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全長約460km、ドイツ観光の代名詞であるロマンチック街道。
個人旅行で巡る際、最大の悩みは「何泊必要か」と「南北どちらから入るか」です。
限られた日数で効率よく名所を巡るには、移動時間のシビアな見積もりが欠かせません。
本記事では、レンタカー利用を前提に、フランクフルト発・ミュンヘン発それぞれの特性を整理し、現実的な走行距離に基づいた日数別のモデルコースを提示します。
受取地と日程だけを先に入力して、まずは総額の目安を把握しておくと、その後の「何泊にするか」「どこを高速道路で飛ばすか」が決めやすくなります。
🇩🇪ドイツロマンチック街道モデルコース|南北の発着と日数の目安

ドイツ観光街道の中でも特に知名度の高いロマンチック街道(Romantische Straße)は、ヴュルツブルクからフュッセンまで全長約460kmに及びます。
このルートを個人旅行で走破する場合、航空券の到着地、確保できる日数、そしてドライバーの負担を考慮した計画が不可欠です。
街道上の全ての街に立ち寄ることは現実的ではないため、「どこを走り、どこを高速道路で飛ばすか」という取捨選択が旅の質を左右します。
ここでは計画立案に必要な基礎条件を整理します。
⚖️フランクフルト発かミュンヘン発か|ロマンチック街道の南北比較
ロマンチック街道は双方向通行が可能ですが、一般的なルート設定にはそれぞれ特徴があります。
航空券の手配や旅のクライマックスをどこに置くかで判断します。
⚖️ 南北ルート比較
| 項目 | 北から南へ(ヴュルツブルク発) | 南から北へ(フュッセン発) |
| 起点 | フランクフルト空港からアクセス至便 (ヴュルツブルクまで約120km) | ミュンヘン空港からアクセス至便 (フュッセンまで約160km) |
| 景色の変化 | 穏やかな丘陵地帯から始まり、徐々にアルプスの山岳風景へ変化する。 物語性のある展開。 | いきなりアルプスの絶景から始まり、徐々に平坦な田園風景へ。 後半が少し単調に感じる可能性あり。 |
| ハイライト | 終盤にノイシュヴァンシュタイン城が登場し、旅の締めくくりとなる。 | 旅の序盤でノイシュヴァンシュタイン城を見学することになる。 |
| 適した旅程 | フランクフルトIN → ミュンヘンOUT | ミュンヘンIN → フランクフルトOUT |
- 北上ルート(南→北)のメリット
到着初日や2日目に体力が十分ある状態で、混雑するノイシュヴァンシュタイン城の観光を済ませられる点です。また、天候予報を見て、晴れている日に城を優先するといった調整が(旅程の前半であれば)比較的容易です。
IN/OUTが違う場合は“乗り捨て料金”が出ます。
予約前に、差額がどの程度かだけ先に確認しておくと安心です。
🗓️ロマンチック街道は何泊必要?2泊3日からの現実的な日数配分

全長460kmの移動に加え、各都市での観光、駐車、食事の時間を考慮すると、宿泊数によって立ち寄れるスポットは大きく制限されます。
🗓️ 2泊3日(最低ライン)
- 概要: 「移動」がメインとなる強行軍です。
- 限界
じっくり観光(入場・散策)できるのは「ローテンブルク」と「ノイシュヴァンシュタイン城」の2ヶ所程度が限界です。その他の街(ヴュルツブルクやディンケルスビュール等)は、食事休憩や車窓観光のみの「通過点」としての組み込みとなります。 - 注意点
渋滞や工事などのトラブルがあると、観光時間が削られるリスクが高い旅程です。
🗓️ 3泊4日(標準ライン)
- 概要
街道の中間地点で連泊するなど、体に負担の少ない行程が組めます。 - 特徴
「移動日」と「滞在日」のメリハリがつきます。例えばローテンブルクに連泊することで、中日は荷造りをせずに近隣の小さな街(ディンケルスビュール等)をゆっくり往復するような、ゆとりのある時間の使い方が可能です。
🗓️ 4泊5日(充実ライン)
- 概要
街道の魅力を十分に味わうための推奨日数です。 - 特徴
「中世の宝石」と呼ばれる小さな街(ランツベルクなど)を散策したり、城壁の上を歩いたりする時間が取れます。アウクスブルクなどの大都市でのショッピングや博物館見学も組み込み可能です。
🚗ドイツレンタカー旅の準備|国際免許・ETCとデポジットの知識
ドイツでレンタカーを利用する際に必須となる手続きと、費用の考え方です。
