 28 %、イタリア語 8 %
出典 : SWI swissinfo.ch(連邦統計局公表値)

これらの数字は、スイスが多言語国家であり、その中で英語が一定の役割を果たしていることを示しています。

国際機関が多く立地し、国際ビジネスも盛んなスイスにおいて、英語は実用的なコミュニケーションツールとして広く認識されていると言えるでしょう。

ただし、これらのデータは国全体の平均的な傾向を示すものであり、個人の英語力には当然ながら差があります。

また、地域によっても英語の通用度には濃淡があると考えられます。

それでも、客観的な数値は、スイスが英語でのコミュニケーションに対して比較的開かれた環境であることを裏付けていると言えるでしょう。

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地域や世代で英語力に違いは?

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スイス全体として英語が比較的通じやすい国であることは前述の通りですが、国内の英語力には地域差や世代による違いが存在するのも事実です。

これらの点を少し詳しく見ていきましょう。

まず地域差についてです。

一般的に、国際的な企業が集まる都市部や、多くの観光客が訪れるエリアでは英語が通じやすい傾向にあります。

EF英語能力指数(EF EPI)の2024年版の地域別データを見ると、この傾向がより具体的に把握できます。

例えば、言語圏別に見ると、ドイツ語圏の平均スコアが567点であるのに対し、フランス語圏は534点、イタリア語圏は517点となっています。

また、都市別のスコアでは、チューリッヒが620点、バーゼルが618点と非常に高いスコアを示す一方、ジュネーブは562点、ローザンヌは560点など、都市間でも差が見られます。

EF EPI 2024 スイス国内の主な地域・都市別スコア(一部抜粋)

地域・都市EF EPI スコア能力レベルの目安
チューリッヒ (都市)620非常に高い
バーゼル (都市)618非常に高い
ベルン (都市)614非常に高い
ドイツ語圏 (地域平均)567高い
ジュネーブ (都市)562高い
フランス語圏 (地域平均)534標準的
イタリア語圏 (地域平均)517標準的
出典: EF Education First, Switzerland, 2024年版データより。スコアや能力レベルの目安はEFの基準に基づきます。

これらのスコアはあくまで平均値であり、個々のコミュニケーション能力を示すものではありませんが、ドイツ語圏の大都市で特に英語力が高い傾向がうかがえます。

これは、国際ビジネスの中心地であったり、英語との言語的親和性が他の公用語圏に比べて若干高いことなどが影響している可能性も考えられます。

一方で、フランス語圏やイタリア語圏でも、主要な観光地では英語対応が進んでいます。

次に世代間の違いについてです。

一般的に、若い世代ほど英語を流暢に話す傾向が見られます。

これは、近年の学校教育において英語学習の重要性が増していることや、若者がインターネットや海外のエンターテイメントを通じて日常的に英語に触れる機会が多いことが背景にあると考えられます。

スイスの教育制度では、州によって異なりますが、早い段階から英語教育を取り入れているところもあります。

連邦統計局の2019年の調査によると、15歳から24歳の若者のうち約4分の3が週に一度は英語を話したり、書いたり、聞いたりしていると回答しており、これは2014年と比較して約10パーセントポイント増加しています。

これは、若い世代における英語の浸透度が高まっていることを示しています。

反対に、高齢の世代や、観光客があまり訪れない地方の小さな村などでは、英語が通じにくい場面に遭遇することもあるかもしれません。

そのような場合は、身振り手振りや簡単な図、あるいは翻訳アプリなどがコミュニケーションの助けになるでしょう。

このように、スイス国内でも訪れる地域や話す相手の世代によって、英語の通用度にはある程度の幅があることを理解しておくと、よりスムーズなコミュニケーションにつながります。

とはいえ、前述の通りスイスは全体的に見て英語が通じやすい国ですので、過度に心配する必要はないでしょう。

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観光地・ホテルでの英語対応

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スイスを訪れる多くの旅行者にとって、言葉の心配はつきものです。

しかし、スイスの主要な観光地やホテルでは、英語での対応が非常に進んでおり、英語を話す方であればコミュニケーションに困ることは少ないでしょう。

その背景には、スイスが世界中から多くの観光客を受け入れている国際的な観光大国であることが挙げられます。

チューリッヒ、ジュネーブ、ルツェルン、インターラーケン、ツェルマットといった国際的に有名な観光都市や山岳リゾートでは、観光客が快適に過ごせるよう、英語でのサービス提供が一般的となっています。

