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ようこそ、世界で一番「居心地のいい国」へ。
ヨーロッパ冒険紀行の編集長です。
「デンマークで有名なもの」と聞いて、真っ先に思い浮かぶのは何でしょうか?
アンデルセンの人魚姫、カラフルなブロックのレゴ、あるいはロイヤルコペンハーゲンの食器かもしれません。
もちろん、それらはすべて正解です。
しかし、長年この地を見てきた私からすると、それらはデンマークという巨大な氷山の「ほんの一角」に過ぎません。
この国の本当の魅力は、観光名所という「点」ではなく、それらを繋ぐ空気感や時間の使い方という「線」の中に隠されています。
今回は、初めてデンマークを訪れるあなたが、表面的な観光で終わることなく、この国の「幸福の正体」に深く触れられるよう、絶対に外せない6つのキーワードを厳選しました。
少し物価の高い国ですが、その理由と楽しみ方を知れば、これほど心満たされる旅先はありません。
さあ、地図には載っていない「幸せの国」の歩き方を始めましょう。
- 幸福の国デンマークの根底にある概念「ヒュッゲ」の正体と実践法
- 人魚姫やチボリ公園など、有名な観光地の「通な」楽しみ方と回避すべき失敗
- 世界的な北欧デザインや伝統料理スモーブローが生まれた文化的・歴史的背景
- 物価の高い現地でスーパー等を活用し、賢く旅するための具体的ノウハウ
デンマークで有名なものと幸福の正体とは?

デンマークの旅を単なる「名所巡り」から「人生観を変える体験」に昇華させるために、まず知っておいていただきたい背景があります。
なぜデザインが美しいのか、なぜ物価が高いのか。
この3つを理解すると、街の景色が全く違って見えてきます。
【概念】魔法の言葉「ヒュッゲ(Hygge)」

出典:VisitDenmark
もしデンマーク語を一つだけ覚えるとしたら、間違いなく「Hygge(ヒュッゲ)」です。
これは日本語に直訳できない言葉ですが、あえて表現するなら「居心地の良さ」「温かな一体感」「日常のささやかな幸せ」を指します。
長い冬と短い日照時間が続く北欧において、ヒュッゲは単なる流行語ではなく、精神的な「生存戦略」として育まれました。
外がどんなに暗く寒くても、家の中ではキャンドルを灯し、親しい人と温かいコーヒーや食事を囲んで、ゆったりと語り合う。

この「時間そのもの」を慈しむ姿勢こそが、デンマーク観光の核心です。
観光スケジュールを詰め込みすぎないことが、ヒュッゲへの近道です。
あえて予定のない空白の時間を作り、カフェで道行く人を眺めたり、公園のベンチでパンを齧ったりしてみてください。
「何もしない贅沢」を感じられた時、あなたは現地の暮らしに最も近づいています。
【美学】なぜ北欧デザインは世界を変えたのか

出典:ArneJacobsen.com

出典:Designmuseum Danmark
デンマークといえば「北欧デザイン」。
アルネ・ヤコブセンの『エッグチェア』や、ハンス・J・ウェグナーの『Yチェア』など、世界中の美術館に収蔵される名作家具が、ここでは空港やホテルのロビーで「日常の道具」として使われています。
なぜ、これほどまでにデザインが発展したのでしょうか?
答えは、ヒュッゲと同じく「家の中で過ごす時間の長さ」にあります。
1年の大半を室内で過ごす彼らにとって、家具は単なる道具ではなく「人生のパートナー」です。
だからこそ、見て美しく、触れて心地よく、長く愛せるものでなければなりませんでした。
美術館だけでなく、ぜひ「コペンハーゲン中央駅」や「市内の公共図書館(The Black Diamond)」を訪れてみてください。
誰でも無料で利用できる公共空間にこそ、世界最高峰のデザイン哲学が惜しげもなく注がれていることに気づくはずです。
【現実】物価の高さと、それ以上の「豊かさ」
ここで、少し現実的なお話をしましょう。
デンマークは世界で最も物価の高い国の一つです。
消費税(VAT)は25%で、軽減税率もほぼありません。
コンビニで水を買うだけで数百円、ランチにワインをつければ5,000円を超えることも珍しくありません。
しかし、恐れる必要はありません。
高い税金は、医療費無料や教育費無料といった手厚い福祉として国民に還元されており、この「社会への信頼感」こそが幸福度の源泉だからです。
旅行者である私たちは、その高コストな社会にお邪魔する代わりに、「質の高いインフラ」と「治安の良さ」という恩恵を受けています。
現地の物価感覚を掴んでいただくため、目安となる表を作成しました(※1DKK = 約25円換算)。
| 項目 | 現地価格の目安 | 日本円換算の目安 (25円換算) | コメント |
| カフェラテ | 45〜60 DKK | 約1,125〜1,500円 | 高いですが、量は多めで味も絶品。場所代と考えれば適正です。 |
| ランチ(外食) | 150〜200 DKK | 約3,750〜5,000円 | カフェでのプレートランチ等の相場。水も有料の場合が多いです。 |
| ホットドッグ | 40〜50 DKK | 約1,000〜1,250円 | 街角の屋台(Pølsevogn)価格。最も手軽で美味しい節約の味方。 |
| ペットボトル水 | 20〜30 DKK | 約500〜750円 | コンビニ価格。スーパーで買えば半額程度に抑えられます。 |
食費を抑えたい場合は、「朝食をたっぷり食べる」「昼はホットドッグやベーカリー」「夜はスーパー(IrmaやNetto)のデリを活用する」といったメリハリをつけると安心です。
また、デンマークの水道水は世界一美味しいと言われるほど高品質ですので、空のボトルを持ち歩けば飲み物代を大きく節約できます。
物価の高いこの街で、交通費と入場料を都度払うのは得策ではありません。
このカードは、80以上の施設が入場無料になるだけでなく、電車・バス・メトロも乗り放題。
空港からの移動とチボリ公園、数箇所の美術館に行くだけで元が取れます。
現地の物価に怯えず遊ぶための「必須装備」です。
五感で味わうデンマークで有名なもの6選