🆔 免許証の要件
- 日本の運転免許証: 必須です。
- 国際運転免許証(International Driving Permit)
原則として必須と考え、必ず取得してください。 - ※翻訳証明に関する注意
ドイツの法律上は「翻訳証明」でも運転可能とされていますが、レンタカー会社のカウンターや現場の警察官によっては国際免許証の提示を強く求められるケースがあります。現場でのトラブルや貸出拒否のリスクを避けるため、当サイトでは国際免許証の携帯を前提条件とします。
💳 クレジットカードとデポジット
レンタカー貸出時に、高額なデポジット(保証金)がクレジットカードの利用枠から確保されます。
車両クラスによっては1,000ユーロ以上の枠が必要になることもあるため、利用限度額には十分な余裕を持たせておく必要があります。
デビットカードや現金は不可とされるケースが一般的です。
🛣️ 有料道路とETC事情(2026年時点)
- ドイツのアウトバーン(高速道路)
乗用車(3.5トン未満)の通行料は原則無料です。ETC車載器やチケット購入は不要です。 - 他国への越境
オーストリア(フュッセンから国境はすぐ近くです)へ入国する場合は、高速道路利用に「ヴィニエット(Vignette)」と呼ばれる通行証の購入が義務付けられています。- 購入場所: 国境近くのガソリンスタンド、またはオンライン。
- 価格(2026年): 1日デジタルヴィニエット(約9.60ユーロ)、10日ヴィニエット(約12.80ユーロ)などが利用可能です。
🚗 車両タイプと環境規制
- オートマチック車(AT)の指定
ヨーロッパはマニュアル車(MT)が主流です。AT限定免許やMTの運転に不安がある場合は、予約時に必ずAT車確約プランを選択する必要があります。 - 環境ステッカー(Umweltplakette)
アウクスブルクやミュンヘンなどの市内中心部(環境ゾーン)へ入るには、フロントガラスに緑色のステッカーが必要です。ドイツ国内で借りるレンタカーには通常貼付されていますが、出発時に有無を確認すると安心です。
🛣️走行計画のコツ|アウトバーンと街道を使い分ける移動の目安

「ロマンチック街道を走る」といっても、全区間で街道(一般道)を走る必要はありません。
街道(B25など)は片側1車線で、集落の中を通過するため信号も多く、平均時速は上がりません。
- 📷 街道(Romantische Straße)を楽しむべき区間
- ローテンブルク 〜 ディンケルスビュール 〜 ネルトリンゲン: 起伏に富んだ丘陵地帯や城壁都市の景観が美しく、ドライブのハイライトとなる区間です。茶色の観光看板を目印に進みます。
- 🏎️ アウトバーン(A7)で時間を稼ぐ区間
- ヴュルツブルク 〜 ローテンブルク間: 景色が比較的平坦なため、時間がない場合はA7を利用して約45分で移動可能です(下道だと約1.5時間)。
- ドナウヴェルト 〜 アウクスブルク間: 交通量が増えるため、B2(自動車専用道路に近い規格)を利用してスムーズに移動するのが一般的です。
🅿️旧市街の駐車事情|ホテル駐車場と城壁外からの移動距離を見積る
ロマンチック街道の主要な街は、中世の城壁に囲まれています。
車でのアクセスには特有のルールがあります。
🚧 旧市街(Altstadt)への乗り入れ規制
多くの街では、旧市街中心部への外部車両の乗り入れを禁止、または時間帯規制しています。
- ローテンブルク
旧市街内への宿泊者以外の車両進入は制限されています。宿泊者はホテルが発行する通行許可証が必要な場合や、特定の門からのみ進入可能な場合があります。
🅿️ 駐車場の選び方
- 公共駐車場(Parkplatz / P)
通常、城壁の外側に整備されています。ここから旧市街まで徒歩5〜10分程度かかります。 - 立体駐車場(Parkhaus)
大都市(ヴュルツブルク、アウクスブルク)では、中心部に近いParkhausを利用するのが便利です。入口でチケットを取り、帰りに自動精算機で支払うシステムが一般的です。
🧳 荷物と石畳の動線
城壁内のホテルを予約する場合、最寄りの駐車場からホテルまで石畳の道をスーツケースを持って移動することになります。
- 確認事項
ホテルに専用駐車場があるか、ない場合は提携駐車場の場所とホテルまでの距離を事前に地図で確認します。「駐車場なし」の場合、城壁外の公共駐車場を利用することになり、数百メートルの移動が発生する可能性があります。