具体的に、観光地やホテルで英語がどのように役立つかを見ていきましょう。

ホテルでの英語対応

スイスのホテル、特に星付きのホテルや国際的なチェーンホテルでは、フロントスタッフが英語に堪能であることはほぼ標準的です。

チェックインやチェックアウトの手続きはもちろんのこと、以下のような場面で英語が通じると考えてよいでしょう。

シチュエーション英語対応の目安典型的なツール/備考
予約・変更〇 メール/電話とも英語で可公式サイトは少なくとも2 言語(英語含む)で情報掲載が必須
チェックイン/アウト〇 フロントは英語堪能が標準パスポート提示・カード決済も英語対応
館内案内・施設利用〇 英語パンフ/サイネージありレストラン・スパ等のメニューも英語併記が一般的
周辺観光・レストラン紹介〇 英語で説明・予約代行鉄道パス・ツアー手配も英語で可能
両替・タクシー手配・緊急時〇 基本対応可24h フロントを持つ星付ホテルでは必須業務
出典:lostinswitzerland.comEFトリップアドバイザー

小規模な家族経営のホテルやB&B(ベッド・アンド・ブレックファスト)のような宿泊施設であっても、オーナーやスタッフが英語をある程度理解し、対応してくれるケースが多いです。

心配な場合は、予約時に英語対応が可能か事前に確認しておくと、より安心して滞在できます。

多くのホテルの公式ウェブサイトや宿泊予約サイトには、対応可能な言語が記載されていることもあります。

観光地での英語対応

スイスの観光地では、旅行者がスムーズに情報を得て楽しめるよう、様々な場面で英語が活用されています。

  • 観光案内所 (Tourist Information Center):
    各主要都市の駅や中心部、大きな観光地には必ずと言ってよいほど設置されており、英語で地図やパンフレットを入手できるほか、観光ルートの相談、ツアーの予約、交通パスの購入などが可能です。
    スタッフは多言語に対応していることが多く、もちろん英語での対応も期待できます。
  • 観光名所 (美術館、博物館、城、展望台など):
    入場券の購入窓口では英語が通じます。
    また、施設内の案内表示や展示物の説明書きには、現地の公用語に加えて英語表記が併記されていることがほとんどです。
    多くの施設では、英語のパンフレットやオーディオガイドも用意されています。
  • レストランやカフェ:
    観光客が多く訪れるエリアのレストランやカフェでは、英語メニューが用意されているか、少なくともスタッフが英語で注文内容を理解してくれます。
    料理の内容やアレルギーについて質問する際も、英語でコミュニケーションが取れるでしょう。
  • お土産物店:
    観光地の土産物店では、商品の説明を受けたり、値段を尋ねたりする際に英語が通じることが一般的です。

このように、スイスの観光地やホテルでは、英語を主要なコミュニケーション手段として旅行を楽しむための環境が整っています。

ただし、前述の通り、都市部から離れた非常にローカルな場所や、ごく小規模な個人経営の店舗などでは、英語が通じにくい場面も稀にあるかもしれません。

そうした場合に備えて、翻訳アプリを準備しておいたり、簡単な挨拶程度の現地語(ドイツ語、フランス語、イタリア語など、訪れる地域によって異なります)を覚えておくと、より心強いでしょう。

全体として、スイスの観光シーンにおいては、英語でのコミュニケーションが広く浸透しており、旅行者が言葉の壁を感じることは少ないと言えます。

情報参照元:

  • スイス政府観光局の公式サイトや、主要都市(チューリッヒ、ジュネーブ、ルツェルンなど)の観光局公式サイト
  • 各種ホテル予約サイト(Booking.com, Expediaなど)
  • 筆者の体験
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鉄道・バス等、交通機関の英語

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スイスの魅力の一つは、その網の目のように発達し、時間に正確な公共交通機関ネットワークです。

鉄道、バス、路面電車、湖船、そして山々へと続く登山鉄道やロープウェイなど、多彩な交通手段が旅行者の足となります。これらの交通機関を利用する際に、「英語は通じるのか?」という点は多くの方が気になるところでしょう。

幸いなことに、スイスの公共交通機関では英語での情報提供が進んでおり、外国人旅行者も比較的スムーズに利用することが可能です。

交通モード英語情報・サービス具体例
SBB 長距離列車電光掲示/車内アナウンスで英語併記バーゼル–ジュネーブなど主要幹線
SBB 券売機4 言語 UI(独・仏・伊・英)タッチ操作ですべての機能にアクセス可
SBB Mobile アプリ初期設定で英語表示選択可iOS/Android 両方対応、電子チケット購入
ポストバス英語公式サイト/QR リアルタイム案内停留所 QR コードで遅延確認も英語ページへ
登山鉄道・観光船主要観光路線で英語アナウンス氷河特急・マッターホルン G.P. など
出典:MySwissAlps.comMediumApplePostBusEF