ここからは、デンマークを訪れるなら避けては通れない「有名なもの」を、単なる観光スポットとしてではなく、「五感で味わう体験」として再定義していきます。
ガイドブックの写真を見て満足していませんか?
実際の空気、音、そして地元の人々の息づかいは、現場に立った人にしか分かりません。
それぞれの場所で、「どう振る舞えば、より深く楽しめるか」という具体的な攻略法を交えてご紹介します。
この章を読み終える頃には、あなたの旅の解像度は驚くほど高まっているはずです。
【食】スモーブロー(Smørrebrød):食べる宝石

出典:VisitDenmark
デンマークに来てこれを食べずに帰るのは、イタリアでパスタを食べないのと同じです。
しかし、想像している「サンドイッチ」とは別物だと思ってください。
「スモーブロー(Smørrebrød)」は、ナイフとフォークでいただく、気高い料理です。
視覚を刺激するのは、その圧倒的な色彩です。
漆黒に近いライ麦パン(ルブロ)をキャンバスに、ピンク色のニシンの酢漬け、黄金色のフライドオニオン、そして鮮やかなハーブが立体的に盛り付けられています。
口に運ぶと、ライ麦の酸味とどっしりとした食感が、濃厚な具材の油分を完璧に受け止めます。
これは軽食ではなく、デンマークの歴史そのものを咀嚼する体験です。
▼ 失敗しないための「スモーブロー」オーダー表
| 項目 | 初心者への推奨アクション | 理由 |
| 注文数 | 「1人2ピース」に留める | 日本の感覚で3つ頼むと、あまりのボリュームに撃沈します。 |
| 食べる順 | 魚料理(ニシン等) → 肉料理 | 味が淡白なものから濃いものへ移るのが、現地のマナーであり美味しく食べるコツです。 |
| 飲み物 | スナップス(蒸留酒)を添える | アルコール度数は高いですが、脂っこい食事を流し込むための相棒です。ちびちび飲みましょう。 |
初めてコペンハーゲンの名店『Aamanns 1921』を訪れた際、私は「せっかくだから」と3種類注文し、後半はフードファイト状態になりました…。
プロのアドバイスとしては、「ランチタイムに予約必須で行くこと」(人気店は飛び込み不可です)、そして「お腹を空かせて2ピースを優雅に楽しむこと」。
これに尽きます。
価格はランチでも1人5,000円〜7,000円覚悟が必要ですが、その価値は確実にあります。
もし街中で飲んだビールが美味しいと感じたなら、その源流である「聖地」へ。
ここは単なる工場見学ではなく、デンマークの歴史と「ヒュッゲ」が詰まったエンタメ施設です。
入場料にはテイスティングやドラフトビールも含まれており、最後は馬車を引く美しい馬たちにも会えます。
ビール好きなら行かない理由がありません。
【景】ニューハウン(Nyhavn):おとぎ話の色彩