🗺️ドイツロマンチック街道モデルコース|2泊から巡る厳選ルート

ロマンチック街道の旅は、確保できる日数によって「立ち寄れる街」と「通過せざるを得ない街」が明確に分かれます。
ここでは、レンタカー利用を前提とした現実的な移動距離と、各都市での所要時間を考慮した代表的なモデルコースを整理します。
いずれも、ドライバーの疲労蓄積を防ぎつつ、主要観光スポットを効率よく巡るためのルート設計です。
🇩🇪2泊3日モデルコース北から南|フランクフルト発・城と街を巡る
移動を優先し、街道のハイライトである「中世の街並み」と「白鳥城」の2点に絞った短期集中型コースです。
- ルート概要: 北から南へ(Frankfurt IN / Munich OUT)
- 総走行距離: 約400km
🗺️ 行程表
| 日程 | 行程と宿泊地 |
| 1日目 | フランクフルト空港 到着・レンタカーピックアップ ↓(アウトバーンA3/A7利用 約1.5〜2時間) ヴュルツブルク(※通過点:レジデンツ外観見学・ランチのみ) ↓(アウトバーンA7利用 約45分) ローテンブルク 到着・観光 🏨 宿泊: ローテンブルク旧市街周辺 |
| 2日目 | ローテンブルク 午前観光 ↓(街道B25利用 ディンケルスビュール経由・車窓のみ) ヴィース教会(※立ち寄り:世界遺産見学 約45分) ↓(B17利用) フュッセン 到着 🏨 宿泊: フュッセンまたはシュヴァンガウ |
| 3日目 | ノイシュヴァンシュタイン城 観光(要予約・午前中) ↓(アウトバーンA96等 約2時間) ミュンヘン 市内へ移動・レンタカー返却 |
- ⚠️ 注意点
2日目の移動距離が長くなります。この行程では「主要観光地(長時間滞在)」をローテンブルクとノイシュヴァンシュタイン城の2ヶ所に絞り、ヴュルツブルク等は食事休憩程度の短い立ち寄りと割り切る必要があります。
🇩🇪2泊3日モデルコース南から北|ミュンヘン発で城を先に攻略する

南から北へ抜けるルートです。
初日にノイシュヴァンシュタイン城を観光し、徐々に中世都市へと向かいます。
- ルート概要: 南から北へ(Munich IN / Frankfurt OUT)
- 総走行距離: 約380km
🗺️ 行程表
| 日程 | 行程と宿泊地 |
| 1日目 | ミュンヘン空港 または市内発 ↓(約2時間) ノイシュヴァンシュタイン城 観光 ↓(B17利用 約1時間) アウクスブルク(※立ち寄り:夕食・市庁舎外観) 🏨 宿泊: アウクスブルク周辺 |
| 2日目 | アウクスブルク 発 ↓(B2/B25利用 ドナウヴェルト・ネルトリンゲン経由) ローテンブルク 到着・午後観光 🏨 宿泊: ローテンブルク旧市街内 |
| 3日目 | ローテンブルク 発 ↓(A7利用 約45分) ヴュルツブルク(※立ち寄り:レジデンツ内部見学またはマリエンベルク要塞) ↓(A3利用 約1.5時間) フランクフルト空港 へ移動・レンタカー返却 |
- ⚖️ 特徴
初日の城観光が天候に左右されやすいため、到着時間によっては城を翌朝に回すなどの調整が難しくなります。アウクスブルク宿泊により、都市機能(買い物や食事の選択肢)を活用できるメリットがあります。
🏨3泊4日ゆとりモデル|ローテンブルク連泊で荷造りを減らす旅
毎日のホテル移動(チェックイン・アウト・荷造り)は意外と体力を消耗します。
中間のローテンブルクに連泊することで、身軽に動ける日を作ります。
- ルート概要: フランクフルト IN / ミュンヘン OUT
- 戦略: 「拠点型」滞在
🗺️ 行程表
| 日程 | 行程と宿泊地 |
| 1日目 | フランクフルト → ヴュルツブルク観光 → ローテンブルクへ移動 🏨 宿泊: ローテンブルク(1泊目) |
| 2日目 | 終日フリー: ローテンブルク市内を散策。 または、車で近郊のディンケルスビュール(片道約40分)へ往復ドライブ。 🏨 宿泊: ローテンブルク(2泊目・荷物移動なし) |
| 3日目 | ローテンブルク発 → ネルトリンゲン(隕石クレーター) → アウクスブルク経由 → フュッセンへ 🏨 宿泊: フュッセンまたはホーエンシュヴァンガウ |
| 4日目 | ノイシュヴァンシュタイン城見学 → ヴィース教会 → ミュンヘンへ |
- ✅ メリット