補足 : ローカル路線では英語アナウンスが無い場合もあるため、SBB Mobile でプラットフォーム情報を確認したり、行き先メモを書いて運転手に見せるなどの工夫が有効です。

鉄道 (SBBなど主要鉄道会社)

スイスの鉄道網の多くを担うスイス連邦鉄道(SBB/CFF/FFS)は、国際的な観光客の利用が多いことを踏まえ、英語対応に力を入れています。

  • 駅の案内表示:
    チューリッヒ中央駅やジュネーブ駅、ベルン駅といった主要なターミナル駅では、時刻表、行き先を示す電光掲示板、プラットフォームの案内などが、現地の公用語(ドイツ語、フランス語、イタリア語)に加え、英語でも表示されています。
    これにより、どの列車に乗ればよいか、どのホームから出発するのかといった情報を英語で確認できます。
  • 券売機:
    最新式の券売機は多言語対応が標準となっており、画面の指示に従って英語を選択すれば、目的地までの切符や各種パスを容易に購入できます。
    クレジットカードも使用できる機種がほとんどです。
  • 窓口 (Travel Centre):
    主要駅にはSBBのトラベルセンター(有人窓口)があり、英語を話せるスタッフが常駐しています。
    複雑な旅程の相談や、スイストラベルパスなどの各種パスの購入、座席指定なども英語で行うことができます。
  • 車内アナウンス:
    主要な幹線(例:チューリッヒ~ジュネーブ間、インターラーケン方面など)や国際列車、また氷河特急のような観光列車では、現地の公用語に加えて英語でのアナウンスも行われます。
    特に次の停車駅や乗り換え案内は英語でも提供されるため、乗り過ごしの心配を減らすことができます。
    ただし、ローカル線や小さな駅では英語アナウンスがない場合もあります。
  • SBB Mobileアプリ:
    スイス国鉄が提供する公式スマートフォンアプリ「SBB Mobile」は、英語表示に対応しています。
    このアプリを使えば、リアルタイムの時刻表検索、遅延情報、プラットフォーム変更の確認、さらには電子チケットの購入まで英語で行えるため、スイス旅行の際には非常に便利なツールとなります。

バス・路面電車 (市バス、ポストバスなど)

都市部の市バスや路面電車、そしてスイスの隅々までを結ぶ黄色い車体が特徴的なポストバスにおいても、英語での利便性は向上しています。

  • 停留所の表示:
    主要な観光地や都市部のバス停では、路線図や時刻表に英語表記が見られることがあります。
  • 車内アナウンス・表示:
    新しい車両では、次の停留所が車内の電光掲示板に英語で表示されたり、英語でのアナウンスが流れたりすることが増えています。
    特に観光客が多く利用する路線では、この傾向が強いようです。
  • 運転手:
    バスの運転手がどの程度英語を話せるかは個人差があります。
    簡単な行き先を英語で伝えれば理解してくれることが多いですが、複雑な質問や会話は難しい場合も想定されます。

登山鉄道・ロープウェイ・湖船

ユングフラウヨッホへの登山鉄道や、マッターホルン・グレッシャー・パラダイスへのロープウェイ、レマン湖やルツェルン湖の遊覧船など、観光客に人気の高いこれらの交通機関では、英語対応が非常によく整備されています。

  • チケット窓口:
    英語でのチケット購入が可能です。
  • 案内表示・パンフレット:
    英語の案内表示やパンフレットが用意されていることが一般的です。
  • 車内・船内アナウンス:
    景色の説明や次の停車(寄港)地などが英語でもアナウンスされることが多いです。

このように、スイスの公共交通機関は、英語を話す旅行者にとってフレンドリーな環境が整っています。

特に鉄道網の英語対応は充実しているため、安心して国内を移動できるでしょう。

SBB Mobileのような便利なアプリを事前にダウンロードしておき、活用することをお勧めします。

地方のバス路線など、一部で英語が通じにくい場面も考えられますので、行き先を紙に書いて見せるなどの工夫も役立つかもしれません。

情報参照元:

  • スイス連邦鉄道(SBB)公式サイト: https://www.sbb.ch/en
  • 各種旅行ガイドブックや旅行情報サイトでも、スイスの交通機関における英語対応について言及されています。
  • 筆者の体験
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スイス生活、英語は通じる?