出典:VisitCopenhagen
ポストカードで何度も見たことがあるであろう、あのカラフルな木造家屋が並ぶ運河。
17世紀に作られたこの人工の港は、かつては船乗りたちが集う荒っぽい場所でしたが、今ではお洒落なレストランが並ぶ観光の中心地です。
ここで意識してほしいのは「光と音」です。
北欧の太陽は低く、斜めから差し込む光が建物の黄色や赤をドラマチックに照らし出します。
石畳に響く足音、運河を行き交うボートのエンジン音、そしてカモメの鳴き声。
おすすめは、運河クルーズ船の甲板から見上げる景色です。
低い橋をくぐる際のスリルと、水面ギリギリの視点から見る街並みは、歩いているだけでは決して味わえません。
運河沿いを歩くのも素敵ですが、水面ギリギリの視点から見上げる街並みは、全く別世界の美しさです。
歩いては行けないオペラハウスの裏側や、人魚姫の像も海上からバッチリ見えます。
歩き疲れた足を休めながら、1時間で効率よく名所を巡れる「動く特等席」。
初めての方には自信を持っておすすめします。
ここだけの話ですが、ニューハウン沿いのレストランで食事をするのはあまりおすすめしません。
いわゆる「観光地価格」で、味もそこそこだからです。
現地流の「通」な楽しみ方は、近くのキオスクで缶ビールやアイスクリームを買い、運河沿いの木のヘリに腰掛けて足をぶらつかせながら飲むこと。
これなら数百円で、世界最高の景色を特等席で独占できます。
夏場は地元っ子もみんなこうしていますよ。
【遊】チボリ公園(Tivoli Gardens):大人の遊園地

出典:VisitCopenhagen
「遊園地なんて子供だまし」と思っているなら、その認識を改める必要があります。
1843年創業のチボリ公園は、ウォルト・ディズニーが「ディズニーランド」の構想を得るために何度も通った場所として有名です。
ここは遊園地である以前に、「巨大で美しい庭園」です。
絶叫マシンの金属的な音よりも、クラシック音楽やジャズの生演奏が似合う場所。
特筆すべきは「夜のイルミネーション」の品格です。
派手なネオンではなく、数万個の温かい電球色のガラスライトが、園内を幻想的に包み込みます。
この光の中を歩くだけで、不思議と心が洗われるような感覚に陥ります。
▼ チケット購入の賢い選び方
| チケット種類 | 2025年概算価格 | こんな人におすすめ |
| 入場券のみ | 約190〜210 DKK(約4,600円) | 大人・シニア。庭園散策、食事、イルミネーションを楽しみたい方。 |
| 乗り放題パス付 | 約400 DKK(約9,200円) | 子供・アクティブ派。絶叫マシンやアトラクションを遊び倒したい方。 |
私のお気に入りは、夕暮れ時に入場することです。
空がマジックアワーの青紫色に染まり、園内のライトが灯り始める瞬間は、言葉を失う美しさです。
園内にはミシュラン掲載のレストランもあり、食事のためだけに入場する地元民も多いです。
「乗り物に乗らない」という選択こそが、チボリを大人として楽しむ秘訣かもしれません。
現地で最も避けたいのは、入口のチケット売り場に並んで、美しい夕暮れのマジックアワーを逃すことです。
特に週末や夏場は行列必至。このEチケットなら、スマホのQRコードをかざすだけでスマートに入場できます。
浮いた時間は、列に並ぶためではなく、幻想的な庭園を散策するために使ってください。
【像】人魚姫の像とカステレット要塞:静寂の散歩道

出典:VisitCopenhagen

出典:VisitCopenhagen
「世界三大がっかり」という不名誉な称号を持つ人魚姫の像。
確かに、高さ80cmほどの彼女は、岸辺の岩の上にぽつんと座っています。
観光バスから降りた大群衆が、その小さな背中にカメラを向ける光景は、少し滑稽に映るかもしれません。
しかし、この場所の真価は、像そのものではなく「そこに至るプロセス」にあります。
像の背後に広がる「カステレット要塞(Kastellet)」は、星型の堀に囲まれた美しい公園です。
朝霧の中、土手の緑と北海の冷たい風を感じながら、赤い兵舎が並ぶ石畳を歩く。
その静寂な時間の終着点として人魚姫に出会うとき、彼女の憂いを帯びた表情は「がっかり」ではなく、物語の主人公として心に迫ってきます。
ズバリ言います。朝8時前、もしくは夕方に行きましょう。
日中のツアーバスが押し寄せる時間は、情緒もへったくれもありません。
早朝のランニングや散歩をする地元の人に混じって、静かな海辺で彼女と対面する。
そうすれば、アンデルセンが伝えたかった孤独と愛の物語が、波の音と共に聞こえてくるはずです。
【匠】ロイヤルコペンハーゲンとレゴ:デンマークの二大巨頭