3日目は移動距離が長め(約240km)になりますが、2日目に運転距離を抑えているため、ドライバーの疲労回復を図れます。また、天候が悪ければ無理に外出せず、ローテンブルクのカフェで過ごすなどの柔軟性が生まれます。
🏰4泊5日充実モデル|ディンケルスビュール等の小さな街も巡る

街道上の「小さな真珠」と呼ばれる街々を丁寧に拾っていく、ロマンチック街道の完全版ルートです。
- ルート概要: 時間に追われないゆとりの旅
- 追加される主な立ち寄りスポット
- 🏰 ディンケルスビュール: 戦災を奇跡的に免れた完全な城壁都市。
- ☄️ ネルトリンゲン: 1500万年前の隕石落下跡に作られた円形の街。教会の塔からクレーターの全貌が見えます。
- ⛪️ ランツベルク・アム・レヒ: 急流レヒ川のほとりに佇む美しい街。
🗺️ ペース配分
- 1日目: フランクフルト → ヴュルツブルク(泊)
- 2日目: ヴュルツブルク → ローテンブルク(泊)
- 3日目: ローテンブルク → ディンケルスビュール → ネルトリンゲン(泊)
- 4日目: ネルトリンゲン → アウクスブルク → フュッセン(泊)
- 5日目: ノイシュヴァンシュタイン城 → ミュンヘンへ
- 💡 ポイント
各都市間の移動距離が1日あたり50〜100km程度に収まるため、運転の負担が非常に少なく、各街での滞在時間を3時間以上確保できます。
🛌迷った時の決め方|宿泊地さえ固定すればモデルコースは整う
詳細なタイムスケジュールを組みすぎると、渋滞や天候の変化に対応できなくなります。
モデルコースを自分用にアレンジする際は、以下の「宿泊地のアンカー」だけを決定します。
- ハイライトのアンカー
ノイシュヴァンシュタイン城に行く日の前夜は、必ずフュッセンかシュヴァンガウに泊まる。(朝一番の入場に備えるため) - 雰囲気のアンカー
中世の夜を体験したいなら、ローテンブルクかディンケルスビュールの城壁内に泊まる。 - 利便性のアンカー
最終日のフライトが早い場合は、最終泊をミュンヘン空港周辺またはフランクフルト空港周辺にする。
この3点さえ固定すれば、間のルートは当日の気分や体調に合わせて、アウトバーンで飛ばすか、下道をゆっくり行くか現地で調整可能です。
参考情報・公式サイト
🚗 交通ルール・レンタカー・道路事情
- ドイツ連邦共和国大使館・総領事館(日本) ドイツでの運転免許証の扱いについて
※日本の運転免許証と翻訳証明、または国際免許証に関する公的な法的解釈が記載されています。 - Umweltbundesamt(ドイツ連邦環境庁) 環境ゾーン(Umweltzonen)とステッカーについて
※アウクスブルクやミュンヘン等の「環境ゾーン」規制の公式マップとルール詳細です。
🏰 主要観光スポット・予約
- Ticket Center Hohenschwangau(公式チケットセンター) ノイシュヴァンシュタイン城 公式予約サイト
※城の入場チケットを正規価格で事前予約できる唯一の公式サイトです。空き状況のリアルタイム確認も可能です。 - Bayerische Schlösserverwaltung(バイエルン州宮殿管理局) ヴュルツブルク・レジデンツ 公式情報
※世界遺産レジデンツの開館時間、休館日、現在の修復工事状況などが確認できます。 - Wieskirche(ヴィース教会) ヴィース教会 公式サイト
※ミサや行事による観光不可の時間帯(Liturgical times)がカレンダー形式で掲載されています。
🏙️ ロマンチック街道と主要都市
- Romantische Straße(ロマンチック街道観光協会) ロマンチック街道 公式サイト
※街道の全ルートマップ、GPXデータのダウンロード、現在地の工事迂回情報などが提供されています。 - Rothenburg Tourismus(ローテンブルク観光局) 駐車場・アクセス情報
※旧市街外の公共駐車場(P1〜P5)の位置と、旧市街への徒歩ルートが詳細に記載されています。 - Stadt Augsburg(アウクスブルク市) 観光・駐車場情報
※環境ゾーンの範囲や、市内中心部の立体駐車場(Parkhaus)の満空情報へのリンクがあります。 - Stadt Füssen(フュッセン観光局) フュッセン観光公式サイト
※ノイシュヴァンシュタイン城へのアクセス拠点としての滞在情報や、市内マップが確認できます。