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  • 日常生活での英語使用シーン
  • 行政手続きや病院での英語は?
  • 英語が通じにくい場面と対処法
  • 役立つ翻訳ツールと簡単フレーズ
  • 短期滞在向けおすすめ言語準備
  • 長期滞在なら現地語学習も視野

日常生活での英語使用シーン

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スイスで暮らすとなると、旅行よりも「英語だけでどこまで対応できるか」が気になりますよね。

結論から言えば 都市部や国際的な環境では英語で事足りる場面が多い 一方で、地域社会に深く溶け込み円滑な日常生活を送るには、居住地域の公用語(ドイツ語・フランス語・イタリア語のいずれか) が不可欠になります。


スイスでの生活において言語は重要な側面ですが、そもそもスイスがどのような生活環境を提供しているのか、その魅力や実態を知ることも大切です。

世界的に高い評価を受けるスイスの住みやすさの秘密や、治安、物価、文化といった現地のリアルな生活情報については、「スイスの住みやすさの秘密|世界が認める生活環境の魅力と実態」で詳しく解説されており、実際に住むことを考えた際に非常に参考になるはずです。

買い物

  • 大手スーパー(Coop / Migros 等)
    若いスタッフほど英語に慣れている傾向があり、セルフレジは独・仏・伊・英の4 言語 UI(ユーザーインターフェース) が標準仕様となっています。
  • 専門店や市場
    地元密着店では英語が通じにくい場合も。数字と簡単な挨拶だけでも現地語を覚えておくと円滑です。
  • その他小売店
    観光客が多い都市部は英語可が多いものの、郊外や個人経営店では不可のケースも。

公共サービス

  • 郵便局:都市部の窓口は概ね英語可。公式ウェブサイトも完全英語版があります。
  • 銀行:UBS など大手は英語対応スタッフが常駐し、オンラインバンキングも英語 UI。
  • ゴミ分別:ルール告知は公用語のみが一般的。誤分別は収集拒否のリスクも。

住まい・コミュニティ

  • 賃貸契約書・掲示物:ほぼ公用語。内容理解には翻訳サポートが必須。
  • 近所付き合い/地域行事:挨拶・会話は公用語が中心。言語習得が地域に溶け込む鍵。

その他

  • 地元向けレストラン・カフェ:観光地を離れるほど英語メニューは減少。
  • 習い事・スポーツクラブ:指導・連絡は公用語が基本。

日常生活:英語の通用度早見表(都市部基準)

領域主な機関・場面英語対応の目安
大手スーパーMigros / Coop セルフレジ :UIは独仏伊英4言語
郵便サービスSwiss Post 窓口 :主要支店は英語案内可
銀行UBS 等 :都市部支店に英語担当常駐
専門店・市場パン屋・八百屋 など :簡単な英語のみ/不可も
コミュニティ町内会・地域行事× ~ △ :公用語必須
参考・公式情報:Retail OptimiserDie Schweizerische PostUnited States of Americabfs.admin.ch

凡例 ○ = おおむね英語で可/△ = 簡単な用件のみ/× = 基本的に不可

統計の裏付け
連邦統計局の 2023 年調査では、自宅や友人との会話で英語を主要言語として使う割合は 6.8 % に留まり、公用語(スイス独語 55.2 %、仏語 23.0 % など)が圧倒的です。bfs.admin.ch
英語力そのものは国際比較で「高水準」(EF EPI 2024 で世界 31 位)ながら、公的文書やコミュニティの言語は依然として公用語が主流です。EF Education First

短期滞在なら英語のみでも大きな支障はありませんが、長期滞在や移住を視野に入れるなら公用語の学習が強力な武器 になります。

情報参照元:

  • ジェトロ(日本貿易振興機構). (2025, February 27). スイスで英語と公用語以外の言語使用者の割合が増加. from https://www.jetro.go.jp/biznews/2025/02/26c25ecb3f22f593.html
  • SWI swissinfo.ch. (日付や記事によって異なるが、スイスの生活や言語に関する多数の記事あり) https://www.swissinfo.ch/jpn
  • スイスの主要スーパーマーケット(Coop, Migros)の公式サイトや、スイス郵便(Die Post)の公式サイトでも、サービスに関する情報(一部英語対応)が得られます。
  • 筆者の体験
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行政手続きや病院での英語は?