出典:Royal Copenhagen

出典:VisitCopenhagen
デンマークが世界に誇る「静」と「動」のクリエイティビティ。
一つは、王室御用達の陶磁器「ロイヤルコペンハーゲン」。
ストロイエ通りの本店に足を踏み入れると、凛とした空気が肌を打ちます。
熟練のペインターが手描きする「ブルーフルーテッド」の繊細な筆致は、見ているだけで背筋が伸びる思いです。
もう一つは、「レゴ(LEGO)」。
同じくストロイエにある旗艦店は、単なるおもちゃ屋ではありません。
壁一面のブロックから好きな色を詰める「Pick & Build」のカラカラという音、ニューハウンを再現した巨大なモザイク画。
ここでは、大人こそが「作る喜び」を思い出して目を輝かせています。
ロイヤルコペンハーゲンは素敵ですが、新品はやはり高価です。
もし予算が気になるなら、少し郊外のアンティークショップを覗くのも手です。
デンマークの家庭には必ずあるものなので、ヴィンテージが比較的手頃に見つかることも。
レゴのお土産でおすすめなのは、「大人向け(Adults Welcome)」シリーズの植物や建築セット。
インテリアとして飾れるので、帰国後も旅の余韻に浸れますよ。
【買】スーパーマーケットと雑貨:日常のデザイン

出典:VisitCopenhagen

出典:VisitCopenhagen
最後に、お土産探しの聖地をご紹介します。
それは百貨店ではなく、街角の「スーパーマーケット」です。
長年愛された高級スーパー「イヤマ(Irma)」の店舗が2023-2024年に姿を消したのは寂しいニュースでしたが、デンマークにはまだ「Netto(ネット)」や「Føtex(フーテックス)」、高級路線の「Meny(メニー)」があります。
ここには、華美ではないけれど機能的で美しい、北欧デザインの真髄(日常品)が溢れています。
- Netto: 黄色い看板に黒い犬のマークが目印。バラマキ土産の宝庫。
- Føtex: 衣類や雑貨も充実しており、ここ一箇所で何でも揃います。
私が必ず買って帰るのは、「Remoulade(レムラード)」という黄色いソースです。
魚のフライやホットドッグにかけるだけで、日本の食卓が一瞬でデンマークになります。
また、スーパーのエコバッグはデザインが優秀で、1枚数百円と安いのでお土産に最適。
「イヤマちゃん」のグッズは店舗消滅後も、Coop系列店(Brugsenなど)でひっそり売られていることがあるので、見つけたら即買いです!
まとめ:デンマークの有名なものとは?
デンマークは、派手なエンターテインメントで客を呼ぶ国ではありません。
しかし、ひとたびその「心地よさ(ヒュッゲ)」のリズムに身を委ねれば、キャンドルの灯り一つ、サンドイッチ一つが、かけがえのない思い出に変わります。
物価の高さに少し驚くかもしれませんが、それは「安心」と「質」への対価。
スニーカーの紐を締め、空のボトルと好奇心を持って、コペンハーゲンの石畳を踏みしめてください。
世界一幸福な国の人々が、あなたを温かく迎えてくれるはずです。
参考情報・公式サイト
【公式・基本情報】
まず、デンマーク旅行の計画を立てる上で「ここだけは見なければならない」公的機関のサイトです。
- VisitDenmark 公式サイト(英語)
- デンマーク政府観光局の公式サイト。「ヒュッゲ(Hygge)」の定義や、季節ごとのイベント情報など。
- VisitCopenhagen 公式サイト(英語)
- コペンハーゲン市観光局の公式サイト。人魚姫の像、カステレット要塞、ニューハウンなど、市内観光地の最新アクセス情報や詳細な地図が網羅されています。
- Copenhagen Card 公式サイト
- 記事内の「物価対策」に対する最強の解決策。交通機関乗り放題+主要施設入場無料になるカードの料金シミュレーションや購入が可能です。
- DOT (Din Offentlige Transport) 公式サイト
- コペンハーゲンの公共交通機関(電車・バス・メトロ)の公式サイト。チケット価格やルート検索に必須です。
【観光スポット・アクティビティ】
「五感で楽しむ」ために紹介した、主要な体験スポットの公式予約・案内ページです。
- Tivoli Gardens(チボリ公園)公式サイト
- 季節ごとの開園時間、入場料、イルミネーションのプログラム等の正確な情報を確認できます。
- Stromma Canal Tours 公式サイト
- ニューハウンから出発する運河ツアーの運営会社。時刻表の確認や、事前のオンライン予約(割引がある場合も)に役立ちます。
【グルメ・ショッピング】
「失敗しない体験」を提供するための、間違いのない店舗情報です。
- Aamanns 1921 公式サイト
- 記事で推奨したスモーブローの名店。ランチタイムは混み合うため、ここから事前のテーブル予約(Book a table)を推奨します。
- Royal Copenhagen 公式サイト
- 王室御用達ブランドの公式サイト。本店(Flagship Store)の場所や、現在販売されているコレクションのカタログとして参照できます。
- LEGO® Store Copenhagen(店舗情報)
- コペンハーゲンのストロイエ通りにある旗艦店の正確な場所や、営業時間を確認するための公式ストアファインダーです。