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スイスで長く生活すると、行政手続きや病院受診といった専門的な場面が増えてきます。

英語がどこまで通じるのか、そしてどのような準備をすれば良いのかをまとめました。

行政機関や医療機関では、英語で対応してもらえることもありますが、公的書類や詳細な説明は地域の公用語(ドイツ語・フランス語・イタリア語)が基本です。

したがって、重要な手続きや医療行為では通訳の手配、または公用語の理解が推奨されます。

英語での対応が期待できる部分と公用語の必要性

行政・医療の英語対応目安

場面英語対応のめやす公用語依存度補足
行政窓口(都市部)△〜○○〜◎チューリッヒ市 Welcome Desk で多言語案内を実施
行政文書×永住許可や帰化では公用語の証明が必須
病院の医師(大規模病院)○〜◎△〜○チューリッヒ大学病院は通訳手配可
病院の看護師・受付△〜○○〜◎個人差あり、書類は公用語
医療同意書・検査結果×正確な理解には通訳推奨
救急対応時間優先のため公用語主体
参考・公式情報:Kanton Zürich, sem.admin.chSwiss Medical Networkmigesplus.ch

記号:◎ 非常に高い/○ 高い/△ 状況次第/× 低い

行政手続きで注意したい点

  • 窓口対応
    チューリッヒやジュネーブなど国際都市では、担当者が英語で応対してくれる場合があります。
    しかし担当者個人の語学力に左右されるため、必ずしも保証されているわけではありません。
    地方の役所では英語が通じにくいことが多いです。
  • 公的書類
    申請書や許可証、通知書は公用語で作成されます。
    内容を誤解すると手続きが遅れたり、法的トラブルにつながったりする恐れがあるため、必要に応じて翻訳や通訳を利用しましょう。
  • 専門用語
    行政用語は複雑です。
    英語で説明を受けてもニュアンスが伝わりにくい場合があるので注意してください。

医療機関を利用する際のポイント

  • 医師とのコミュニケーション
    大学病院や都市部の私立病院では、医師が英語に堪能なことが多いです。
    診察や治療方針は英語で説明してもらえる場合があります。
  • 看護師・受付スタッフ
    英語力には個人差があります。
    簡単なやり取りは可能でも、詳細な説明が必要なときは公用語になる場合があります。
  • 医療書類
    問診票、入院同意書、検査結果などは公用語で作成されるのが一般的です。
    内容を正確に理解するために、通訳を依頼するか、翻訳してもらうことが望ましいです。
  • 救急時
    緊急時は公用語が優先されることが多いです。
    救急サービスに連絡するときは、住所や症状を簡潔な英語か現地語で伝えられるよう、フレーズをメモして携帯しておくと安心です。
  • 通訳サービス
    チューリッヒ大学病院など大規模病院では、国際患者向けに通訳を手配してくれる場合があります。
    費用がかかることもあるので、事前に確認しましょう。
    民間通訳者リストは在スイス日本国大使館のウェブサイトでも閲覧できます。

安心して手続き・受診するための対策

  1. 役所や病院のウェブサイトで英語対応の有無や利用できる通訳サービスを調べておきましょう。
  2. 現地の公用語を少しずつでも学ぶと、重要な場面での理解が格段に深まります。
  3. 複雑な手続きや医療説明では、専門通訳をためらわずに依頼してください。
  4. 在スイス日本国大使館や地域の外国人相談窓口を活用し、最新情報やアドバイスを得ましょう。

言語の壁を正しく認識し、準備を整えておけば、行政手続きや医療機関の利用も大きな不安なく進められます。

情報参照元:

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英語が通じにくい場面と対処法

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これまでに触れたように、スイスでは多くの場面で英語が機能しますが、例外もあります。

特に地方の集落や行政・医療といった専門領域では英語のみでは足りないことがあります。

シーン英語が十分でない主な理由役立つ対処法
山間部や小さな村の個人商店・民宿観光客が少なく、スタッフが外国語を使う機会が限られる指差し会話帳・簡単な現地語挨拶を準備
地元住民向け市場・専門店英語を主言語とする人は国内で約6%にとどまる商品名・数字だけでも現地語で覚える
行政手続き・賃貸契約などの文書公用語で作成され、国語能力が法的に求められる専門通訳・翻訳サービスを活用する
病院での詳細説明や同意書専門用語や緊急性が高く、誤解が致命的病院が紹介する医療通訳を依頼
電波が届かない山岳路線・ローカルバスオフラインで翻訳アプリが使えないと意思疎通が難しいGoogle翻訳などの言語パックを事前DL
出典:Switzerland Tourismスイスインフォsem.admin.chhirslanden.chGoogle サポート

上記のとおり、英語が十分に通じない状況でも、翻訳アプリや指差し会話帳、ジェスチャー、そして必要に応じた専門通訳の利用などで多くの問題は解決できます。

現地語の基本的な挨拶を覚えておくことも、円滑なコミュニケーションの助けになるでしょう。

具体的な対処法のポイント

  • 翻訳アプリはオフライン用言語パックを出発前にダウンロードしておく。
  • 重要書類や医療説明では、プロの通訳を手配するか、信頼できる翻訳者に内容を確認してもらう。
  • 行き先の住所や施設名は紙に印刷、またはスマートフォンに保存しておき、見せて説明できるよう準備する。
  • トラブル時は若い世代や観光客慣れしたスタッフに英語で助けを求めると対応してもらいやすい。

英語が通じにくい場面は、異文化を体験するチャンスでもあります。

柔軟な姿勢と事前準備で、スイスでの滞在や生活をより快適に楽しんでください。

情報参照元:

  • 各種翻訳アプリの公式情報(Google翻訳、DeepLなど)
  • 旅行会話集やオンラインの言語学習サイト(基本的な挨拶やフレーズ)
  • 一般的な海外旅行におけるコミュニケーション術に関する情報
  • 筆者の体験
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役立つ翻訳ツールと簡単フレーズ

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外国語が不安でも、翻訳アプリと基本フレーズを備えればスイスでのコミュニケーションはぐっと楽になります。

まずは主要アプリの機能を比較してみましょう。

アプリオフライン翻訳カメラ翻訳音声/会話モード備考
Google 翻訳可能(言語パックDL)100 超の言語に対応
DeepL不可オフライン非対応、精度の高さで評価
Papago基本不可(フレーズ帳のみオフライン)アジア言語に強み

アプリを選ぶ際は、オフライン対応の有無・対応言語・操作性・翻訳精度をチェックしましょう。

山岳部など電波が届きにくい場所へ行く場合は、事前に言語パックをダウンロードしておくと安心です。

次に、現地語でひとこと添えると印象が良くなる基本フレーズをまとめました。

滞在エリアに合わせて活用してみてください。

スクロールできます
日本語ドイツ語圏 (読み方)フランス語圏 (読み方)イタリア語圏 (読み方)
こんにちはGrüezi (グリュエッツィ) / Guten Tag (グーテン・ターク)Bonjour (ボンジュール)Buongiorno (ブオンジョルノ) / Ciao (チャオ – カジュアル)
さようならAuf Wiedersehen (アウフ・ヴィーダーゼーエン) / Adieu (アデュー)Au revoir (オールヴォワール)Arrivederci (アッリヴェデルチ) / Ciao (チャオ – カジュアル)
ありがとうDanke (ダンケ)Merci (メルスィ)Grazie (グラッツィエ)
どういたしましてBitte (ビッテ)De rien (ドゥ・リアン) / Je vous en prie (ジュ・ヴ・ザン・プリ)Prego (プレーゴ)
はいJa (ヤー)Oui (ウィ)Sì (スィ)
いいえNein (ナイン)Non (ノン)No (ノ)
すみません/ごめんなさいEntschuldigung (エントシュルディグング)Excusez-moi (エクスキューゼ・モア) / Pardon (パルドン)Mi scusi (ミ・スクーズィ) / Scusa (スクーザ – カジュアル)
お願いしますBitte (ビッテ)S’il vous plaît (シル・ヴ・プレ)Per favore (ペル・ファヴォーレ)
英語を話しますか?Sprechen Sie Englisch? (シュプレッヒェン・ズィー・エングリッシュ?)Parlez-vous anglais? (パルレ・ヴ・アングレ?)Parla inglese? (パルラ・イングレーゼ?)
分かりませんIch verstehe nicht. (イッヒ・フェアシュテーエ・ニヒト)Je ne comprends pas. (ジュ・ヌ・コンプラン・パ)Non capisco. (ノン・カピスコ)
これはいくらですか?Wie viel kostet das? (ヴィー・フィール・コステット・ダス?)Combien ça coûte? (コンビアン・サ・クットゥ?)Quanto costa questo? (クアント・コスタ・クエスト?)
助けてくださいHilfe! (ヒルフェ!)Au secours! (オ・スクール!)Aiuto! (アユート!)

発音はカタカナを目安にしつつ、実際に聞いて真似るとより通じやすくなります。

笑顔や指差しを交えると、言葉が流暢でなくても気持ちは伝わります。

翻訳ツールと合わせて活用し、言葉の壁を恐れずスイスの魅力を存分に味わいましょう。

情報参照元:

  • 各種翻訳アプリの公式サイト(Google翻訳、DeepL翻訳、Papagoなど)
  • スイス政府観光局や各種旅行ガイドブック、オンラインの言語学習サイト(基本的な挨拶や旅行フレーズに関する情報)
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短期滞在向けおすすめ言語準備

image ヨーロッパ冒険紀行

スイスを数日から 1 週間ほど旅する場合、言語は「英語+現地語ワンフレーズ」が基本です。

観光地や都市部では英語がまず通じますが、挨拶や感謝を現地語で口にすると一気に距離が縮まります。

翻訳アプリの準備も忘れずにどうぞ。

英語ブラッシュアップ

渡航前に、次のような基本フレーズだけでも確認しておくと安心です。

  • 空港 :入国審査、手荷物の場所を聞く
  • 宿泊 :チェックイン/アウト、追加タオルの依頼
  • 飲食 :注文、支払い、アレルギーの有無
  • 買い物 :価格の確認、サイズ違いの有無
  • 道案内 :最寄り駅・バス停の場所を尋ねる

数字(1‑100)、時刻、曜日などの簡単な語も復習しておくと役立ちます。

お守りフレーズ(地域別)

以下のテーブルをスマートフォンにメモしておくと、とっさに役立ちます。

目的ドイツ語圏 (読み方)フランス語圏 (読み方)イタリア語圏 (読み方)
挨拶 (こんにちは)Grüezi (グリュエッツィ)Bonjour (ボンジュール)Buongiorno (ブオンジョルノ)
挨拶 (さようなら)Adieu (アデュー) / Auf Wiedersehen (アウフ・ヴィーダーゼーエン)Au revoir (オールヴォワール)Arrivederci (アッリヴェデルチ)
感謝 (ありがとう)Danke (ダンケ)Merci (メルスィ)Grazie (グラッツィエ)
返答 (どういたしまして)Bitte (ビッテ)De rien (ドゥ・リアン)Prego (プレーゴ)
肯定 (はい)Ja (ヤー)Oui (ウィ)Sì (スィ)
否定 (いいえ)Nein (ナイン)Non (ノン)No (ノ)
依頼 (お願いします)Bitte (ビッテ)S’il vous plaît (シル・ヴ・プレ)Per favore (ペル・ファヴォーレ)
謝罪 (すみません)Entschuldigung (エントシュルディグング)Excusez-moi (エクスキューゼ・モア)Mi scusi (ミ・スクーズィ)
(メニューを指して)これDas, bitte (ダス、ビッテ)Ça, s’il vous plaît (サ、シル・ヴ・プレ)Questo, per favore (クエスト、ペル・ファヴォーレ)
美味しい!Es ist sehr gut (エス・イスト・ゼア・グート)C’est très bon (セ・トレ・ボン)È molto buono (エ・モルト・ブオーノ)
お勘定お願いしますDie Rechnung, bitte (ディー・レヒヌング、ビッテ)L’addition, s’il vous plaît (ラディスィオン、シル・ヴ・プレ)Il conto, per favore (イル・コント、ペル・ファヴォーレ)

カタカナは目安です。正しい発音は現地で耳にして真似ると伝わりやすくなります。

翻訳アプリはオフライン対応を優先

「山の中で電波がない」「ローミングが高い」という状況でも使えるよう、言語パックを事前に入れておきましょう。

アプリオフライン翻訳カメラ翻訳音声会話備考
Google Translate可能(言語パック)ありあり100 以上の言語対応
DeepL不可ありあり自然な翻訳で定評
Papagoフレーズ帳のみ可ありありアジア言語が強み

操作はどのアプリも直感的ですが、オフライン対応状況が異なるため旅行スタイルに合わせて選んでください。

その他の下準備

  • 行き先の地名・ホテル住所・緊急連絡先を英語と現地語でメモ(紙+スマホ両方)
  • 現地語の地図アプリや指差しイラスト集をオフライン保存
  • レストランや商店では、メニューや商品を指差しながらフレーズを使うと通じやすい

心構え

短期滞在では完璧な語学力は不要です。

笑顔とジェスチャーを交えつつ、英語をベースに現地語のひと言を添えるだけで、旅の温かさがぐっと増します。

準備したフレーズと翻訳ツールを活用し、スイスでの時間を存分に楽しんでください。

情報参照元:

  • 各種翻訳アプリ(Google翻訳など)の公式情報
  • 筆者の体験
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長期滞在なら現地語学習も視野

image ヨーロッパ冒険紀行

スイスに数か月以上滞在する、または留学・就労・移住を予定している場合は、英語に加えて居住地域の公用語(ドイツ語・フランス語・イタリア語)を学ぶことを強くおすすめします。

短期旅行では英語で事足りる場面が多いものの、長期生活では現地語の重要性が大きく高まります。

なぜ現地語学習が重要なのか

  1. 日常生活が快適になる
    買い物や賃貸契約、役所での手続きなど、生活のあらゆる場面で公用語が基本です。
    言語を理解することで情報を正確に得られ、トラブルを防げます。
  2. 就労・キャリア形成に有利
    国際機関や一部外資系企業は英語が主体ですが、ローカル企業や行政機関では公用語能力が必須です。
    同僚との信頼関係や昇進にも現地語が役立ちます。
  3. 地域社会に溶け込める
    祭りやクラブ活動、ボランティアに参加しやすくなり、生活がより豊かになります。
  4. 滞在資格に直結する
    永住許可(C)や帰化では、公用語能力を証明することが法律で定められています。

在留許可と求められる言語水準

在留許可・手続き口頭筆記備考
B 居住許可(延長)A1州により証明不要の場合あり
C 永住許可A2A1一部州で口頭 B1 を求める
簡易帰化B1A2連邦法で規定
出典:Swiss State Secretariat for Migration (SEM) “Language requirements”
  1. 文化理解が深まる
    言語は文化や価値観と結び付いています。
    現地語を学ぶことでスイスの社会と人々をより深く理解できます。

現地語学習の始め方

住む州の公用語をまず一つ選びましょう。

主な学習ルートは次のとおりです。

方法主な特徴長所留意点
語学学校例:Klubschule Migros 各都市体系的・証明書対策時間割が固定
プライベートレッスン個人講師/オンライン目的に合わせ柔軟費用が高め
タンデム(言語交換)大学掲示板・Meetup実践会話・無料相手の都合に依存
オンラインコースe‑learning/アプリ場所を選ばず継続自己管理が必要
独学書籍・動画教材等低コストで自分のペース発音のフィードバック不足
出典:Klubschule Migros コース案内・SEM Integration Guide

CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)を目標に据える

レベルできることの目安
A1基本的な挨拶や自己紹介ができる
A2身近な話題について簡単な情報交換ができる
B1仕事や学校など日常的なテーマを理解し自力で対処できる

半年程度の滞在なら A2 を、就労や永住を視野に入れるなら B1 以上を目標にすると学習計画が立てやすくなります。

まとめ

英語は便利な共通語ですが、現地語を学ぶと生活の安全性と快適さが格段に向上し、スイスでの経験がより実り多いものになります。

最初は難しく感じても、少しずつ学習を進めれば新しい世界が広がりますので、ぜひ挑戦してみてください。


スイスでの長期滞在や移住を視野に入れる場合、言語能力は非常に重要な要素となりますが、それ以外にもビザの取得条件や生活設計など、事前に知っておくべき必須知識が数多く存在します。

スイス移住の具体的な条件や準備段階から実践までの詳細なステップについては、こちらの「日本人のためのスイス移住条件と必須知識:準備から実践までのガイド」が、特に日本人にとって必要な情報を網羅しており、移住計画を具体的に進める上で大変役立つでしょう。

情報参照元:

まとめ:スイス旅行・生活で英語はどこまで通じる?その実態と備え

  • 短期観光であれば、スイスの主要観光地では英語でのコミュニケーションに大きな支障はない
  • チューリッヒやジュネーブなどの都市部、観光施設の多くで英語対応が進んでいる
  • EF英語能力指数(2024年)において、スイスは「高い」英語能力レベルと評価されている
  • ホテルでのチェックインやレストランでの注文、駅の窓口など多くの場面で英語が通じる
  • 鉄道の券売機や主要路線の車内アナウンスも英語に対応していることが多い
  • ただし、地方の小さな村や個人経営の店、高齢者には英語が通じにくい場合がある
  • 病院での詳細な説明や専門的な行政手続きでは、英語だけでは不十分な場面も想定される
  • 国際比較では英語能力が高いスイスだが、日常生活では公用語(独・仏・伊語)が主体である
  • 地域別ではドイツ語圏、都市別ではチューリッヒなどで英語が比較的通じやすい傾向がある
  • 若い世代ほど英語が堪能な傾向が見られ、教育や国際交流の影響が大きい
  • スイス連邦統計局のデータによると、職場で英語を使用する人の割合は公用語に次いで高い
  • 長期滞在や移住の場合、地域社会への適応や行政手続きには現地の公用語習得が重要になる
  • 永住許可や国籍取得の際には、法的に公用語能力の証明が求められる
  • 翻訳アプリの活用や、簡単な現地語(挨拶程度)を覚えておくと、より円滑なコミュニケーションが期待できる
  • スイスは多言語国家であり、英語は共通語として機能する場面もあるが、公用語の重要性は依然として高い
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